読書メモ(5)
『不思議の国のアリス』の訳書はたくさん存在するが、ピンポイントでこれを推したい。
日本語話者の読者が英語話者の読者と同じタイミングで同じリアクションができる翻訳がコンセプトとなっているため、今まで読んだもののなかで、ずば抜けて読みやすい。ストーリーそのものは当然不条理ではあるが、英語で韻を踏んである部分は日本語で韻を踏み、日本語として成立するダジャレになっているため、「何が言いたいのか分からない」という部分が無い。言葉だけでなく、ルイス・キャロルの意図も訳に落とし込まれており、個人的には「こういうアリスを待っていた!」的一冊。
(こちらがお好みに合えば、続編の『鏡の国のアリス』も是非。)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?