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儲かる○○焼!焼き物のアツい情報満載!①飲食店で大人気の美濃焼!1日で2万5000個…大量生産の秘密は分業!?②ネット販売で大人気!冷蔵保存したご飯が炊き立てに復活!?萬古焼のおひつ!③ホームセンターの9割で販売!あのすり鉢は石見焼!溝を作る驚きの方法!?

今回のがっちりマンデー!!は、
「儲かる〇〇焼き」

焼き物と言うと、有田焼…信楽焼…九谷焼と色々。
どれも芸術的で、
中には売れているというモノもあるんだろうけど、
正直あんまり最新ビジネス!という感じはしないような…

でも実は、焼き物業界は私たちの暮らしの
あちこちに欠かせない儲かり業界!
しかも、きらりと光るニュースターが続々と誕生し
活躍し始めているらしいんです!

焼き物の王道、岐阜県の「美濃焼」。
丼ぶりも、マグカップも、徳利も、
あなたが当たり前のように使っている焼き物は
全部「美濃焼」だった…!

300年以上の歴史を持つ、
三重県の「萬古焼」!

ご飯のおいしさが何倍もアップ…?
バカ売れおひつの儲かる秘密は…

ペタライト!?

焼き物のアツい情報が詰まった
「儲かる〇〇焼き」特集です!

※以下、3月17日放送の書き起こしです。

飲食店で大人気の美濃焼!1日で2万5000個…大量生産の秘密は地域ごとの分業ってどういうこと?

まず最初の「儲かる〇〇焼き」は…

「美濃焼」

やってきたのは、「美濃焼」の本場だという…

岐阜県の土岐市。ただ、「美濃焼」ってあんまり聞いたことないんですが…商工会議所の伊藤克紀さん、「美濃焼」の特徴とは何なんですか?

伊藤さん:有田焼とかですときらびやかなイメージがるんですけども、「美濃焼」は色んな焼き物をやっていますので、特徴が無いのが特徴です。

ん?特徴が無いのが特徴…?

「美濃焼」を売っている地元の道の駅、その名も…

「どんぶり会館」へ行くと…

丼ぶりに…

小皿や大皿…

急須など、種類がめちゃくちゃ多い!

どうやらこの「なんでもある」が、「美濃焼」の特徴らしい。そして、スタッフが市内をまわってみると…

スタッフ:煙突があったりとか、スゴく雰囲気があって焼き物の町ですね。

焼き物を作っているだろう工場をあちこちに発見!その数、なんと200以上。実は、エリアごとに作る種類が分かれているという。

例えばここ下石町では…山淳製陶所の伊藤雄一さんに話を伺いました。

伊藤さん:徳利です。

そう、徳利をメインに作っている会社が多い!
一方、泉町では…

職人さん:マグカップとか、立物と言われるものが多いです。

そう、マグカップなどを作る会社が多い。でもなんで、こんな事になったのでしょうか?

伊藤さん:土岐市には丼に適した土と、徳利など袋物に適した土があって、地域ごとに採れた土によって焼き物が変わってきました。

それぞれの地域で採れる土の特徴を活かし、まるで分担制のように様々な食器や入れ物を作ってきました。だから、なんでもあるんですねぇ!

ちなみに伊藤さんは、徳利の下石町の会社の社長さん。今では徳利以外に…

なんと!あの高級ブランド「ディオール」に採用されるお皿を作ったんです!

スタッフ:めちゃくちゃ儲かってそうなんですけど!
伊藤さん:いやいやいや…!

そして、分業してるのは焼き物の種類だけじゃなく…

材料づくりや作業工程でも。

粘土を作る会社に…

出来上がりの表面をピカピカにするコーティング液を作る会社

表面の模様の絵の具だけを作る会社など、全部あるんです!これは、効率がいい!

さて、そんな儲かり焼き物「美濃焼」の本場、土岐市の中で、ナンバーワン儲かり会社があるらしい!

スタッフ:あれかな?スゴく大きい!

こちらは…「大東亜窯業」という会社。中を案内してくださったのは、楓英司社長!

すると、その中では…

お茶碗に…

お皿…

マグカップと…「特色が無いのが特色」を地で行くかのような製造ライン!

スタッフ:工場ではどのくらい美濃焼を作るんですか?
楓社長:1日2万5000個くらいを生産しています。

しかも、その中には…

スタッフ:なんか見たことあるような…

楓社長:小付って言われるんですけど、これが一番幅広く。

そう、小皿や…

丼ぶり…

コーヒーカップ…どこかで見たことあるような食器が全部、大東亜窯業の「美濃焼」なんです!その種類、なんと…

4000種類以上! 年間売上げ10億円!

ちなみに、こちらの四角いお皿…大東亜窯業が某牛丼チェーンのために作ったお皿なんですが、分かりますか…?

