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2021年11月末時点でのアメリカの対コロナ戦略について議論しました(11月22日こびナビTwitter spacesまとめ)

こちらの記事は、2021年11月22日時点での情報を基にされており、
一部情報が古くなっております。

2021年11月22日(月)
こびナビの医師が解説する世界の最新医療ニュース
本日のモデレーター:木下喬弘


オープニング

木下喬弘
こんばんは。

峰宗太郎
こんばんは。

木下喬弘
どうもどうも。皆さん元気ですか?

峰宗太郎
元気元気、どうもどうも。

木下喬弘
今日は妙に1人元気な奴がいるな。他の皆さん元気ですか? 

黑川友哉
元気ですよ。おはようございます。

木下喬弘
おはようございます。

黑川友哉
元気ですか?

木下喬弘
元気です。元気です。なんかいいですね、こういう始まり方ね。
黑ちゃんは最近どうですか? 何してるんですか?

黑川友哉
最近はですね、ちょっと体鍛えないといけないなと思って、たまに体を鍛えに行っていたりしますね。走ったりね、してますよ。

木下喬弘
どうしたんですか? 何か出るんですか、大会か何かに? 

黑川友哉
出ないですけれど、外が涼しくなってきたんで外で走っても平気になってきたんですよね。
やっぱり夏とか、まあ分かりますかね。

木下喬弘
日本ってまだそんなレベルなんですか? もう僕もボストンはそろそろ走るのきついくらいの時期になってきたんですけれど。

黑川友哉
でも、朝は起きた時は寒いんですけれど、外に出ると思ったよりも寒くないんですよ。で走ってると丁度いいぐらいの気温が今だと思います、関東は。
今日ちょっと曇りで、なんかいまいちな天気ではあるんですけれど。
そこまで寒くない。ブルブル震えるほどの感じではないでしょうか? 

木下喬弘
うーん、いいですね。

黑川友哉
なんか Taka先生がジョギング始めたっていう噂を聞いて。「シルベスター・スタローンになるんだ」みたいな話。

木下喬弘
そうそう「タターンタン♪タターンタン♪」って今日も歌いながら。

黑川友哉
今日も生卵とか飲んできたんですか? 

木下喬弘
はははは(笑)そういう映画だったわ、確かに。ちょっと適当に言ってたから、思い出して思いの外でっかい声で笑っちゃうんですけれど。
生卵ってアメリカでも(食べて)いいんですっけ?
やっちゃん(安川康介)?
日本だと食べられるじゃないですか。卵かけご飯できるけど、アメリカだとだめですよね、あれ確か。

黑川友哉
へぇ、そうなんですね。

安川康介
一応そんなにリスクは高くないんですけれど、生卵をそのまま食べるっていう文化がないですね。アメリカの場合。

前田陽平先生(Twitterネーム「ひまみみ」先生)
シルベスター・スタローンはあのシーンがロッキーの中で一番嫌だって言ってたよ。インタビューで。

木下喬弘
めっちゃ詳しい人いた!

安川康介
ちなみにあの音楽を作った人は木下先生の横のロードアイランド州出身のイタリア系アメリカ人の人ですよ(安川註:以前、僕はロードアイランド州に住んでいました)。

木下喬弘
へえぇ

前田陽平先生
とりあえずいつまでロッキー・トークやるんですか?


【議題1】米国における今後の対コロナ戦略について

▼Several moves by the U.S. over the last week aim to shift the course of the pandemic

出典:The New York Times 2021/11/20

木下喬弘
じゃあ、まあそろそろ行きますか。今週いくつかニュースがあったということで、まずはニューヨーク・タイムズに出てきているアメリカがこれからパンデミックをどうやっていくのかみたいな記事をちょっと見ていきたいと思います。一行ずつ見ていってもいいんですけど、ざっくり3段落に分けているのを3つ紹介していこうと思います。
端的に言うとこれ何言ってるかというと、University of Alabama at Birmingham という大学の疫学の教授がこの冬を迎えるにあたってアメリカはどうするかみたいな話をしたのをまとめたという感じの記事になっています。

