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学校現場に足りないもの|ファシリテーションを教育現場に

学校教育現場では、伝統的な一斉授業から、アクティブラーニングと呼ばれる授業変革を迫られています。

私は、教頭として、先生たちの授業改革をサポートしてきました。
そうする中で感じるのは、ファシリテーションの重要性でした。
それは、学級・授業経営をする学級担任・教科担任の先生たちが、現代の多様な学び手のニーズに応えるためのスキルが不足しているということです。

多様になったのは子どもたちだけではありません。子どもたちの学びをサポートする先生たちの個性も様々です。
つまり、そんな先生をサポートする教頭という立場にもファシリテーションスキルが必要なのです。

先日、地区の教頭全員が集まって行う、研修会がありました。

研修担当の役員の方に、研修企画のアドバイスを求めれて、「ぜひ、ファシリテーションについてみんなで学びましょう!」と一緒に企画したのが、コチラ。

そう。
ホワイトボード・ミーティング®で有名な、あの ちょんせいこさんをお迎えしての研修会でした。

私が、昨年からホワイトボード・ミーティング®の勉強をし、ベーシックの認定講師になったご縁から、直接せいこさんに教えていただける機会を得たのでした。

大阪からオンラインでつないでの研修会でしたので、私が会場サポートスタッフとして、せいこさんの目となり、足となって、研修を進めていきました。

今回の研修で目指したゴールは、

1 .良好なコミュニケーションで学び合う関係を育みましょう!
2 .授業や学校マネジメントに活用できるファシリテーションの基礎を学び、練習をします。
3. 教頭先生がファシリテーターになることで、豊かに学び合う授業、職員室をめざします。

そのツールとして、ホワイトボード・ミーティング®について学び、「定例進捗会議」と「企画会議」という会議フレームを使って、実際にファシリテーションを体験してみました。

ファシリテーションはスキルです。
つまり、練習すればするほど、上手になっていきます。

今回の研修では、ほとんどの教頭先生が、本格的なファシリテーションは初体験でした。
10グループに分かれて、一斉に会議が始まるのを、見て回っていると、グループそれぞれに特徴のあるファシリテーションが繰り広げられていて、とてもおもしろかったです。

意見がどんどん可視化されていき、それを見ながら、みんなで意見を出し合って、生産的に会議が進められていたグループ。
意見の発散が十分ではなく、また、可視化が十分にされていないため、意見の空中戦になってしまっていたグループ。
自分の言いたいことだけを言っておしまいになってしまい、会議が十分に深められていなかったグループ。

ファシリテーターのスキルだけが大事なのではありません、その他の会議参加者であるサイドワーカーのスキルも大切な要素です。
サイドワーカーがファシリテーションを意識できるグループは、会議の生産性が高かったように感じました。

参加された、先生方のアンケートを見ると、かなり満足度の高かった研修となったようです。

今までは、ファシリテーションについて、いろいろな説明を聞いてもぼんやりとしていましたが、今回の研修で「見える化」ができ、大変学習になりました。活力をもらえた感じがします。ありがとうございました。

ファシリテーションについての理解が深まり、今後の業務遂行に応用しようという意欲が高まった。また、本校の職員にも本研修の内容を積極的に還元したいと思った。

 体験後の方が、職員とのコミュニケーションを図る上で、スキル(話し方のつなぎ、聞き出し方等)の引き出しが増えた。

 ホワイトボードは身近なツールとして学級づくり、授業づくりでよく使っていました。今までは、自分の中では「感覚的」に便利なものという程度のものでしたが、ちょんせいこ先生の実践を交えた講義を受けて「理論的」にも有効なものであることが証明され、尚且つファシリテーション力を高めるためにも非常に有効なものだということが自分の中で価値づけられました。「良好なコミュニケーションは、自然発生では築けない」という言葉は、本当にその通りだと思いますが、難しいことだと思います。昨日の講義はそのためのヒントがたくさんありました。資料をもう一度読み返し、日常の小さな対話を子どもとも職員とも大事にしていきたいと思います。ありがとうございました。

ファシリテーションの技術について、理解を深めることができたが、実践的に活用するには、さらに学ぶ必要がある。ホワイトボードミーティングの手法については、我々はもとより、実際に子ども達と関わる機会の多い一般教員の先生方にも研修を受けてもらいたいと感じた。

いつもは数枚のプリントを見比べながら、ただ読み上げる交流でしたが、ホワイトボードに全ての意見が書かれ、顔を上げて会議ができたこと、全ての意見を見比べて大事なポイントを見つけたり、最後に考えを出し合ったりでき、とても効率のよい会議になったと思いました。もっともっと技術を磨けば、もっともっと効率のよい会議ができるのだろうと思いました。

ファシリテーターをよくやることはありますが、どのように進めたら良いかわからず、自分流で行っていましたが、今回正しい方法を聞き、即実践してみたいと思いました。 また、職員にも伝え、授業改善にも生かしてほしいとも思いました。 特に、「児童の話(発言)に対してどのように問い返したらいいか」や「教師が授業を進めるのではなく、児童の発言をもとに授業が進んでいく授業」等について考えさせられました。 更に、児童が話したいと思わせる聞き方、それが児童の心理的安心につながると確信しました。

大切なのは、この研修をイベントで終わらせないこと。
今回の学びを、いかに自分の現場でいかすことができるかどうかにかかっています。

今日も、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

では、また明日。

他にも、教育×○○をテーマにいろいろ書いています。

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