正解は…

そう、タマゴやサラダを入れるための食器。なぜ、このお皿かというと…

楓社長:飲食店で激しく使いますので、割れない。衝撃に対しても十分耐えられる素材になっております。

ちゃんと意味があるんですね。でも、なんで大手チェーンさんなどは、みんな大東亜窯業の食器を使うのですか?

楓社長:デザインと言いたいところではあるんですけども、デザインの良さをさらに引き立てるための「生地の白さ」が選ばれている特徴だと考えております。

そう、大東亜窯業の「美濃焼」のウリが…

焼き上げた時の「白さ」。

左が一般的な白色のご飯茶碗。右が大東亜窯業のご飯茶碗。

確かに白い!この、白さを出せる秘密がある、とのことで…

工場を見せていただくと…

何やらレンガ造りの物体が現れました。その名も…

最後の仕上げをする「トンネル釜」!

スタッフ:めちゃめちゃ熱い!

最高温度1320度!全長は80m。長いので、じっくり焼いてゆっくり冷ますという一連の作業が、この中で完結できます。
どんどん量もこなせるから、たくさん作る事ができるんです!そして、このトンネル釜での焼き方が白さのポイント。

楓社長:このトンネル釜の焼き方に「還元焼成」という焼き方があるんですけど。

還元焼成?

楓社長:不完全燃焼のような環境を作り出す。

そう、モノを普通の状態で焼くと…

空気中の酸素とひっついて酸化し、黒くなる。

ところが、あえて酸素が少ない状態でギューッと加熱すると…

酸素がひっつくの逆で取れていく「還元」という反応が起きます。この原理で「美濃焼」がぐっと白くなるというワケ。

白くなれば、模様もきれいに見えるし…

食べ物だって、色味がグッと引き立つ!なるほど!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:色々分業してるって、土岐市って面白い町ですね。
矢島里佳さん(株式会社和える代表取締役):美濃は土に恵まれていますね。数百万年前に美濃地方にあった東海湖の良質な粘土が、今の焼き物文化に繋がっていますね。
加藤さん:地域の特色を生かしてるってことなんだろうな。

ネット販売で大人気!冷蔵保存したご飯が炊き立てに復活!?累計3万個売れた萬古焼のおひつとは!?

続いての「儲かる〇〇焼」は…

「萬古焼」!

「萬古焼」というのは、三重県北部の四日市市や菰野町で作られている伝統的な焼き物。

その「萬古焼」でがっちり!な会社あるとのことで、三重県のお隣、名古屋市内の…

「ユニバーサル物産」を訪ねることに。お出迎え頂いたのは、林恭史社長。

スタッフ:スゴい「萬古焼」があると聞いたんですけど…
林社長:スゴいのありますよ。

では、早速見せて頂きましょう!

林社長:これです!
スタッフ:これ?

フタがついた容器みたいですが…?

スタッフ:一体なんなんですか?
林社長:これは、おひつです。

そう!ユニバーサル物産の「萬古焼」が、その名も…

「IWANOおひつ」

おひつと言えば、ご飯の入れもの。だいたい木製やプラスチック製ですが…

こちらは、重量感のある焼き物!

ユニバーサル物産は、この「萬古焼」のおひつを三重県菰野町で作ってもらい…

ネットで販売しているんです。そして、この「萬古焼」のおひつがなんと…

林社長:2019年に発売してから累計で1億3000万円!個数で言うと3万個!

そう、めちゃくちゃ売れてます!でも、何でそんなに売れるのでしょうか…

林社長:炊き立てご飯を冷蔵庫に入れます。2~3日後にレンチンすると…

林社長:まるで炊き立てご飯のおいしさが味わえます。

という事でこの日林社長が準備したのが、2日前に炊いてその日に冷蔵庫で保存したご飯。

スタッフ:こんな感じになっちゃいますよ。

そして、これをおひつのままレンジで温めます。数分後…温めた終えたおひつの中はというと…

スタッフ:香りがスゴい!炊き立ての香りです!
林社長:まさにそうです!

本当に炊き立てみたいなんです!もちろん味も…

スタッフ:めちゃくちゃおいしいです!

一体なぜ、ご飯が炊きたて状態に戻るのか…
せっかくなので作った本人に聞いてみよう!という事でスタッフは後日…

三重県菰野町へ!

おひつを作る職人の伊藤さんに話を伺いました。
なんで、あんなにふっくらに戻るんですか?

伊藤さん:陶器の中に、細かい気孔が空いてるんですね。穴ですね。それが調湿作用するんです。

実はこのおひつの表面には、目には見えないほどの小さい穴がたくさんあるんです。

この小さな穴が、冷蔵庫で保存する時は水分を吸収し…

電子レンジで温める時は放出!すると、水分量がベストなご飯になるという事なんです。実は、この小さな穴が「萬古焼」の特徴。どういうことかと言うと…

伊藤さん:これが、ペタライトの粉です。

ペタライト…?

このペタライト、粘土と一緒に混ぜて焼くと…

ちょっとだけ溶けて、粘土と粘土をくっつけて頑丈にする!

