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『アナザーエナジー展』感想〜落ち込んだ時は、極め人にエネルギーをもらおう〜

2021年4月にブログに書いた記事を、一部修正してnoteに再掲します。

先日、森美術館の『アナザーエナジー展: 挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』に行ってきました。

最年長は105歳!今なお世界各地で挑戦を続ける、70代以上の女性アーティスト16名の作品を集めた展覧会です。
エネルギーをたくさんもらえた、素敵な展覧会でした。

本展の作家は、全員が50年以上のキャリアの「極め人」。
今回は、いろいろと迷走中な私が、極め人たちの作品を見て感じ、学んだことなどをまとめたいと思います。

①底知れぬ創作意欲

本展では、作品説明と一緒に作家からのメッセージ映像が流れています。

そのため、作品はもちろん、映像の作家の言葉や表情から「まだまだやりたいことが山ほどある!」というエネルギーがビシバシ伝わり、良い疲労を味わえた!wというのが、本展の一番の感想です。
こんな記事を見つけましたが、アート界もまだ男性優位社会なとこがあるようで、そんな中50年以上活動を続けている彼女たち…そりゃ圧倒されますわ。
作品と作家の映像を合わせた展示方法により、16人の作家の生き様が作品の展覧会、みたいな感じがしました。

帰り道、「その道を切り開き極めてきた女性」繋がりで、第28回読売演劇大賞で芸術栄誉賞を受賞された、衣裳デザイナーの緒方規矩子さんのスピーチを思い出しました。
スピーチの中で、衣裳さんがスタッフとして入れてもらえなかった時代から70年やってきたけど、あと70年あればもっとできた。日本には衣裳史がないから、綺麗なポストカードの衣裳史をまとめたい。というお話があり、とても感動しました。
その時に感じた「負けてられない」という想いや、イキイキと語る表情に「かっこいい」と思った気持ちに似たものを、本展で感じました。
(あと当たり前かもですが、作家の皆様どなたもオシャレだった!笑)

②声をあげる勇気

本展では、ジェンダーや人種などについて、作品を通して訴えるものが多かったです。
ブルックリン の一角でジェンダーについて話し合うパフォーマンス映像だったり。


みんな黄色のストール巻いててオシャレ!
↓の作品は女性が男性を殴ってるように見える絵。うろ覚えですが、「これは私!」みたいなタイトルで、かっこいい…と思いました。笑


作家メッセージでは、作品タイトルについてのエピソードもあり、これまた興味深かった。
正直、声をあげることはとても体力がいることだと私は思います。
ニュースだけでなく、身の回りの理不尽とかも、目を背けたり、「はい、分かりました」と言う方が楽です。
私自身、社会に出て良くも悪くも丸くなったなぁと思います…
でも、クリエイティブは悪い意味で丸くなっちゃいけない。自分のため、未来のために、時には声をあげなければいけないなぁと思いました。なんだか勇気をもらえました。

③「文化は経済より上」by 森稔さん

展示作品とは直接関係ないのですが、このスペースが素敵だと訪れるたびに思います。


森美術館が六本木ヒルズの最上階にあるのは、“文化や芸術は、経済より上にあるべきもの”という、森ビルの2代目社長・森稔さんの理念からだそうです。
森稔さんの理念が、この空間に表れている気がして、とても魅力的に感じるのかもしれません。
3回目の緊急事態宣言の開始直前に本展を訪れたのですが、「#文化芸術は生きるために必要だ」というハッシュタグを使ってSNSで議論されている今、このスペースを見ると、感慨深かったです。
この後『ヒルズ 挑戦する都市』という、森稔さんの著書を買い、今読んでいます。

最後に

本展に行って受け取ったこと、繋げていきたいこと、たくさんありました。
最近いろいろと落ち込むことが多かったけど、めげずに挑戦しつづけてやる!と思えました。
いったん休むことも大事ですが、私はこれに人生かけてるぜ!という人を見ると、前向きなエネルギーで元気になれます。自分を見つめ直せます。
私もそういう存在になりたいな、と思いました。

(おまけ)
落ち込んだ時、元気が出る動画


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