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【名盤伝説】“Byrne & Barnes / An Eye for An Eye” (1981) 日本のAORファンの心を掴んだスィートでメロウな究極のラヴソング。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。本国では全く評価されなかった作品が、日本では隠れた名盤とされたバーン・アンド・バーンズ名義での唯一のアルバム『アン・アイ・フォ・アン・アイ (邦題: スィート・リヴェンジ)』です。

ロバート・バーンのソロ・アルバムがリリースされた1979年、伝説の輸入レコードショップ南青山のパイドパイパーハウスでは、このLPはベストセラーになっていたそうです。ところが本国での評判はさっぱりで早々に廃盤に。輸入盤の入荷見込みが立たないということで、こちらも伝説の店主の長門氏が日本での販売権を持つレコード会社に掛け合い、国内盤のリリースに漕ぎ着けたのだそうです。

同じくロバートの熱烈なフォロワーだったハワイのDJ嬢が本人と連絡が取れたところ、セカンドアルバムのレコーディングが進んでいるとのこと。相方のブランドン・バーンズは主にR&B界で活動していたコンポーザー&プロデューサーで、熱烈なソウル・ファンに支持されているブライアン・マックナイトなどと活動していました。そんな二人のデュオ名義で制作されていたのがこのアルバムです。

細かな経緯は割愛しますが、このアルバムは本国では何とお蔵入り(泣)。その魅力を評価していた人達の尽力で、日本では無事リリースに至ります。

LP盤リリース当初のオリジナルジャケット

収録曲
M1 Never Gonna Stop Lovin' You
M2 One More Try For Love
M3 Love You Out Of Your Mind
M4 I'll Try A Little Everyday For You
M5 Crack The Whip
M6 Standby Lover
M7 Keep On Running
M8 Making Love For The First Time
M9 Be My Baby
M10 An Eye For An Eye
M11 Right Through The Heart
(Bonus Tracks)
M12 That's The Way She Goes
M13 Who's That Look In Your Eye

※日本盤LPリリース当初の曲順(+Bonus Tracks)で表記しています。

サウンドは至ってシンプル。時代のシンセベースを多用していますが全く耳につきません。優しく自然なアレンジです。大物ミュージシャンの大量動員ということでもなく、純粋にボーカルと楽曲で勝負していますが、それがまたポイントの高いところだとも思います。

Bonus Tracksは収められていませんが、私にはこの曲順が馴染んでいるので、こちらをリンクしておきます。

軽快なテンポのM1、しっとり歌い上げる究極のバラードM2、メロディセンス抜群のM3、悲しげな雰囲気なM4、ユーモラスなイントロのスローなファンキーナンバーのM5・・・スキップする曲などありません。

CDとしては2012年にVividから+2盤が再発リリースされています。

本国の評判なんて関係ありません。良いものは良いとして大切に聴き続けたいと思います。甘美派マニア(笑)必携です。


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