横田みすゞ『塩活援護隊ダイナ』
久しぶりにSF小説を読みました。筆者の方から直接紹介いただいたので、その場ですぐに購入しました。
高血圧で亡くなる人を減らすために、減塩を推進することが公務員の仕事になっている世界のお話でした。ラーメンとかポテトチップスとかピザとかが敵視されて、健康によい食事を強制されるのですが、人々は誘惑に負けて、隠れてしょっぱいものを食べてしまうのです。
この組織では甘いものについては管轄外らしく、甘いものを食べることには関与しないのもちょっと不思議だったりしましたが、お話はとても面白かったです。SFですが、基本的には会社員の悲哀みたいな内容なので、共感しやすかったです。特に相棒の妖精とライバルの妖精はよかったですね。
中盤からの展開はすごくリアリティがあって楽しかったし、ラストはどんな感じに結末を迎えるのかハラハラして一気に読んでしまいました。
ただ、主人公のダイナに関する描写が極端に少なくて、主人公にあんまり感情移入できないのがもったいなかった。基本的には熱血系でよく喋るアホキャラっぽいのに、序盤はやたら口数が少なくて何考えてるか分からなかったり、どう考えてもラノベなのに挿絵が一つもないので、その辺がもったいないと思いました。
ということで、AIにダイナの絵を描いてもらいました。こんな感じかなぁ?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?