リーダーが感じる「心のモヤモヤ」、 放す VS 抱える、2つの大事な扱い方
心がモヤモヤすると、なんだか落ち着かないような、ソワソワするような、しっくりこないような、気持ちになります。悩みなのか、何なのかもよくわからない。
心がモヤモヤするというのは、一体、どんな状態なんでしょうか。
「心がモヤモヤする」というのは、何かがはっきりしていない状態、
感情的な不安定さや、混乱、不確実性、あるいは葛藤に関連する心理的な状態を指します。
具体的な場面を考えてみましょう。
心がモヤモヤするとき
・朝起きた時から、心がモヤモヤしている、このモヤモヤはなんなんだ?
・さっき上司にダメ出しされた。一理あるとは思うけどすんなり受け入れられない。心がモヤモヤしている。
・来年は、契約満了になってしまう。継続雇用の可能性は大きいとは聞いているけれど、半年前からずっと心がモヤモヤしている。
・そろそろ人生の展開を考えたい。現在の職業を続けるべきか、全く異なる分野に転向するか、あるいは進学してさらに学ぶか。進学ならすぐに決める必要があるのに、どの選択をすべきかなかなか決められず、心がモヤモヤしている。
心のモヤモヤを解消する方法はある?
モヤモヤした気持ちを抱えるのは、しんどいものですよね。
何とも言えない気持ちが、心を渦巻いています。
では、このモヤモヤした気持ち、一体どうしたらいいんでしょうか。
様々なパターンに対して、万能な一律の方法はありませんが、
いくつか整理してみましょう。
1、無意識を意識化する
先にあげた例の、朝起きてモヤモヤしている場合、
無意識に何かを感じている気持ちが、モヤモヤとなって現れています。このモヤモヤが何なのか、無意識を意識化してみましょう。
意識化するということは、言語化することです。
この気持ちが何なのか、言葉で表現してみましょう。
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「朝起きた時から、心がモヤモヤしている、このモヤモヤはなんなんだ?」
「そうだ、今日は契約を取りたいクライアントと打ち合わせだけど、今ひとつ自信がなくて心がモヤモヤしていたんだ。」
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このように、感情を言語化できると、自分の気持ちに気づくことができ、モヤモヤはなくなります。感情がクリアになります。
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「さっき上司にダメ出しされた。一理あるとは思うけどすんなり受け入れられない。心がモヤモヤしている、このモヤモヤはなんなんだ?」の場合は、
「上司のきつい言い方に傷ついて悲しくもあり、できなかった自分に対して悔しくもあり、人前で言われた惨めさもあり、動揺している自分に対する情けなさもあり、いろんな感情がいっぺんに押し寄せてきたからだ。」
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このように言語化できると、モヤモヤからは解放されていき、言語化した自分の気持ちに向き合うことができます。
わたしたちは、見たくない感情は、抑圧して出てこないようにして、無意識におきっぱなしにしておきたいのですよね。
しかし、無意識の世界に置きっぱなしにしておくと、やがてはその感情が蓄積して、その感情に振り回されてしまうことになります。
例えば、悲しい感情を無意識に置きっぱなしにしておくと、悲しんでいる人を「こんなことくらいで悲しんでるなんて」などと受け入れられなくなってしまいます。悲しさに対しての一種の過剰反応ですね。(悲しんでいる人は悲しいままに受け取るのが自然な反応です)
2、ネガティブと葛藤を抱えられる丈夫な心
心のモヤモヤに対するもう一つの対処方法は、
不安定さや心の葛藤を抱える丈夫な心を育むことです。
「来年は、契約満了になってしまう。継続雇用の可能性は大きいとは聞いているけれど、半年前からずっと心がモヤモヤしている。」
このように、自分が置かれている状況や将来に関して、何が起こるのか、どうなるのかがはっきりしない。このような状況は、誰にでも起こりえますよね。
わたしたちは、このような不安な状況に付き合っていく心の力が求められます。
この力を、ネガティブケイパビリティ、といいます。心がネガティブを抱える力を意味します。
「そろそろ人生の展開を考えたい。現在の職業を続けるべきか、全く異なる分野に転向するか、あるいは進学してさらに学ぶか。進学ならすぐに決める必要があるのに、どの選択をすべきかなかなか決められず、心がモヤモヤする。」
これは、どれを選択すべきか自分自身の葛藤が、心のモヤモヤになっていますね。
複数の選択肢があるが、それぞれの結果や影響が不確かで、どの選択をすべきか決められない。この状況も誰にでも起こり得ることですよね。
わたしたちは、葛藤を抱えるときも心がモヤモヤします。
モヤモヤしてしんどいのですが、この葛藤は、自分で抱えながら、自分で考えて結論を出す必要がありますよね。
葛藤を抱える力は、わたしたちが、自分らしく生きていくためには欠かせないものです。
わたしたちは、葛藤して迷って悩んで、やっと出した答えが、自分らしい選択となって、自分の人生を歩んでいくことができるからです。
ネガティブを抱える力、葛藤を抱える力、
この二つは、わたしたちにとってとても重要なものなのです。
まとめ;
心のモヤモヤは、わたしたちの日常生活において誰もが経験することの一つです。
・無意識の意識化
・ネガティブと葛藤を抱えられる丈夫な心を育むこと
を心に留めて、
なんかモヤモヤするな〜と思ったら、どちらのモヤモヤか考えてみてください。
モヤモヤした時は、心のモヤモヤを人に話すこともとても有効です。
どっちのモヤモヤかがわかったり、自分の無意識感情に気がついたりすることができます。
心のモヤモヤを感じることは、人間であることの証です。それを乗り越え、理解し、受け入れることで、私たちはより強く、より寛大で、より自分自身に真実でいられるようになります。
お互い、心のモヤモヤにうまく対処していきましょうね!
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