1つ目がですね、全ての成人にブースターショットを打つというものです。
3日前の先週金曜日に CDC(アメリカ疾病予防管理センター)がファイザー・ビオンテックのワクチンとモデルナのワクチンで全ての成人にブースターショットをするということを承認したということです。これがかなり感染の収束に寄与するのではないかということが期待されています。このブースターショットは早ければ今週から打ち始められるようになるらしいです。アメリカは今週サンクスギビングなんですけれど、サンクスギビングのホリデーの前に開放されるということで、3回目のショットが打てるようになる準備が今されているところです。対象なんですけれども、アメリカがその推奨の度合いを2つに分けていまして、1つ目が50歳以上の全ての方ないし18歳以上で long-term care facilities なので、介護施設に入所している人とかは should get a booster ということでブースターショットを受けるべきということですね。もう1つが18歳以上で特に施設に入所している訳ではない人、つまりリスクがそんなに高くない人は may ということで opt in ということですね。受けたければ受けることができると。その時には individual 個人レベルでのリスク・ベネフィットを比べて、それに基づいて接種を決めてくださいみたいなことが言われています。それが1つ目の対策ですね。

2つ目が、ファイザーの antiviral pill(内服の抗ウイルス薬)が authorized(承認)されると。すなわち飲み薬でコロナを治療する薬というのが一応できまして、僕の記憶が正しければ、重症感染ないし死亡の予防効果が89%だったと思います。新しい飲み薬ができて、これを1000万コース以上ということで何錠なのか分からないですけど、1000万人以上が使えるようにするのにアメリカは5 billion dollars(50億ドル) 使う予定だということです。5 billion dollars(50億ドル)ということはですね、6000億円くらい使う予定だということになります。結構多額の金額を投入して、このコロナ治療薬を使えるようにしていくということをプランとして持っているらしいです。

3つ目がコロナワクチンの製造をさらに拡張するということ。まだ発展途上国にちゃんとワクチンを行き届かせられていないということが批判の対象にもなっているので、10億回以上のワクチンをまず2022年の下半期には届けられるようにゴール設定をしてワクチンの製造ペースを上げるということを計画してるというのがアメリカの戦略だということになります。

あんまり新しい話がなくて恐縮なんですけれども、この辺りからアメリカの戦略をどういう風に見るか。
1つはですね、どう考えても優先順位の高い「2回接種をどうやってやるか」みたいな話がもう出てきてなくて、諦めたんじゃないですけれど、ちょっときついと思ってるのかなっていう感じがしています。
今ですね、アメリカの接種率はまだ60%台なんです。この連邦政府職員が義務化になったりとかして少し上がったところでなんかもう上げ止まりみたいな感じで。これ以上2回接種の接種率を上げるっていうことがちょっと厳しそうな状況になっている。もう打たないと決めている人に関しては、治療薬を使うことで、感染した場合に入院とかをして医療リソースを著しく消費するということを避けるという風な戦略が現実的かなという風に思ってるんじゃないか、そんな感じの印象を受ける記事です。打ちたいと決めている人に対してのブースターと打たない人に関しては治療薬での治療機会の提供で正常化を目指して行きつつ、全世界的にちゃんとワクチンを提供して批判されるのは避けるみたいな感じで記事を読んでいました。ここまでどうでしょう? 峰先生、いかがですか?

峰宗太郎
要約ありがとうございます。非常に分かりやすいですね。とにかくアメリカの状況をお伝えいただいたということが大事だと思っていて、本当にブースターショットの話よくしていますよね。しかし、1・2回目の方どうするのかなっていうのは本当に疑問ですよね。本当に聞いていても、ワクチン接種率上がってないということに対する危機感があるのかないのか、一体その人たちをどうしていきたいのかっていうのが全く見えないなっていうところ。そこに注目していただいたということは、その通りだと思って聞いてました。

木下喬弘
いや、ありがとうございます。まだこれ結構難しいですよね。一応ですね、今 all age(全年齢)で見ますと at least one dose(少なくとも1回接種)が69% で fully vaccinated(2回接種)が59%という状況なんですよね。
実は65歳以上は at least one dose(少なくとも1回接種)が一応99%以上で、fully vaccinated(2回接種)86%というデータがニューヨーク・タイムズによると出ているので、まあ高齢者は実はけっこうちゃんと打っているんですけれども、18歳以上が82パーセント、5歳以上で73%という状況で、小児のワクチン接種も進んでいるけれども、成人で一定数ワクチンを打ってない人がいて、トータルで見ると69%という状況になっているということですね。小児の割合が少ないということで、全体のパーセンテージから見るとちょっと不利なところもあるということで、小児の接種が進んでいくと少し数値として上がってくるのかなというところもあるのではないかと思います。れおにい(岡田玲緒奈)いかがでしょうか?

