小原 遥夏

おばらはるかと申します。よろしくお願いします。 ピティナ特級2022公式レポーターでし…

小原 遥夏

おばらはるかと申します。よろしくお願いします。 ピティナ特級2022公式レポーターでした。

マガジン

  • 2022ピティナ特級

    • 157本

    2022年ピティナ・ピアノコンペティション特級に関するnote記事です。公式レポーター6名の方の記事も合わせてご紹介しています。演奏、文章で特級を丸ごとお楽しみください。

最近の記事

終わりに。

ピティナ特級公式レポーターとして、約1ヶ月の間、演奏を聴いて感じたことやコンクールを支えている方々、本番前のコンテスタントの様子などを文章を通してお伝えしてまいりました。 募集を見た瞬間に「やってみたい!」という衝動に駆られ、応募したこのプロジェクト。本当にたくさんの気づきがあり、大変充実した1ヶ月だったなぁと振り返っています。 ♪ 音楽は実体を持ちません。目に見えなければ、鳴ったと思ったら一瞬で空気と化し、消えてしまいます。ですから言葉で表現するということはとても難しい

    • ピティナ特級公式レポート15〜サントリーホールを彩ったファイナリストたち

      二次予選から聴いてきた特級も無事にファイナルを迎え、4名のファイナリストの煌めきに満ちた演奏がサントリーホールを彩りました。 本当に素晴らしい演奏ばかりで、未だに余韻に浸っています。 ファイナリストと共演したのは東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の皆さま。指揮は飯森範親先生です。前日リハーサル、そして本番前のリハーサルも見学させていただきましたが、飯森先生も、東京シティ・フィルの皆さまも、ソリストが表現したいことをオーケストラ全体で調和できるよう、ソリスト一人一人に寄り

      • ピティナ特級公式レポート14〜特級グランプリ・北村明日人さんの演奏を振り返る

        特級グランプリに輝いた北村明日人さんは、コンクール期間中、一貫してドイツ語圏の音楽を演奏されていました。ファイナルでも1番好きだと仰っていたベートーヴェンの協奏曲第4番を演奏されましたね。 北村さん自身が1番好きな曲だからでしょうか。それはもう、本当に素晴らしいベートーヴェンの協奏曲第4番を聴くことができました。 同じ感想をたくさん耳にしましたが、まさに対話をしているかのような演奏で、しかも互いに想い合っていてきちんと相手の目を見ている対話です。 どうしてそんなふうに感じ

        • ピティナ特級公式レポート13〜ファイナリスト前日インタビュー

          皆さん、いよいよ明日はファイナルです。 本日は、明日のファイナルに向けて、オーケストラとのリハーサルが行われました。ファイナリストと共演するのは東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の皆さま。指揮は飯森範親先生です。 昨日の時点で飯森先生と合わせがあり、今日はオーケストラとのバランスや、流れを確認しておられました。明日の本番で最高の音楽を作るために、飯森先生もオケの皆さまも、あたたかくファイナリストのソロを支えます。 ピアノとオーケストが融合した時の、なんともいえない煌め

        終わりに。

        • ピティナ特級公式レポート15〜サントリーホールを彩ったファイナリストたち

        • ピティナ特級公式レポート14〜特級グランプリ・北村明日人さんの演奏を振り返る

        • ピティナ特級公式レポート13〜ファイナリスト前日インタビュー

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        • 2022ピティナ特級
          157本

        記事

          ピティナ特級公式レポート12〜配信で聴く!セミファイナリストの渾身の演奏・後半

          さて、後半です。 4.北村明日人さん J.S.バッハ:フランス組曲第5番 ト長調 BWV816 ベートーヴェン:ピアノソナタ第17番 ニ短調 Op.31-2 「テンペスト」 シェーンベルク:6つのピアノ小品 Op.19 森円花:前奏曲~未知なる世界へ~(2022セミファイナル新曲課題) 午後の最初の演奏は、一貫してドイツ作品を軸にプログラミングをされている北村明日人さん。現代音楽である新曲から始まり、次いでバッハのフランス組曲。ピアノというひとつの箱の中から、カラフ

