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音楽を聴いて生きています。2023年4月からnoteを始めました。

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最近の記事

麗蘭Action Vol.12 [Homecoming] Billboard Live Tokyo 2024.6.9.

麗蘭がビルボード東京に初めて立ったのは2009年の暮れ。元々は年末の磔磔公演の前に開催されていたから、個人的には磔磔の予告編的な楽しみ方をしていたのだが、2017年からは年が明けた1月開催に変わったので、磔磔の追加公演的な位置づけに僕の中ではなっていた。だから、6月の開催はこれまでなかったので、唐突な感じもありつつ、新鮮な気持ちで会場に向かった。 ビルボード公演は限られた短い時間の中でおこなわれる2ステージだ。最初のうちは " 短いなぁ " と不完全燃焼な印象を持ったが、毎

    • 映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』

      本人の発言やレア物も含めたな映像に関係者の証言を絡めたドキュメンタリーだと思っていたが、逆に本人以外のコメントで加藤和彦像を浮かび上がらせる構成だった。けれども、僕には合っていた。様々な証言者視点から語られたことが、結果的に僕自身が持っていた加藤和彦像の空欄を埋めてくれたからだ。そもそも監督の相原裕美に映画企画のきっかけを与えたのが高橋幸宏ということだし、いわゆるヨーロッパ三部作がクライマックスに置かれた構成は必然だったような気もするが、まさにそこが僕の中で抜けていたトノバン

      • 浜田真理子 with Marino LIVE @Tonarimachicafe 隣町珈琲 2024.6.4.

        隣町珈琲でのライヴは3回目。会場がカフェなので至近距離で体験できるのはもちろんなのだが、こうした環境での浜田真理子を、東京では味わえないこともあり、同じ場所を共有している感が半端ではない。隣町珈琲店主である平川克美さんが言う " 東京で真理子さんのライヴをこの距離で聴けるのはここだけ " は大袈裟ではない。だからなのか、メニューも演奏時間も特にいつもと変わらないのだけれど、満腹感は大きい。 Marinoとの演奏も安定のコンビネーション。特にMarinoのナマ音に近いSAX…

        • 〜花をうたえば〜お寺でSinger Song Marimba Vol.Ⅷ 新谷祥子 LIVE 八王子龍見寺本堂 2024.6.2.

          昨年は足を運べなかった龍見寺。2021年以来だから訪れるのは実に3年ぶりなので、これまで以上に楽しみにしていたライヴだった。 お寺でマリンバを弾き打ち " 花 " を歌う。お寺はもちろん木造建築。外の木々と花、そして6月の風と雨さえも演出の一部となるステージ。このことを思うだけでイメージが広がってゆく。龍見寺の環境を知っている人ならば、きっとこの気持ちをわかってくれるだろうと思う。 これまでもライヴで披露されたことがあるPYG「花・太陽・雨」とベット・ミドラー「The R

        麗蘭Action Vol.12 [Homecoming] Billboard Live Tokyo 2024.6.9.

        • 映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』

        • 浜田真理子 with Marino LIVE @Tonarimachicafe 隣町珈琲 2024.6.4.

        • 〜花をうたえば〜お寺でSinger Song Marimba Vol.Ⅷ 新谷祥子 LIVE 八王子龍見寺本堂 2024.6.2.

          UGUISS 40th Anniversary Tour 渋谷クラブクアトロ 2024.5.30.

          デビュー40周年を記念してリリースされた2枚組アナログ盤のレコ初という名義のライヴだが、UGUISSは1983年にメジャー・デビューし、翌1984年に解散したバンドだ。残されたレコードはアルバム1枚とシングル2枚。しかもヴォーカリスト山根栄子が2012年に亡くなったことで、活動期のバンドを体験しているのは当時の限られた人たちだけである。解散後はアルバムがCD化され、デビュー30周年には渡辺美里をヴォーカルにライヴを行なっているので、ここで追体験した人は多いだろう。しかし、この

          UGUISS 40th Anniversary Tour 渋谷クラブクアトロ 2024.5.30.

          『帰って来た橋本治展』神奈川近代文学館 2024.5.12.