岡田玲緒奈
急に来ますね。本当に、最初の2回をちゃんとやったほうがいいんじゃないかといつも思ってるんですけど、ジワジワとは進んでるんですね。

木下喬弘
ジワジワとは進んでるんですかね?一部義務化 をした時にちょっと進んだというニュースを見たように思いますけど。

岡田玲緒奈
じゃあ義務化がやっぱりモチベーションになったっていうことなんですね?

木下喬弘
そうですね。モチベーションっていうか。

岡田玲緒奈
アメリカ、逆に今から1回目を打つ人がいるとしたら、それってどういう人なんだと思ってるところなんですね。どうしたらそういう人達がやる気になるのかなと思います。

木下喬弘
なかなかね、難しいですよね。
実は週ごとの接種率というデータを今見つけたんでバーっと見てるんですけど。
確かに65歳以上で1回接種はどこも95%以上ですね。これは本当にアメリカって1回接種、65歳以上はほとんどの人が受けているっていうことなんだと思うんですけれど、なぜか fully vaccinated(2回接種)がすごく少ないですね。これ知ってました、安川先生? 

安川康介
結構、その1回目と2回目は開きありますよね。だから1回目受けて副反応が強かったから2回目はやめておこうという人とか、1回感染して1回受けてもう1回はいらないでしょうと思ってる人とか結構いるんじゃないかなっていう風に思ってます。

木下喬弘
なるほど、本当に仰る通りで、2回接種を終えた人でいうとですね。結構65歳以上でも低い州だとウェストバージニア 75%、アーカンソー 80%ですね。8割台の州も結構あるんですよね。でも1回接種を済ました65歳以上で見ると1番少ない州でもミシシッピ92.4%ということなので、多くの州がほぼほぼ95%を超えているということです。1回打ってもう嫌になったという人が割といるっていうのが、アメリカの現状だということがこれで分かりますね。
ちなみにこれで見ると12歳から17歳の接種率、2回接種をちゃんと終えている人って1番高い州でバーモントで71.7%、ロードアイランドだいたい70%くらい、私の住んでいるマサチューセッツが68.8%ということで、高い州で7割ぐらいの接種率で、12歳から17歳は打っているんですけれど、低い州だとウェストバージニア24.6%、アラバマ29% 。結構州によって12歳から17歳の接種率が違うということに今気付きました。そりゃ州によって感染状況変わるわなという感じの接種率になっています。前田先生、コメントありますか? 焚き火に夢中で喋れない?(註:前田先生はスペース参加時に背景で焚き火をしているような音が聞こえがち)

前田陽平先生
ごめん、ごめん。ちょっと焚き火に夢中で喋れなかったけど、いや、まあだいたい聞いた通りです。僕もやっぱり1番気になっていたのは、まだ2回打ち終わってない fully vaccinated(2回接種)になってない人が結構いる状況で、3回目の議論を進めざるを得ないというのがなかなかつらいところなんだなっていうのは、どこの国もきっとそうなんだと思うんですけれど。
結局、打たないってめちゃくちゃ積極的に決めてる人はもう仕方がないかなと思うんですけれど、なんとなく様子見てるまだ打つ可能性のある人は、やっぱり打とうかなってなった時にすぐ打てるという体制をキープしておくことがすごく大事なんですよね。

木下喬弘
なかなかね。日本は来年の9月以降は初回を受けられなくなるらしいですけど。

前田陽平先生
え、そうなの? 

木下喬弘
そうなんですよ。実はなんか期限あるらしいですよ。

前田陽平先生
ええーっ、そうなんだ。

木下喬弘
ええ、そうなんです。まあ変わるかも分からないですけれど、いつまでも永遠に1回目を打てるわけではなくて。この12月以降はかなり縮小するということは皆さんご存知だと思うんですけれども、なんかニュースで見ましたよ。1回目を打てるのはこの日までですみたいな期限が実は来年の後半に設定されています。

▼参考:厚生労働省「初回接種についてのお知らせ」

黑川友哉
僕の理解だと9月まで行政がワクチン接種を負担するとか、そういうことなのかなとか思ったんですけども。供給も全部無くなるんですか?