          ピティナ特級公式レポート12〜配信で聴く!セミファイナリストの渾身の演奏・後半

          ピティナ特級公式レポート11〜配信で聴く!セミファイナリストの渾身の演奏・前半

          セミファイナルが始まりました。二次予選、三次予選と会場で聴いていましたが、今日は自宅から、配信で応援をしております。 さっそく午前の部からレポートしていきたいと思います。 1.吉原佳奈さん ハイドン:ピアノソナタ 変ロ長調 Hob.XVI:41 ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49 ラヴェル:夜のガスパール ショスタコーヴィチ:24のプレリュードとフーガ 第15番 変ニ長調 Op.87-15 ※アーカイブに残りません 森円花:前奏曲~未知なる世界へ~(2022セミ

          ピティナ特級公式レポート11〜配信で聴く!セミファイナリストの渾身の演奏・前半

          ピティナ特級公式レポート 10〜多くの人に届く音

          インターネットが普及し、遠隔配信やSNS等の技術革新が目覚ましい今の時代。様々なコンペティションのライブ配信も珍しくなくなってきました。物理的な移動が難しい最中でも、会場で繰り広げられるコンクールの熱気やコンテスタントが紡ぐ音楽に、心を震わせ、感動を共有することが出来ます。特級も毎年ライブ配信が行われていますよね。二次予選、三次予選を配信で楽しんだ方は多いのではないでしょうか。 ということで、毎年特級の模様を質の高い動画で届けてくださっている、ビデオクラシックスの林浩史さん

          ピティナ特級公式レポート 10〜多くの人に届く音

          ピティナ特級公式レポート9〜三次予選を振り返る③

          さて、最後は第3グループです。 まずはラヴェルの協奏曲3人目の藤澤 亜里紗さんから。 7. 藤澤 亜里紗さん:演奏番号17番 藤澤さんの音を耳にした時、なんて粒立ちの良い音なのだろうと思いました。クリアでブリリアントな音は、くっきりとラヴェルの音楽を映してくれます。どんなに小さく細かい音でも、藤澤さんの音は聞き逃さない自信があります。説得力のある演奏とはこういうことを言うのか、とコンクールを忘れて聞き入ってしまっていました。 8.神宮司 悠翔さん:演奏番号18番 本日

          ピティナ特級公式レポート9〜三次予選を振り返る③

          ピティナ特級公式レポート8〜三次予選を振り返る②

          さて、休憩を挟んで第2グループのレポートをしていきます(第1グループのレポートはこちら)。 4.草間 紀和さん:演奏番号10番 休憩後に演奏された草間紀和さん。選曲はショパンのピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11から第1楽章です。 ショパンの音楽を聴くと「音楽って芸術だ」と、そりゃそうだと突っ込まれそうなことを思うのです。というのも、ショパンの音楽ってとても誠実に私たちの感情に寄り添って、常に弾き手に意思を託してくれるような気がしているのです。例えば一瞬の出来事がじっく

          ピティナ特級公式レポート8〜三次予選を振り返る②

          ピティナ特級公式レポート7〜三次予選を振り返る①

          三次予選から約三日が経ちました。皆さま、どのようにお過ごしでしょうか。 なかなか体が言うことを聞いてくれず、しばらく眠っていた私ですが、ふと起き上がった時に三次予選の記憶が脳内に現れ、涙が出そうになって、「ああ、幸せだったなぁ」と実感します。 いつもと変わらない帰り道は彩度が上がったかと錯覚してしまうくらい鮮やかに見えたし、電車の乗り換えを間違えそうになるくらいぼおっとしてしまったし。 そう。とにかく楽しくて幸せな三次予選でした。 時間がだいぶ空いてしまったので、読んでくれ

