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経済について書いたもの。

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主に経済について書いたのをぶち込んでくところです。
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記事一覧

トアニ
割引あり
「福祉産業は反景気循環的産業である」というもはや疑いようのない事実。

「福祉産業は反景気循環的産業である」というもはや疑いようのない事実。

(いつものようにほぼ無料で読めますが、一部有料部分があります。ただ補足部分なので気になる方だけご自由にどうぞ。)
(書くまでもないこととは思いますが、サムネイルの画像はニセコとは関係ありません。)

これは、「ニセコ」という地域で介護施設が人手不足から閉鎖したというニュースである。その地域の観光業が栄えたことで待遇的に魅力が増し、介護施設から人が離れ、人手不足が起こったというのがその原因と紹介され

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トアニ
割引あり
果たして公共事業はそんなに無駄だったのか。──「コンクリートより人へ」の誤謬を検証する。──

果たして公共事業はそんなに無駄だったのか。──「コンクリートより人へ」の誤謬を検証する。──

(例のごとく有料ですが、全て無料で読めます。良かったなと思う方だけ、このnoteを購入ください。)

公共事業というのを思い浮かべた時に、真っ先に浮かぶのは「無駄遣い」であるとか、「ハコモノ」みたいなマイナスな言葉である。それは政治思想にすらなっており、「コンクリートより人へ」はその結実だろうと言える。

だが、ここで異議を唱えたいのは、そもそもコンクリートは、及び公共事業は本当にそこまで嫌われる

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金本位制≒高齢者本位制

金本位制≒高齢者本位制

(ちなみにサムネは兌換紙幣である。具体的には明治時代の十円札だ。)
(例の如く有料記事ではありますが、最後まで読めます。もしよろしければお投げください。)

20世紀辺りの国際社会において、社会の発展と、貧困の撲滅を最も邪魔していたものとして、「金本位制」が挙げられるだろう。(少なくとも私はそう思う。)
「金本位制」とは、政府の発行できる通貨量が金の保有量に制限されるという制度であるが、それによっ

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出産の国有化──子どもの「中央銀行」──

かの偉大な経済学者ジョン・メイナード・ケインズは言った。「いって見れば、人々が月を欲するために失業が生ずるのである。欲求の対象(すなわち、貨幣)が生産することのできないものであって、それに対する需要も簡単に抑制することができない場合には、人々を雇用することはできないのである。救済の途は、公衆に生チーズが実際には月と同じものであることを説得し、生チーズ工場(すなわち、中央銀行)を国家の管理のもとに

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経済成長は高齢者を死に追いやる──経済成長にまつわる不都合な真実──

経済成長は高齢者を死に追いやる──経済成長にまつわる不都合な真実──

(有料ですが最後まで読めます。お気に召しましたら投げてくれると嬉しいです。)

まず、この画像を見てほしい。

これは経済成長と高齢者の死亡率との間の関係についての調査結果(正確には、景気循環と死亡率の間の関係についての調査結果)を示した論文の邦訳である。

https://www.nber.org/system/files/working_papers/w17657/w17657.pdf

そし

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「平和=インフラ論」

(有料ではありますが、ちゃんと全文読めます。良いなと思った方は是非とも買ってくれると嬉しいです。)

まず最初に言おう。そもそも「防衛増税」というのが前提としておかしいのである。経済力が軍事力の根源であるにもかかわらず、軍事力のために経済にストップをかけては本末転倒と言わざるを得ない。

また、良く考えてほしいのが、「平和」とは、国家国民にとって絶対に欠かすことの出来ない資産であるということだ。

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MMTとビットコイン

だいぶ前にビットコインという暗号通貨が話題になった。そしてそのビットコインが現実の貨幣を押しのけ新しい基準通貨となるのではという意見も出てくるほど世間の関心を集め、大きなムーブメントとなった。だが結局ビットコインはニュースから消え(まあメディアの作る世論が信用に値するかはまた違う話だが)日本円やドルに変わるようなことは起こらなかった。

なぜ起こらなかったのか、その答えはMMTという経済学の理論に

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