病を学ぶ③脂質異常症

脂質異常症

血液中のコレステロールや中性脂肪（トリグリセリド）などの脂質が、一定の基準よりも多い状態のこと。
過剰な脂質が血管壁にたまると、高血圧や動脈硬化をひき起こしやすくなり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが上がる。

また、糖尿病の人は脂質異常症を併発しやすく
動脈硬化を進行させるリスクが高まる。

原因
ほとんどが生まれつきの体質が影響する。
脂質異常症になりやすい傾向の人が運動不足や高カロリーで高脂質な食生活を続けると、脂質異常症が現れやすくなる。

また遺伝的に脂質の代謝がうまく行われない人もいる。
これは生活習慣の見直しだけでは改善されないため専門医の治療が必要。

症状
ほとんど自覚症状が現れることはないため、放置されがち。
ある日突然、狭心症や心筋梗塞などの発作が現れることも少なく無い。

検査、診断
自覚症状が無い為
健康診断の項目にある血液検査で偶然に見つかる場合がほとんど。

①LDLコレステロール (悪玉コレステロール)値の高さ②HDLコレステロール (善玉コレステロール)値の低さ
③中性脂肪(トリグリセリド)値の高さ
これらが基準値の範囲内にない場合、脂質異常症と診断される。

診断基準（空腹時採血にて）

LDLコレステロール値140mg/dL以上
HDLコレステロール値40mg/dL未満
中性脂肪値150mg/dL以上

近頃ではnon-HDLコレステロールという値も脂質異常症の診断基準に加わっている（170mg/dL以上）。

治療
食事療法
運動療法
薬物療法(薬による治療)が主軸。

食事療法→脂質や糖質、カロリーのとりすぎなどに気をつける。
運動療法→カロリーを消費することで改善していく。
薬物療法→スタンチン系の治療薬を使っていく。

予防
発作を防ぐには
毎日の生活(食事や運動)に気をつけること

健康診断などで脂質異常症の疑いがあるといわれたら、放置せずに受診して医師の指導を受けること。

ムズい

　　　　　　　　参考文献・みんなの家庭の医学