絵の完成度を上げるとき

自分の限界を超えた絵を描こうとする時、大概ぶち当たるいつ完成させるかという問題。

私は高校時代の石膏デッサンでいちど3週間同じ絵を描き続け、「もうこれ以上どこ描けばええんや」というくらい完成度を上げた絵を描いたことがあります。そのことから得た知見をメモっておきます。

結局のところ、完成度を上げるということは無数の選択肢の中から最善を選ぶということになります。

この表情でいいのか、この形でいいのか、この色でいいのか、進めるたびに判断に迫られます。正直、判断に迫られてる時は良い時です。考えて結論を出すことは可能なので。

問題は、とりあえず進めよう。という思考ですね。目的地への地図が無ければ、いくら前に進んだとしても道に迷ってしまいます。それは絵も同じです。かけた時間ほど良くなるのは、お酒の類くらいのもので、普通の料理でも時間をかけすぎると逆に不味くなることもありますよね。

自分の限界を超えるためには、まず地図を持つことが大事かな〜と思います。地図を持つとは、すなわち「目を鍛える」ことです。審美眼が無ければ、このくらいでいいかとすぐ足を止めてしまいます。

東京から清水寺にいくのに、京都駅について大体近くだからいいだろう、となってしまうと考えると、地図上の少しの差が、実際は大きな差であることは理解できると思います。

絵の完成度を上げる、とは東京から清水寺までにつく、最短ではなくとも、絶対に辿り着けるルートを自分なりに探す行為と似てるかなと思います。行き過ぎてもだめですし、手前過ぎてもだめ、迷ったらその時間、完成はせずやる気も失せていく。

そうなると、やはり先駆者の技術を有効に使う方が早く上手くなると言えるでしょう。

絵のめんどくさい点は、「楽しみでやってる」から「自由でいい」と思われるところです。実際、個人で楽しむならそれで十分です。しかし、もっと上手くなりたいという欲が出てきたらそうもいきません。

絵には確かにルートがあります。ただし、そのルートは無数で人の数だけアプローチがあります。一番良いのは、自分が続けやすい方法で、何度も走りに行くことなのかな〜という月並な結論で終わります。

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