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【678回】ふわっと、何か温かい感覚があった。涙が出そうになった。自分が許された感覚。

「こころの科学230号 2023年7月号 特別企画:心理療法のエッセンス」
そのうち、宮地尚子「あえて、身体に働きかける」を読んで、「これはいいかも」と目を開いた。それは、「12ステップのストレッチ」である。

もちろん、「一人でできる!」「一人で、抑うつから開放される!」「自己否定から解き放たれる!」と、神輿を担いだわけではない。そもそも神輿は一人でかつげない。

「身体に働きかける」というのは、休職の時間を一人過ごす中で、取り入れやすい活動なのではないか。
自分を責めやすい、気分がコロコロ変わり、「俺、いないほうがいいんじゃないか?」「俺の存在、迷惑なんじゃないか」という思考がとにかく浮かびやすい。
心の中を黒く黒く塗りつぶす作業は一人でやりやすい。というか、習慣化している。
そこで、「俺の身体は、心の中だけではなく、現実、今、ここにあるよ」という確認作業をしたかった。とりあえず、ラジオ体操と散歩。
文章を書く作業も、読書も、料理も、掃除もそう。
今日は40個くらいじゃがいもの皮を剥いた。これからポテトサラダを作る。

やることは極端としても

「身体に働きかける」のも、「今、ここの実感」つまり「グラウンディング」が得られる。
実際に、やってみた。

1番目から12番目まで、簡易な負担のかからない方法が示されてある。
具体的内容は、本誌を参照してほしい。
12番目の方法の中に、補足が書かれている。引用する。

そこで、「自分に対して何か言ってあげたい言葉があれば、言ってあげてください」と声をかけることが多い。

「こころの科学230号 2023年7月号 宮地尚子「あえて、身体に働きかける」」(p37) 

えー。自分に声をかける?こんな自分にかける言葉なんか無いよ。

試しに、ほんと、騙されたかと思って、声をかけてみた。
鳥肌が立つようだった。ストレッチをしながら言ってみた。

「また、学校に戻れるよ。きっと大丈夫だよ」

ふわっと、何か温かい感覚があった。涙が出そうになった。自分が許された感覚。自分で自分を許した。いいんだよって。大丈夫だよって。
久しぶりに、僕の中に現れた。
泣いている僕に「いい子いい子」と頭を撫でてくれる、別の僕。

誰も…
面と向かって、僕を責めてないのにな…。
(もし、これから責める人に出会ったとしても、それはそれではないか)

僕は、まだ学校にしがみついている。
働きたいと思っている。
回復したい。ああ、ほんとに。

働きたいと、思っている。
そして、できれば、どういう形にしても、子どもと関わる仕事につながっていたいのだと思う。