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書くときの悩み―構成力

今日はもう書けない気がしている

さっきから書いては下書きに入れ、書いては下書きに入れ(消すのがもったいない)、という作業を繰り返している。文字数だけでいうと、もう3日分くらい書いているんだけど。

わたしが一人で右往左往している間に、ざあっと豪雨がやってきて、しばらく降り続いた後にぴたりと止み、いまはさんさんと陽が差している。窓の外では、こんなちょっとした起承転結のストーリーが一巡したというのに、わたしのnoteはいっこうに形にならない。誰か助けて。

書けない日にどうやって絞り出すか。試練だ。試されている。誰にかはわからないけれど。

テーマが思いつかないわけではないんだ。思いつくのだが、うまくまとまらない。形にならないのです。

どんな媒体で何を書くかにかかわらず、書き手にとっての肝は、この構成力ではないかとわたしは思っている。書く材料を前に、どんな切り口でどんなストーリーを描くのか。逆にいうと、ここがうまくいけば、いわゆる文章力が多少見劣りしても、面白いものができる。ような気がする。

文章術について書かれた本を見ると、まず読みやすい文章を書け、そのためには一文を短くして、主語と述語のねじれをなくして…と始まる本が多い。確かに文章術の基本の「キ」ではあるが、書く順番としては、そこが始まりではないと思う。ますば題材を見つけること、次に題材を元にどうやってストーリーを繰り出すか。一文を短くなどといった書き方は、最後に整える仕上げの段階の話だと思う。

わたしが勝手にお手本にさせてもらっているライターさんの一人に、Kaoriさんという方がいる。企業取材、インタビューを中心としたフリーライターであるKaoriさんが、自身のライター生活を振り返りながら、書き手にとって大切なこととはなにかを読み解く、超絶有益な記事を書いておられるのでご紹介したい。

この記事の中で、ライターに必要なスキルについて、このように書かれている。

■ライターに必要だと思うスキル
おそらく「文章力」だと思っている人が多いと思うが、私はそうは思わない。ライターにとって一番必要なのは「構成力」だと思う。
取材したこと、調べたことをどうやって決められた文字数に落とし込むのか。実はそれが一番大事なことだと思っている。
10あるネタのうち2しか入らないとしたら、何を選ぶのか。2を選んで8は捨てたほうがいいのか、1を主体として残りの9から少しずつ必要なことを拾った方がいいのかなど、読ませる文章になるかどうかは構成力で決まるといっても過言ではない。
取材原稿のときは、取材している最中に頭の中で構成していくことも大事だ。逆にそうでないと、取材の終わりが見つからない。

構成力で悩んでいたわたしは、この記事を拝見したときに、「やっぱりそうなんですね!」と思ったのを覚えている。答え合わせをしたような気持ちになった。そして、実際に書いて一つの記事にするとき、わたしにとっては、この構成の部分が一番難しい。でも同時に、前向きに言えば、ここに自分ならではの個性が出るし、遊べるところでもあると感じる。

今日のように、ああ、書けない!と深い深いため息が出るとき、ネタが一つも頭に浮かんでいないということは稀だ。むしろ、ネタはいくつかあるんだけど、そのどれも、一つの記事としてうまく落とし込めない、つまり、うまく構成できないことが多い。

この構成力をどうやって鍛えるかがわたしにとって課題だと思っていて、文章術の本を読んだり、お手本と思っている方の文章を参考にさせてもらったりしながら、思考錯誤している。

こうやって毎日汗を書きながらなんとか捻り出すことで、少しずつでも前に進んでいると信じたい。

(おわり)


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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35日目。今日もなんとか。

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