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南フランスのサン=ジル=デュ=ガールという教会のロマネスク彫刻について

 どのくらいこのことについて書いたのかわからなくなってきましたが、一度まとめておきます。40年弱くらい前に学生時代に友達に連れられてフランスのロマネスク寺院のいくつかを回った。ロマネスク彫刻の写真を撮影したのでネットで公開する時に解説記事をつけようと思って、美術史や哲学の本を読んで時々レポートしています。
 20世紀終わり頃全世界的に流行ったフランスセオリーの煽りを受け、ロマネスク美術の評論にもデリダの獣論やラカンが引用されるようになっています(例えばKirk Ambrose)。それらのフレンチセオリーはアナール学派の歴史学と相互交流が深かったためでしょう。フーコー、ドゥルーズ、デリダを読み続けているのはそういう必然性もあります。フーコーの性の歴史4巻を読み中世哲学の4−5世紀の引用元を読んでいるとアベラールとエロイーズのことを考えたり、美学で頻繁に引用されている偽ディオニシウスのレポートを書いていたのはこれがベースになります。こういった美学や美術史も哲学の流行用語を取り入れ展開していることがよくわかります。私の悪い癖で、美術のこと調べているつもりが、だんだん社会学へと引き摺られていくようです。
 wordpressのサイトには中世ネタを集めFacebookサイトと連動させています。こちらのnoteサイトにはもう少し広く音楽や美術全般になるようにしています。二重投稿もあります。他にインスタでは英語で展開しています。
 その友達は大学院生の時に亡くなってしまい、記念に私に送ってくれた卒業論文から、気が向いた時に文章と写真を掲載してきました(何度も書いているかもしれません)。それもそろそろ終わりをむかえそうです。今日は久々に更新したのでそのお知らせです。

まず更新したのは下記です。(他サイトになります):

この論文全体の目次は下記のとおりです。リンクの下に目次をペーストしておきます。

サン=ジル=デュ=ガール (目次)

ー12世紀プロヴァンス派ロマネスク彫刻の諸相ー

   山本 和寛 平成元年

    (構築中)

□  目次

序文

第I章<<サン・ジル西正面ファサードの概略>>

 第1節:修道院付属教会の変遷とその歴史的背景

 第2節:ファサードの建築的様相の概観

 第3節:ファサードの図像学的配置の概観  2022.1.15 再掲作業終了

   (タンパン・まぐさ/フリーズ連続体)

第II章<<ファサードの成立事情>>

第1節:建設年代

 第2節:建設過程         2022.2.4 upload               

 第3節:スカエナエ・フロンス   2022.2.11 upload            

第Ⅲ章<<ファサード彫刻の図像学的諸問題>>

第1節:前提          2022.2.27 upload          

 第2節:フリーズゾーンの図像学的考察*

    1 『ユダの裏切りへの報酬』『神殿浄化』他 facebook内   

    2 『洗足』『最後の晩餐』(前半)     facebook内

    3 タンパンの『栄光のキリスト』         
          とまぐさの『最後の晩餐』の関連 他 facebook内

    4 ノリ・メ・タンゲレ、弟子に姿を現すキリスト 他 facebook内 

 第3節:ハーマン理論               facebook内   

 第4節:反異端の図像プログラム説        facebook内    

 第5節:十字軍顕彰図像プログラム説*         

1 C. A. ファーガスンの説        2022.3.19

2 J. F. スコットの反論          2022.4.3     

 第6節:使途像の解釈              2022.8.16   

第Ⅳ章<<ファサード彫刻の様式的諸相>>

 第1節:古代美術の影響  前半 ・ 後半図版) 前半は2023.1.3公開 後半は同4.16公開

 第2節:作者     前半 ・ 後半    後半を2024.2.4公開  

 第3節:衣褶   前半(2024.5.5公開)・後半 

第Ⅴ章<<サン・ジルの造形発展史的位置付け>>

結語

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