油彩で推しを描くということ
私が二次創作活動を始めてちょうど1年が経った現在。
我が推しナリタタイシンの誕生日も近かった。
そこで久しぶりに筆を取ってみた次第であり、油絵の具について気づいたことをまとめおく。
先に結論だけ述べておくと、油絵の具とはデジタルで絵を描く時に忘れられた「絵の厚み」の概念により唯一無二の表現方法であったと感じられたのである。
以下、仔細に述べる。
油絵の具の表現における特徴
油絵の具は、「塗って覆い隠す」というイメージが強いだろうが、実はそれではまだ半分である。油絵の具の使用には、「キャンバス地とのやり取り」というもう一つの要素があるのだ。
つまりコレは、消す事が描写になる。という意味である。
分かりづらいだろうが、2枚目の方は剥離剤などで絵の具を一部薄くしているのが分かるだろうか。
油絵の具とデジタルイラストを描く時の違い:絵の具からの『ヒント』
今回私が絵を描くのに使った絵の具の数は白と黒を抜いたら5色程度。意外にも少ないと思われるかもしれない。
油絵の具は使う色を意図的に絞ると混色による表現で空間に統一感を作ることができる。
そして混ぜた色、そのものが『ヒント』になるのだ。
肌色をざっと灰色系の暖色で塗ったあと、当然だがパレットにはその色が残っている。では、ふさふさのダウンジャケットの白い毛の部分を描く時はどんな色にすればよいか。私はその肌で使った色に青白い色を足せば良いと考えた。
影面の描写には、基本的に激しい色を使う必要はない。一度基本のグレーができたら、そこの微差で色のバリエーションをほぼ無限に作ることができる。
追記:デジタルでもパレットを用意すればできるのか!と今気づいたので、「違い」というほどのものではなくなってしまったが、まぁいいだろう。
最も優秀な特徴:画面混色の緩やかさ
デジタルで絵を描いている時、こんな経験はないだろうか。「下地の色に合わせて赤みを足したいだけなのに、めちゃくちゃ赤くなって気持ち悪い。」
これはデジタル故に、不透明度やレイヤーの濃さをいじらずに描いたりすると起きる現象だ。
ところが乾いていない油絵の具の上から描く場合、ほぼ原色の絵の具を塗り重ねてもすぐさま下の絵の具と混ざりちょうどいい塩梅で色みを足すことができる。
これこそ、絵の具の物質的な厚みがもたらす恩恵だと感じた。すべてが感覚的に進める事ができる。余計な操作がいらない。これがアナログの楽しさであり、難しさだろう。
まとめ
油絵の具楽しいよ!みんな描こう!!(おわり)
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