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【日本とカンボジア】シハモニ国王誕生日と日本のご縁

シハモニ国王の71歳の誕生日に際し、心よりお祝い申し上げます。

国王は、1953年5月14日に誕生されました。父はシアヌーク前国王、母はモニニアット王太后です。国王のお名前は、ご両親の名前から「シハ」と「モニ」を組み合わせて名づけられました。本当は、もっと長いお名前をお持ちです。さて、国王の誕生日と日本のご縁について紹介したいと思います。

国王のご幼名は「トウキョウ(東京)」で日本に由来があります。

当時フランスからの完全独立のために独立十字軍運動を指揮していた父親のシアヌーク国王(当時)は、フランスでの交渉が不調となると、ペン・ヌート首相らの代表団に交渉を任せ、自身は国際的な支援を訴えるためにカナダやアメリカなどを廻っていました。しかし、期待していたような待遇や支援は受けられず、失意のうちにアメリカを離れ、1953年4月24日から5月13日まで日本に滞在していました。

東京の帝国ホテルに滞在中は、昭和天皇から非公式に皇居にお茶に招かれるなど、日本では厚遇されていたようです。5月9日にはフランスとの交渉で一定の譲歩を勝ち取り一段落したことから、国王は5月13日にカンボジアに向け、東京を発ちました。そして翌14日にプノンペン空港に到着した際に、王妃が初の男児を出産したことを知り、東京は縁起が良いとして、王子の幼名をトウキョウ(東京)と決められたそうです。シハモニ国王は、幼年期から少年期には幼名の「トウキョウ」と呼ばれてお育ちになったと言われています。

このお話は故今川大使よりお聞きしていましたが、日本の週刊誌にも記事になっていたようです。

王宮で開催された誕生日会(2024年5月14日)
幼名が東京であると記載された日本の雑誌切り抜き(「東亜」2004年12月号)
シアヌーク国王を出迎える今川大使(1995年、筆者撮影)


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