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親は子に 我知らず呪いをかける 特に逆縁では 遺された兄弟姉妹に 兄は賢かった 姉は美しかっ…
雲ひとつない青空は 誰の目にも同じ色 ではない 名前のある青 名前のない青 打ちのめされて…
梅雨のひぬまの夕間暮れ バイクの音で突然 あ、従兄の三回忌 そろそろ過ぎた頃じゃないか …
春は一面のれんげの花 こどもたちは花冠をつくり 首飾りをつくり 遠くへ もっと遠くへと あっ…
ネクタイを買った 最初は父に 父の日のネクタイ 派手好きな父が 好みそうな配色を ネクタイの…
若者は愚かなのではない 経験が足りないだけ 晴れた空を仰ぐことができる 小鳥と話すことができる バックパックひとつで 世界を渡ることができる 私たちは賢いのではない 慎重になっただけ 坂道をうつむき歩くから 空の深さに気付けなくなった どうか転ぶ前に止めないで 彼の世界を狭くしないで 転んだときに助けてあげて 踊るようなステップを止めないで 若者の一歩が世界を開く 彼の眼差しは未来を見る 私たちの目にまぶしいのは 若さの持つ輝き
昔…自分が空想好きな子どもだった頃。 自分がもし、体が不自由になったらどうするか考えたこ…
うつ病患者のケアを謳う会社が うつを川柳にするってよ 賞金十万円出すってよ 川柳が並ぶ 技…
私たちの権利は しあわせになること 権利は容易に剥奪される 焼け野原 爆撃 日本の老人が涙を…
歌を聞いて泣くお前が また泣き出して 泣きながら言うには アタシ死なないから アンタより先…
私は空に星を飾る 見えないのは光が弱いから そこにある ただそこにある 星は残る きっと 誰…
降りることを許されたものだけが 階段を降りることができる 一段ずつ 上って上って 踊り場で…
あの人の名の意味を知らない あの人の家は 100万番地と少し 仮想の街に 今も残る あの人の家に行くと 笑顔のアバターが きれいに化粧して お気に入りの青い薔薇を持って 迎えてくれる けれど この世界のリアルに あの人はもういない 最後の日記が12月 何度季節を繰り返したか 闘病に専念します 忘れません と 書かれた日記 リアルのあなたの苦しみを 架空の街には残さずに 優しかったあなたの思い出 12月になると あなたの家に行く 100万番地と少し 忘れない