          一般的に知られている橋本治像とは別に、僕にとっては仲井戸麗市やおおくぼひさこさんの友人としての存在が大きい。しかも橋本さんが持つ多様な顔の中のひとつとして、この " チャボやおおくぼさんの友人 " を捉えてしまっているので、作品に対してのいい読み手ではない。そんな僕でも、いや、そんな僕だからこそ、橋本さんの歩みを振り返る特別展『帰って来た橋本治展』に展示されているたくさんの作品や資料から伝わる多才ぶりには圧倒された。 第2部の展示「作家のおしごと」で実際に目にすることができ

          『帰って来た橋本治展』神奈川近代文学館 2024.5.12.

          南青山MANDALA 30周年記念 仲井戸"CHABO"麗市 SOLO Stage[Walking By Myself] 南青山MANDALA 2024.5.11.

          南青山MANDALA30周年ということで、Special企画として聴きたい曲のリクエストを募る…と連絡があったのがライヴ当日の10日ほど前。この時点では、途中でリクエスト・コーナーを設けて数曲…なんて考えていたのだが、蓋を開けてみれば、全曲をリクエストで固めたライヴとなった。僕は2日目に足を運んだ。 事前に来場する日とリクエストを募り(しかもひとり複数曲も可!)、その全曲を来場日と共に振り分けて構成を考え、2日間まったく別々のセット・リストを組む。全曲を検討したというのがミ

          南青山MANDALA 30周年記念 仲井戸"CHABO"麗市 SOLO Stage[Walking By Myself] 南青山MANDALA 2024.5.11.

          映画『青春18×2 君へと続く道』

          清原果耶の演技に惹かれ、興味を持ったきっかけが『宇宙でいちばんあかるい屋根』だった。監督は藤井道人。『青春18×2 君へと続く道』は、同じ藤井監督で清原果耶が主演。公開初日の舞台挨拶生中継付を鑑賞した。 舞台挨拶の様子から得られた情報はともかく、台湾と日本との共同プロジェクトということを含め、事前の情報は仕入れず、" 清原果耶が主演 " という、ただこのことだけを抱えて足を運んだ。 清原果耶とともにダブル主演をつとめたのがシュー・グァンハンではなく、日本の俳優だったら、映

          映画『青春18×2 君へと続く道』

          40th Anniversary Final THE STREET SLIDERS『Thank You!』NHKホール 2024.4.21.

          2023年から始まったストリート・スライダーズ40周年のライヴは、結果的に再集結1発目になった4月の豊洲PIT『SPECIAL PREVIEW GIG』に運良く参加できてから、5月の日本武道館『Hello!!』と9月はTOUR 2023『ROCK’N’ROLL』LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)と足を運んできた。そしてファイナル・ツアーとして発表された2024年の『Thank You!』。単なるツアーだけでなく、40周年のファイナルでもあるから、目に焼き付けるの

          40th Anniversary Final THE STREET SLIDERS『Thank You!』NHKホール 2024.4.21.

          渡辺真知子 コンサート2024~愛(いのち)のゆくえ~ Billboard Live YOKOHAMA 2024.4.20.

          コンサートのタイトルである「愛(いのち)のゆくえ」で始まったステージは、2曲目に「迷い道」が歌われた。名曲は色褪せない。これまでも様々なコンサートに足を運んだが、どんなバンドや歌手でもこれだけは間違いない。そしてそんな名曲と呼ばれる曲につく枕詞が " 代表 " 曲だけではなく " ヒット " 曲であれば、輝きは時代を超えて何倍にもなるし、活動を続けてきた人のそれは破壊力が抜群である。聴きなれたアレンジではなかったが、それは関係ない。「迷い道」を聴いた僕は、2曲目で既に大きな満

          渡辺真知子 コンサート2024~愛(いのち)のゆくえ~ Billboard Live YOKOHAMA 2024.4.20.

          祝!南青山MANDALA30周年CHABOのKing Biscuit Time DJ Special ゲスト:天辰保文 南青山MANDALA 2024.4.10.

