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【学級通信】子どもに栄養を与えすぎると、どうなる?

教員を19年で終えました、内藤正臣です。
これからの社会を担う「たくましく、しなやかな子ども」を増やすために、大人の在り方がより良くなるといいなと考えてます。

さて、学級通信シリーズです。
今回は、「子どもの根っこ」をテーマにした内容です。「子どもの根っこって何だろう?」「その根っこって、どうすれば深く張れるの?」等、考えながらお読みいただけましたら幸いです。
では、以下学級通信です。どうぞ!!

~太く深い根っこの張り方~

最近、本当に大切だなと感じていることがあります。それは、「人の根っこ」です。私の知っている方が3名おり、そのお三方はそれぞれが知り合いでもなく面識がないにもかかわらず、共通して育てたいものを「子どもの根っこ」だとおっしゃっています。

これは、ただの偶然でしょうか?きっと、偶然ではなく必然なのだと思います。これからの社会で求められいることなのだと思います。しかしそれは、裏を返せば、「子どもの根っこが育ちにくい状況にある」ことの表れでもあります。

☆静岡県で森のようちえんを運営し、「自分で考える」「自分で決める」「自分から行動する」ことができる子どもの根っこを育てたいと願うZさん。

☆愛知県で「子どもの根っこを育む自然塾(通称:根っこ塾)」を運営し、「子どもが遊び尽くす場所を提供したい」「様々な体験を通して学べる場を作りたい」「子どもが自分で考えて決めて行動できるようにしたい」という思いを持っているTさん。

☆教育活動の全てを通して、「自ら考え自立する子ども」の育成をすることが子どもの根っこを太く強くすることだと信じて様々な教育を実施した、元校長のM先生。

私は、どちらの方とも話をしましたが、どの方も根底に「子どもにしっかりとした根を張ってほしい」という強い思い・願いをお持ちでした。そのお考えには、私も全く同感です。
私自身も長い教員経験の軸を子どもの「自律・自立の根っこづくり」に置いて、働いてきました。

では、「子どもの根っこ」とは、何なのでしょうか?先ほど出てきた、愛知県のTさんのホームページには以下のように書かれています。

【以下ホームページ抜粋】
木の "根っこ" の役割はご存知でしょうか?土から栄養・水などを取り込み幹や枝・葉へ送ります。そして、もう一つ大切な役割、それは、幹や枝などをしっかり支えるという役割です。その木の根っこに栄養を与え続けたらどうなるでしょうか?
実は根っこが育たないのです。根っこが地に張っていないと強風や雨ですぐに倒れてしまいます。
これは、人も同じなのです。土壌を環境に例えるなら、今の時代、便利過ぎる世の中、栄養過多と言えます。これでは、どんな困難でも倒れないココロが育ちにくいのです。
実際、社会に出れば、強風・雨どころではありません。台風なんて当たり前、多くの問題がゴロゴロしています。そんな時にどう乗り越えられるのか?その問題をどう楽しみに変えて取り組めるか?どう 周りに適応しながらこなせるのか?
現代の社会を渡っていく手段を自分で考え、自分で決め、自分で行動する。そんな "生きる力" が大切だと考えています。
『根っこを育む自然塾』は、たくましい子どもの "根っこ" を育てる土壌を提供します。心と体を共に育むことのできる土壌。そのステージは、自然の中にあります。また、自然は一つとして同じものはありません。その自然の中で子どもたちは多くのことに気づくでしょう。

~中略~ 生(活)きた体験、それが、将来の太い幹や枝葉の重さに耐えうる "根っこ" を育むのです。【以上、ホームページより】


 上の文の中で、私が一番皆さんと共有したいことは「栄養過多では、子どもの根っこは育たない」ということです。今の世の中、「栄養を与える方法」は数多く存在しています。

しかし、子どもを育てる私たちが考えるべきは、
「過剰な栄養を減らしていく」ことであり、
「良い土壌の耕し方を学ぶ」
「太く深い根の張り方を試行錯誤する」
ことなのかもしれません。今、目の前にいる6-1の子どもたち。
遊びを通して多くを学んでいる子どもたち。作文を熱心に書いて自分を見つめている子どもたち。
「根」がたくましくなってきました。 



以上、学級通信でした。
結局のところ、子どもの根っこを深くするも浅くするも、太くするも細くするも、子どもと関わる大人の影響が大きいのではないかと感じています。
私たち大人が今一度、自分自身の根の張り方を問い直せたら、それは子どもたちにとっても非常に意味のあることだと思います。
私も日々、これから世の中にどんな価値を提供できるのか、自分の在り方を問いたいです。

今回も、お読みいただいた皆様に感謝します!!

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