ちょっとしか溶けないから隙間ができる…!
そう!この隙間こそ、お米の水分を吸ったり吐いたりする穴になるということなんです!このペタライト、熱にかけてもあんまり溶けない、という事は当然…

伊藤さん:非常に熱に強いです。

そう!使う事で熱に強くなる!

という事で、昔から菰野町では、土鍋をたくさん作ってるんです!

こんな模様の土鍋、見たことありません?これ、「萬古焼」なんです!

職人の伊藤さんも、元々は「萬古焼」の土鍋などを作っていましたが、あるとき「萬古焼でおひつを作ったら、すごくいいのでは?」と作ったところ、それが大評判に!
そして、その性能にユニバーサル物産の林社長が注目!「ぜひ売らせてください!」って事で、ネットで売り始めたらバカ売れ!という事なんだそう。

熱に強い「萬古焼」は、アルミの鍋よりも保温性に優れているので、最新のおひつは…

トースターでご飯をふっくら炊けたり…

電子レンジでもご飯を炊く事ができるんだそう!

「萬古焼」のおひつで…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
矢島里佳さん:発展していく産地って技術開発と共に「それを何に活用するのか」、時代を先読みしながら用途を転用していってるっていうのがスゴく大事だなと思います。
加藤さん:やっぱり進化していってるんですね。これ冷凍するとダメなんですか?
林社長:冷凍もOKです。
加藤さん:冷蔵よりは、ご飯の質は落ちますか?
林社長:変わらないです。
加藤さん:マジか!

ホームセンターの9割で販売!よく見るアノ赤茶色のすり鉢は石見焼!すり鉢の命とも言える「溝」の驚きの作り方とは!?

続いての「儲かる〇〇焼」は…

「石見焼」

「石見焼」とは、島根県江津市を中心に、江戸時代から続く焼き物の事。

町並みを見てみると…なんだか、家の屋根が赤くて独特ですね。

という事でやってきたのが「元重製陶所」。ご対応くださったのは元重慎市専務。

スタッフ:儲かってますか?
元重さん:がっちり!

作っている焼き物は、皆さんもおなじみのアレでした!

元重さん:すり鉢です!

そう!「元重製陶所」が作る儲かる「石見焼」が、すり鉢!

ゴマなどをすりつぶすのに使う、あのすり鉢を専門に作っているのが、島根県の「元重製陶所」なんです。

手のひらサイズのものから…

家庭用の一般サイズ…

さらには飲食のプロが使う超特大サイズも! すり鉢を年間、なんと15万個作っているというからスゴっ!

元重さん:ホームセンターにメインで卸してまして、9割くらい「元重製陶所」製です。

9割ということは、世の中で売っているほとんどが「元重製陶所」のすり鉢ということ!でも、なんで日本中のすり鉢がみんな「元重製陶所」の「石見焼」なのでしょうか?

そこには、ちゃんとワケがあるとのことで、その製造工程を見せて頂くことに…

元重さん:ここは「目かき」の工程になります。溝のギザギザ部分をここで入れてます。

こちらの作業場でやっているのは…

すり鉢の命とも言える、内側の「溝作り」。これは、どうやって作っているのかというと…

粘土をうつわの形にしたら…

手でやってるんですか!?

このギザギザが入った工具で…

なんと手作業で粘土に溝を付けていくんです。

元重さん:鋭くするためには、絶対に手作業じゃないとできないんです。

すり鉢でいちばん大事なのが…

溝の鋭さ。

型に粘土を流し込む、というやり方もあるそうなんですが…

それだと、どうしても溝のトガりが丸くなる…。すり潰しやすい絶妙なトガりを出すために、強すぎず弱すぎず、手先の微妙な感覚で作っているんです。目かき職人さんに話を伺うと…

職人さん:力加減や角度が必要です。
スタッフ:イメージ的には、何をやるイメージなんですか?
職人さん:ちょっと表現しづらいですね。

でも、ちょっと気になる事が…

このトガっている部分、折れたりしないのですか?
実はそこに、すり鉢が「石見焼」である理由がありました。

元重さん:「石見焼」の特徴である、硬くて丈夫という特徴が活かされています。

そう!「石見焼」の大きな特徴が、とにかく頑丈な事。原料は地元で採れる粘土を使っているのですが…

粘着性が高い上に粒子が細かいので、高温で焼くとより引き締まり、頑丈になるんです。

市内のあの赤色の瓦も「石州瓦」と言って…

「石見焼」がルーツ。とっても頑丈なんです!

「元重製陶所」は新しいブランドを立ち上げ、海外でも大評判!

「石見焼」で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
元重さん:ごま以外には、電子レンジでも使えるので、そのままじゃがいも入れて潰したり。
加藤さん: ポテトサラダとか、マッシュポテトに使える?
元重さん:そうです。
松尾さん:そもそも、あれを電子レンジに入れるって発想がないですよね?
加藤さん: 本当だよ。
松尾さん:全然大丈夫なんですね?
元重さん:全然、大丈夫です。

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