          恒例のDJだが、南青山MANDALA30周年ということで、ゲストに天辰保文さんを迎えての開催となった。ちょうど12年前の同じ日に、札幌の時計台ホールで二人のトークショーが行なわれているという偶然が重なったことでのスペシャル感が加わったのも素晴らしい。 事前に発表されていたこの日の終演は21時半。予想はしていたが、この予定時間はまったく意味を成さず、最終的には1時間以上は超えていた。もちろん手放しで喜べることではないけれど、僕自身は期待以上の楽しい時間だった。 天辰さんの選

          祝!南青山MANDALA30周年CHABOのKing Biscuit Time DJ Special ゲスト:天辰保文 南青山MANDALA 2024.4.10.

          はじめて買ったCD / 忌野清志郎『RAZOR SHARP』-1987-

          清志郎の73回目の誕生日に。 僕がはじめて買ったCDは清志郎の1stソロ・アルバムだった。発表は1987年。既にCDは一般的になってはいたけれど、欲しい新譜が出たら、僕はまだアナログのレコードで買っていた。もちろんCDに興味はあった。でも、聴くにはプレーヤーが必要という事情も大きく、金銭的なこともあり、手を出せないでいた。ただ、レコードにまったく不便は感じていなかったし、LPレコードの30㎝サイズは、ジャケットのデザインはもちろん、手にしたときの重さや感触などの魅力は、僕に

          はじめて買ったCD / 忌野清志郎『RAZOR SHARP』-1987-

          わたしの本棚

          noteの「春の連続投稿チャレンジ」のお題のひとつに #わたしの本棚 があるので書いてみる。Xでも #少しだけ本棚を見せる のハッシュタグがあり、それを使って " 本棚は一年以上未整理 " とポストした。 1年以上未整理なのは本当で、引越しの際に段ボールに詰めた本が山ほど収納スペースに積まれたままだ。とりあえず本棚にはすぐに出せた本を並べただけで、その後は手をつけていない。でもバラバラなのも眺めればそれなりにテーマがあるように思えてくる。 おおくぼひさこの写真集が並べられ

          わたしの本棚

          『ハウリングの音が聴こえる』松村雄策

          松村雄策の新刊が出版された。河出書房のページから引用する。 " 2022年3月に逝去した音楽評論家・松村雄策が贈る11冊目のエッセイ集。「僕の人生の六分の五には、いつだってポールの音楽があったのだ」――「小説すばる」の連載が待望の書籍化。" 新刊ではあるが、そういう本である。しかし、冒頭に収録されている「コージョライズ」を読んで驚いた。発表されたのは小説すばるの2014年4月号とあり、ポール・マッカートニーの " 2013年 OUT THERE JAPAN TOUR "

          『ハウリングの音が聴こえる』松村雄策

          映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』

          " よくこれだけの量のちゃんとした記録映像が残っていたものだ " 近田春夫のコメント通り、リトル・リチャードの音楽的な凄さを実際の映像で確認できる。僕にとってはポール・マッカートニーがビートルズで歌っている「のっぽのサリー」のオリジナル歌手という認識からスタートした人だが、これまで熱心に聴いてきたとはとても言えないから、こうした映画の公開はとてもうれしい。 もちろん、曲やヴォーカル・スタイルといった音楽自体の素晴らしさを感じて、ふれることができたが、それと共にあらゆる面で

          映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』

          浜田真理子(Vo,Pf)〜南青山MANDALA 30th anniversary〜 2024.3.20.

          満員。客席がぎっしり埋まったMANDALAにいるだけで、開演前からわくわくした。 「THE CROW」で幕が開いた。以前もこの曲がオープニングのライヴを体験しているが、1stアルバムの1曲目がオープニング・ナンバーというのは、ファンにとってはなかなか強烈である。CDやレコードをかけて、まず最初に聴こえてくる曲だし、しかもそれが1stアルバムともなれば、ファンそれぞれのそれであっても思い入れ度も高いだろうからだ。実際、イントロを聴いた瞬間に心の中だけれど身体が浮く。かっこいい

          浜田真理子(Vo,Pf)〜南青山MANDALA 30th anniversary〜 2024.3.20.