無こそがすべて、無のみがすべて。Nothing But Nothing.

私たちが自らは「存在」、すなわち「有」という自己認識をしているがために、「無」とは何ぞや?という問いを発してしまう。まるで有と無が同じ天秤の両側の皿に載せられているかのような観察をしているわけです。するとそこに、その天秤を容れる「場」があるはずではないか。それは「空」ではないのか?!そうだ、空だ!と考えを進めてしまいがちです。

誤りです。

前のテキスト「無の非在 - 存在を疑い抜く」で記したように、有は無の異形にすぎません。無の立場 (そんなものはないのだが) から観れば、すべてはその無に含有されてしまっています。すべては無に含まれています。無を逃れられるものはひとつも無いのです。

安心して、有として無に包含されていましょう。

無がすべて

Noting But Nothing.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?