木下喬弘
自費だったら打てるんじゃないですかね、多分。

黑川友哉
ですよね。まあただそこまで1回もワクチンを打たなかった人が自費になった途端に打つとは思えないですけどね。

木下喬弘
そうですね。

黑川友哉
あとちょっとアメリカのこの戦略を聞いて、やっぱり文化によってはこういう風に戦略を飲み薬の方にシフトを変えていくっていうのはありなのかなとか思いながら聞いてました。というのも、米国も CDC(アメリカ疾病予防管理センター)とか FDA(アメリカ食品医薬品局)がかなり分かりやすい情報発信をして色々なキャンペーン政策も打った中で、このワクチン接種率になっているので、これ以上ワクチン1回目、2回目打とうぜっていうところにお金とかコストをかけてもあまり意味がなさそうなんだろうなっていうのはもう多分半分諦めはあるんでしょうし、非常に効果の高くて安全性もある程度担保されていそうな飲み薬が出てくるということで、この供給がしっかり国中に行き渡らせることができるのであれば、そっちのほうにシフトチェンジするっていう考え方もすごく私は理解できるなと思いながら聞いてました。

木下喬弘
ありがとうございます。なんかワクチンも打っていない奴に飲み薬を渡すなとか言ってくれそうな峰先生、なにかコメントありますか? 

峰宗太郎
いやいや、飲み薬はもちろん社会全体としてみれば医療の逼迫を防げますし、実際死ぬ方、亡くなる方を減らすことができると思うんですけど。しかし、いずれにせよ、飲み薬にそこまで期待すると痛い目に遭うと思いますよね。やっぱり予防の方に力入れないと。ワクチンにも期待しすぎると結局痛い目に合うわけで。今ワクチンの接種率結構高くなっているヨーロッパの国とか韓国だとかね、シンガポールとかでも流行かなり大きくなってますよね。やっぱり基本予防策とワクチンでしっかり防ぎつつ、それでも突破された場合飲み薬っていう。まあ堅実な戦略というか防御をしていくことの方が合理性が高いのかなと思いますけれど。あんまりアメリカ人も合理的じゃないですからね。

木下喬弘
いや、まったく違うでしょ。むしろパンデミック始まってからアメリカ人は合理的だと思った瞬間、ほぼ1度たりともないですけれど。

峰宗太郎
いや、まあ、そうですね。合理的ではないかもしれない。

木下喬弘
「アメリカ人」という人が存在するのかっていうぐらい diversity(多様性)がありますよね。本当に。

峰宗太郎
本当本当みんな自分勝手って言っちゃあれですけど、本当に自分の主義主張があって素晴らしいことですよね。うん、いいことだと思います。

木下喬弘
だいたい CDC(アメリカ疾病予防管理センター) の推奨とかでアメリカがどんな考え方をしてるのかっていうのを見つつ、それがいかにこの国にアプライ(適用)されてないかっていうのを見ながら、なんかちょっと複雑な気持ちになりつつですね。サイエンスのレベル的にはやっぱり高いなと思いつつ、トータルで見るとパンデミックをどれだけうまく乗り越えたかって言うと100-0で日本の勝ちみたいな。なんかそんな感じですよね。

峰宗太郎
いや賛成です。それは本当に賛成です、はい。

木下喬弘
まあということで、どうやってね、科学的なデータを実装に落とし込むのかみたいなところは本当に大事だなって思うわけです。
黑ちゃんなんかあります? 時間を潰してもらえますか? 残り8分余ってしまったので。

黑川友哉
シルベスタースタローンっていう…

木下喬弘
いやいや、その話じゃないですよね。

黑川友哉
いや、日本はそういう意味で本当に政府の発信は今回に関してはものすごくいい温度感というか。ちょっと思い切りが足りないなって思われるような施策もあったかもしれないんですけど、そこも含めて日本人にマッチした施策だったんじゃないかなとか思いますね。あんまりこう強くワクチン接種しろって言いすぎるわけでもなく。
でもしっかり発信の中では推奨しているよとか、しっかり有効性・安全性の情報も厚労省の Q&A とかで。今まであんな Q&A のサイトなんて厚労省が作ってるの見たことないんですけれど、すごく良かったんじゃないかなと思いますけどね。

木下喬弘
仰る通りね。皆さんはほとんど見たことがないと思うんですけど。厚生労働省の Q&A のサイトって字しかないですよね。なんて言うかすごいシンプルな。

黑川友哉
情報はある、でも届いているかどうかは「?」みたいな。これまではそういう情報発信の仕方をしてたと思うんですけど、今回は本気で届かせようというか、理解してもらおうという感じが。すごい上から目線なんですけれど。でもそれが本当に良かったと思いますし、僕、それがやっぱり透明化っていうことなんじゃないかな、見える化ということなんじゃないかなと思うので。日本人にはそういうやり方が合ってたんだろうなと思います。
まあ、今後日本でも小児の接種とか3回目の接種というのが進んでいきますけれど、やっぱり今までと同じようにあまり政府が強く「みんな打ちましょう」みたいなそういう雰囲気を出すんじゃなくて、よく情報提供しつつ、我々みたいな民間の情報発信団体もそういうところに何かできることがあれば協力しつつっていう。何て言うんですかね。サイエンティストと行政側がうまく役割分担をしていければ良いのかなと思います。ということは言っても、我々が手弁当で全部やっているのもなかなか大変なんですけれど。
あまり行政職が強くなると、日本国民の中にもなんか嫌悪感を抱く方もいらっしゃるので、こういう温度感って大事なのかなと思ってます。