          ピティナ特級公式レポート7〜三次予選を振り返る①

          ピティナ特級公式レポート6〜三次予選リハーサル

          二次予選から一夜明け、皆さまどうお過ごしでしょうか。早くも明日からは三次予選が始まり、二次予選を通過した10名の方が演奏されます。 三次予選の課題ですが、「ファイナルで演奏するピアノ協奏曲から一部分を、ピアノ伴奏で演奏する」となっています。つまり、一次、二次のようにソロではなく、伴奏者の方と共に音楽を作っていくということ。本日は、そんな2台ピアノの本番に向けたリハーサル現場にお邪魔してきました。 ↓このような順番でリハーサルは進んでいきます。私は東音ホールで行われた、恩田

          ピティナ特級公式レポート6〜三次予選リハーサル

          ピティナ特級公式レポート5〜二次予選を終えて

          二次予選、2日目が終了しました。 1日目、2日目と現地で演奏を聴いていましたが、2日目も変わらず空気がピンと張り詰めていて、緊張感が漂います。 さて、二次予選 2日目は最年少の神宮司悠翔さんが登場しましたね。神宮司さんの演奏はバッハのパルティータがとても印象的でした。というのも、音の表情を作るのがとても難しいイメージがあったのですが、神宮司さんのパルティータはキャラクターの見える演奏だった気がします。粒がはっきりした、聞き手にノーブルな印象を与える音は絶品でした。続くショパ

          ピティナ特級公式レポート5〜二次予選を終えて

          ピティナ特級公式レポート4〜現地で演奏を聴いてみて

          二次予選1日目終了し、先ほど帰宅いたしました。現地での記事を1本出しましたが、そこに書ききれなかったことや、現地で聴いてみた感想をゆっくり書いていきたいと思います。 演奏を聴いてみて 今日は12人の方が演奏されました(11番の工藤桃子さんは棄権)。 ひとつ前の記事にもあげた通り、会場での音は、結構響いて聞こえてきて、けれども芯のある音ははっきりとわかるように聞こえます。12人とも、それぞれ個性のある音をお持ちでしたが、「どんな演奏だったのか」というところでは、ざっくり3パ

          ピティナ特級公式レポート4〜現地で演奏を聴いてみて

          ピティナ特級公式レポート3〜二次予選の会場にやってきました。二次予選現地レポート

          おはようございます。こんにちは。こんばんは。 ただいまピティナ特級2022 二次予選の会場に来ております! 現地に来ているレポーターもどうやら私一人だけ。寂しい気持ちもありますが、私だけでも現地の様子をみなさんにお伝え出来るのは良かったなぁと思います。現地レポート、精一杯つとめさせていただきます。 ただいま第5グループまでの演奏が演奏が終了したところです。残すところ人グループということで、私もだいぶ場慣れしてリラックスしておりますが、最初はとっっっても緊張してました。

          ピティナ特級公式レポート3〜二次予選の会場にやってきました。二次予選現地レポート

          ピティナ特級公式レポート2〜二次予選、いよいよ明日から始まります!気になるプログラムをピックアップ

          皆さん、おはようございます。こんにちは。こんばんは。 ピティナ特級2022 二次予選、いよいよ明日から始まりますね。コンテスタントの方々はどんな一日を過ごしているのだろうと考えるだけでドキドキしています。二次予選の演奏順とプログラム、出場される方々のインタビューと演奏動画(一次予選のもの)ピティナ特級の公式サイトで見ることができます。 ↓公式サイトです 曲の考察については森山智子さんが記事にしてくださっています(森山さんの記事はこちら)。 私も大学から課せられたレポート

          ピティナ特級公式レポート2〜二次予選、いよいよ明日から始まります!気になるプログラムをピックアップ

          ピティナ特級公式レポート1〜自己紹介

          皆さん、おはようございます。こんにちは。こんばんは。 初めまして。小原遥夏(おばらはるか)と申します。このたびピティナ特級2022公式レポーターとして、「ピティナ特級2022」を盛り上げるお手伝いをさせていただきます! 実は私、誰にでも見られる形で自分の文章を発信していくのも初めてで、とても緊張しながらパソコンのキーを打っているのですが、精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。 今回は自己紹介ということで、簡単なプロフィールやら公式レポーターになった経緯やらを綴

          ピティナ特級公式レポート1〜自己紹介