どこから?
※ネタです。
「・・・何方からいらっしゃったんですか?」
「隣町です。動物園がある・・・。」
「ああ。あそこですか。へぇ。・・・どうやっていらしたんですか?」
「歩いてぇ・・・ですね。」
「歩いてですか・・・。結構距離があると思いますけど・・・。」
「歩けばすぐですよ。あっという間です。」
「あっという間ですか。そうですか。・・・あの、どうやってこの店舗に・・・。」
「歩いて来ましたけど?え?どうされました?」
「いえ・・・一人回しをしていた時に・・・ほんの数秒間、ストレージの中身を見てから、顔を上げたら・・・そこに座っていらっしゃったのでぇ・・・。」
「その時に・・・来たんですけど・・・。」
「入口から入りました?」
「はい。入りましたよ?」
「あの入口、入店時にチャイムが鳴るんですよ。それで・・・。」
「あれですよね?ポンピンポンポンポンピーン♪ポンッピポポンッ♪ってやつですよね?聞きましたよ。ずいぶん変わったチャイムで・・・。」
「え?鳴りました?」
「鳴りましたよ?合ってます・・・よね?」
「合ってますね。うん。そのメロディーで合ってます。・・・でも、入り口からここまで距離があるじゃないですか?早足で歩いたとしても・・・十数秒かかりますよね?」
「急いだからじゃないですか?だから数秒でここまで来れただけで・・・。」
「早足より速く歩いたんですね。うん。だったら速いか。・・・それって、もう走って・・・。」
「歩いて来ましたよ?ここまで。」
「そうか。言ってましたもんね。うん。言って・・・でも物音ぐらいは・・・。」
「静かに歩いたので。」
「静かに歩いたんですね。うん。それなら・・・椅子を引く時に音がしますよね?でも何も・・・。」
「引かなかったので・・・。」
「引かなかったんですね。うん。なら・・・じゃあ、どうやって椅子に・・・。」
「すいません。何の話をしてるんですか?」
「何の話・・・いえ、あの、ここまでどうやって・・・あ、店長。こんにちは。店長、彼なんですけど。一体いつ来店したかを・・・え?・・・いつ出て行きました?・・・いたでしょう?!背が高くて、サングラスをかけていた・・・いなかったんですか?確かですか?・・・店長。店長は私が帰るまで居て下さいね。・・・それはそうですね。閉店時間までは居ますよね。・・・トイレ?行かないで下さい。・・・分かりました。私も付いていきます。・・・ダメ?じゃあ、トイレの前に居るんで会話を・・・。」
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。