試行錯誤の経験が次の壁を越える勇気となる ー「キャリアはやり直せる」50代再就職ストーリーー
こんにちは！
私たちは、テックリードを目指す女性・ITエンジニア向けハイスキル転職サービス「Waveleap」を運営しております。
当社のビジョンは、「「なりたい」を解放する」。
ジェンダーギャップのあるIT業界で、女性・ITエンジニアが新しいことにチャレンジし、自分の「なりたい」を解放することを応援しています。
女性・ITエンジニアとして現在ご活躍されている方に、現在に至るまでの失敗やバイアスからのしくじりなどをお聞きしました。
今回は第9弾となります。
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今回お話を伺ったのは、株式会社エーピーコミュニケーションズでセキュリティエンジニアとしてご活躍中の田中潤子さんです。
一度はキャリアを中断し、１０年間の就職活動を経て５２歳で再就職されたという田中さん。様々なバイアスに苦しめられた中から「今できること、今やりたいこと」をやると気持ちを切り替えていったそうです。
誰もがぶつかる可能性のある「キャリアの中断」
「もし中断したら、もう復帰できないのではないか？」という不安を感じたことのある方も多いかもしれません。
田中さんのストーリーは、そんなifを追体験でき、バイアスやしがらみに囚われずに自分自身を見直すヒントやきっかけになることでしょう。
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キャリア記事のリリースを記念して、イベントも開催いたします。
ここまでの経緯などを根掘り葉掘りお聞きしますので、ぜひご参加ください！
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妊活でキャリアを中断した30代
ーーこれまでのキャリアを教えてください。
約1年前から、株式会社エーピーコミュニケーションズ（以下APC）でセキュリティエンジニアとして働いています。
大学卒業後は、文系ではあるもののSE職として就職、30歳で初めて転職しLinuxやPythonに触れていました。
私は新しいことを学ぶのがとても好きで、エンジニアの仕事は刺激的で毎日が楽しかったです。
その後何度か転職するものの、30代半ばで妊活のため専業主婦になりました。
2人の子供の子育てをしながら認知症の母を介護し、介護が落ち着いた40代前半のタイミングで、転職活動を再開しました。
ーー転職活動を再開された後は、いかがでしたか？
書類選考からほぼ通りませんでした。ごくたまにカジュアル面談に進めても、面談中にお断りされることもありましたね。
正直、30代まではエンジニアの転職は容易だったので、きっと復職もすぐに決まるだろうと考え、妊活を理由にキャリアを中断したんです。
しかし、私の場合はブランクがあることもあり、40代を越えてからの正社員就職が本当に難しく、人材不足であるはずのエンジニア業界でどこにも入社できない。
自分自身に「人ではなくガラクタ」とバイアスがかかっていく日々で、40代前半からの約10年間は、「今回もどうせダメに決まっている」と思いながら転職活動をしていました。
今できること、今やりたいことをやろう
ーー10年間の転職活動の中で、風向きが変わったきっかけはありましたか？
私の転職活動は、中断と再開の繰り返しでした。その中で、体調が悪くなった時期があり、まずは自分の身体と向き合おうと決め、筋力トレーニングを始めたんです。
コツコツ続けていたら筋肉がついて、気持ちが前向きになったことが最初のきっかけですね。
ちなみに今は、若い方より筋肉があると思います。
それに、認知症の母を介護する中で、本当に何もできなくなってしまうことを目の当たりにしていました。
私自身も年を重ねて色々できなくなってしまうのは、そう遠くない未来だとも実感したんです。
健康な身体で健康な脳があるうちに、「今できること、今やりたいこと」をやろうと、徐々に気持ちを切り替えていきました。
ーー「今できること、今やりたいこと」について、具体的に教えて下さい。
まずは、自己分析のやり直しから始めました。
過去の経験を活かすと、データサイエンティストとして自然言語処理を行うか、セキュリティエンジニアとしてサイバーセキュリティ分野で働くかの二択に絞られました。
サイバーセキュリティには以前から興味があって、たとえ仕事に直結しなくても面白そうだから学ぼうと思い、TryHackMeを始めて見事にハマったんですよね。
同じ頃、人との繋がりを得るため、情報セキュリティ技術に興味がある女性を対象とした組織のCTF for GIRLSに、運営として飛び込みました。
加えて、転職エージェント登録以外にもアプローチ方法を模索して、SNS発信も始めました。
ーー「今できること、今やりたいこと」を行う中で、得たものはありますか？
知識と経験による自信です。
CTF for GIRLSでは、ワークショップの問題作成と解説を行いました。
普段の主婦の生活では、話す人も話す内容も限られてしまう中で、解説の準備をして100人の方に配信するのは大きな刺激になりました。