木下喬弘
そうですね。仰る通りだと思います。私はずっと言ってますけど、3回目接種は高齢者はまあ should なのか。なんなら had better かもしれないですけど、本当に50歳未満とかは may だと思うんですよね。逆に may と言ってもらわないと、私は打ちたいから困るので、機会を提供して欲しいとは思いつつ、個人個人のリスクベネフィットの考え方によって決めていけばいいんじゃないかなとは思います。何ていうか、自分が感染リスクを下げることで社会の中でパンデミックを終わらせることに contribute(貢献)したいという意思があったら受けてもらえたらいいんじゃないかなという感じかなと思ってます。

というところでですね、明日の朝9時45分か、授業が始まるなのは10時からなんですけど、ボストン大学で講義をすることになりました。まあ、日本の HPVワクチン忌避の歴史みたいなところからですね、日本とアメリカで、日本の HPVワクチン忌避とアメリカのコロナワクチン忌避の違いと類似性みたいなテーブルをボストン大学のグローバルヘルスの学生と一緒に埋めるという。そういう講義をしようということですね誘ってもらいましたので、2時間の講義、まあ1時間半時間をもらって講演することになったんですけれど、まだあんま準備できてなくて。多分、今日は徹夜です。

れおにい(岡田玲緒奈)、なんか僕が BU(Boston University)の講義するにあたって、これだけは言ってこいっていうのをアドバイスいただいてもいいですか?

岡田玲緒奈
そのイベント、
アドバイスするほどどんな感じになるのか全然イメージついてないんです。

木下喬弘
いやいや、もう本当に日本で HPVワクチンに関することで何が起きたのかっていうのを一緒に考えようということですよ。ボストン大学の学生と。まあ、ある意味恥を晒しに行くわけです。

岡田玲緒奈
でもコロナワクチンのこともやるんですよね。

木下喬弘
コロナワクチンのことはね、日本のコロナワクチンのことはあまりやらないです。
そもそもこれは対比で、なんというか日本の HPVワクチンのこととか、 BU の大学生にとってはどうでもいいじゃないですか。どうでもいいって言ったら、ちょっと言い過ぎですけど、自分ごとじゃないので。自分がどうやって HPVワクチンに取り組んだかということを自国の 問題に応用するための方法を考えるというコンセプトなわけです。

岡田玲緒奈
ああ、いいですね。是非それで向こうの接種率を上げてみたいでしょ?

木下喬弘
いや、絶対無理でしょ。
BU で講義して接種率上がったら怖いっすわ、それは。

岡田玲緒奈
じゃあ、こびナビ BU を立ち上げてきて。

木下喬弘
こびナ BU ね。
いまいちですね。そうだな、ボストンだからBだからな...。
(一同)・・・
ちょっとキレがイマイチなんでそろそろ closing したいと思いますけど、いいですか、 峰先生? 

峰宗太郎
エイドリアーン! 

木下喬弘
いいですね、なんか。朝から陽気で。日本の皆さんも元気が出たのではないかと思います。ちょっと申し訳ないですけれども最後にひとつだけ告知をさせていただきたくてですね。11月26日金曜日に私の著書「みんなで知ろう!新型コロナワクチンと HPVワクチンの大切な話」いう本が出版されますので、是非皆さん、手にとっていただければと。この場に今登壇されているこびナビメンバー、もちろん全員名前が出てきますし、みんパピメンバーも全員名前が出てきます。私が多くの人と協力しつつどういう風に組織を立ち上げて、ワクチンの話をしていったかということを書いてます。コロナワクチンとか HPVワクチンの仕組みとか効果とか、安全性の復習と共に、日本のワクチン忌避の歴史、そしてどうやって今、私たちがこの問題解決に取り組んでいるかということが分かりますので、是非手にとっていただければと思います。
ということで、本日も聞いていただいて、どうもありがとうございました。水曜日、安川先生の回は8時半にお会いしましょう。それでは日本の皆さん、良い一日をお過ごしください。

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