学ぶことで知識がどんどん増え、経験することが自信にも繋がり、「どうせダメだ」とか「年齢のせい」のバイアスが少し外れて、中断していた転職活動をリベンジしようと思ったんです。
そして、たまたま登録した人材紹介会社で、60社受けた中で2社だけ面接に進めたんです。
その1つが、APCです。面接の際も、企業研究と自己アピールを納得いくまで準備しました。
サイバーセキュリティは業務範囲が広いため、これまでの業務や知識の積み重ねを評価してもらえ、52歳にして再就職を実現できました。
遠回りした私の人生、無駄な経験はひとつもなかった
ーー振り返ってみて、何が功を奏して再就職に繋がったと思われますか？
小さなアクションをたくさん起こして、試行錯誤を繰り返してきたことだと思います。
これは、身体を鍛える、ボランティアに参加する、身なりを整えるために話題の化粧品を使ってみるなど、一見仕事に直結しそうにないことでもいいんです。
小さなアクションをしながら試行錯誤をすると、その知識と経験が自信となり次の壁を越える勇気になります。
私は、コツコツ真面目に続けることが元々得意なタイプということもあり、相乗効果で今に繋がっていると思いますね。
ーー試行錯誤をしてきた中で得た気付きはありますか？
人生に無駄な経験なんてない、ということですね。
今の会社に入るまで、確かに遠回りをしたかもしれないけど、そのぶん人の気持ちが分かるようになれたと思います。
全てうまくいっている人生では、人の痛みに気付けなかったかもしれません。
私は元々、人に聞くことがあまり得意ではなく、コミュニケーションをしないという理由で落ちた会社もあるんです。
そんな経験をしたからこそ、今はコミュニケーションを大切にする自分にもなれています。
全ての経験は、自分の身になるんです。
ーー遠回りしたからこそ、APCさんにも出会えていますね。
そうなんです。APCは、社員の働きやすさとやりがい向上のために変化を続けている会社です。
経営陣が、自分たちがどう考えていて、どう進みたいかを頻繁に語ってくれる機会があって、想いを大切にしていることがよく分かるんですよね。
周りも大好きな人ばかりで、フルリモートで働きやすいし、遠回りしたからこそこの会社に出会えて、本当に感謝しています。
そして、今のチームを牽引してくれているリーダーはすごく優秀な方で、なんと24歳なんです。
私自身、今までの転職活動では、他者からの年齢バイアスに苦しんできました。
50代といっても色々な人がいるのに、50代という年齢だけで一括りにされてしまい、心が叫んでいた時もあります。
だからこそ今、相手が若いからという年齢バイアスはかけないようにもしています。
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あなたのターンは必ずくるから大丈夫
ーー田中さんの今後の展望を教えてください。
私は、エンジニアという仕事が楽しくて仕方ないんです。
だからこそずっと続けたい。80歳でも現役でいたいと思っています。
定年を迎えた後も、どこかで働けるように常に学んでいく姿勢を忘れないようにしたいですね。
業務委託という手段も確かにあるけれど、私は社員として組織にいる方が刺激になって好きなんです。
ーー働く女性に向けてのメッセージはありますか？
今芽が出ないことがあっても、戦略的にコツコツ続けていたら、「きっとあなたのターンはくるから大丈夫」ということです。
扉が開く時期が今ではないだけ。いざ開いたときに準備が整っていたら、そこからどんどん未来は拓けていくので準備だけはしておきましょう。
今の自分に対して、「ダメだ」というバイアスをかけて選択肢を狭める必要は全くないです。
ーー子育てや介護と仕事の両立に迷う方にはいかがでしょうか？
辛いときは、1人で抱え込まずに周囲に頼ってほしいとお伝えしたいです。
私自身、ワンオペの子育てや母の介護の時は、もう限界でした。
費用のかからない行政の相談窓口もあるので、ぜひ頼ってください。
1人で頑張らないでくださいね。
私は再就職に時間がかかった身なので、もし可能ならば、キャリアは中断しない方が良いとは思います。
Waveleapが言う「技術もライフも諦めない」には、今とても共感しています。
ただ、もし両立が難しければ、仕事を辞めることは決して逃げではありません。
私がそうであったように、キャリアはやり直せます。
自分のターンが回ってきたときの準備をコツコツ積み上げれば、あなたを大切にし、一員として受け入れてくれる会社にも出会えます。
私のエンパワーメントルーティン
ーー田中さんの日々のエンパワーメントルーティンを教えてください。
「No Music No Life！」私は吹奏楽部出身であり、音楽がないと生きていけないんです。
特にロックをよく聞いていて、車の中で熱唱しています！
インタビュー・執筆 くぼちゃん
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自分が選んだキャリアを諦めたくない、新しい道を見つけたい方のご連絡をお待ちしています。
一緒にあなた自身が主役となる仕事の舞台を探しましょう。
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