arly

公立中学校の理科教師です。日々の授業で、SCIENCEを学ぶ楽しさを、生徒とともに追求…

arly

公立中学校の理科教師です。日々の授業で、SCIENCEを学ぶ楽しさを、生徒とともに追求しています。仮説実験授業研究会会員。広島仮説サークル・いどの会会員。(https://idonokai.jimdofree.com/

最近の記事

2024.6.14 理科 生物の定義

2024.6.13 の記事の続きです。 本日の授業では、生物の定義(最新版)を紹介しました。 多くの生物学者は、生物を次のように定義しています。 ①膜があること ②代謝(物質やエネルギーの出入り)すること ③自己複製すること 上の①~③のいずれの条件をも満たすものを生物と呼ぶ。  風船は膜があるけれど、代謝も自己複製もしません。 自動車は、ガソリンを入れて排気ガスを出します。運動エネルギーや熱エネルギーも出します。車体の外側を膜ととらえることもできます。しかし、自分で自

    • 2024.6.13 理科 生物と無生物に分ける

      問題 つぎのものを「生物」と「無生物」に分けてみよう。 (○・・・生物  ×・・・無生物) 地球 太陽 月 火山 自動車 マツ カビ サビ ゾウリムシ ウイルス ロボット アバター ※アバターとは、パソコンゲームやSNS上で、歩いたりしゃべったりする自分の分身です。 班に1つホワイトボードを配り、生物と無生物に分けてもらいました。意見が一致しないものは、ものの名前を2つ書いてもらいました。 各班とも、議論が熱を帯びています。 冒頭の写真の1班にも、上の写真の5班にも、

      • 2024.6.3 理科 カルピスを飲むと体重は?

         本日の授業では、仮説実験授業授業書「ものとその重さ」にある問題をやりました。 問題 太郎君(体重60kg)は、カルビス入りのビーカー (1kg)を手に持ち、体重計にのりました。目盛りが61kgになったのを確認した後、床に降りて一気にカルピスを飲み、再び空のビーカーを持ったまま体重計にのりました。 体重計の目盛りはどうなったでしょうか。 予想 ア 61kgになる  ・・・16人 イ 60kgより大きいが61kgより小さくなる            ・・・10人 ウ 

        • 2024.5.24 理科 物質の標本づくり

           記事2024.5.22 の続きです。 授業プラン「原子と物質 -化学入門-」の授業を進めながら、「物質の標本づくり」を行いました。 授業の中でつくったり、登場した物質たちを、金属性物質、イオン性物質、分子性物質の3種類に分けて標本にしていきます。 実物があると、それに関連した学習内容が思い出され、合わせてそれぞれの物質の性質の共通性も一目瞭然で、生徒たちには評判のいい作業です。

        2024.6.14 理科 生物の定義

          2024.5.23 理科 水の電気分解

           本日の授業では、水の電気分解を行いました。 水に電気を通しやすくするために、水に水酸化ナトリウムを溶かしたものを用意し、それを水の電気分解装置に入れて、電源装置を使って電気分解しました。 冒頭の写真のように、-極には水素、+極には酸素が溜まります。それぞれ、マッチの火と線香を使って水素、酸素であることを確かめました。 同じ実験ですが、時間内に3回することができました。 回を重ねるごとに、スムーズにできるようになりました。

          2024.5.23 理科 水の電気分解

          2024.5.22 理科 授業プラン「原子と物質 -化学入門-」が終わる

          仮説実験授業 授業プラン「原子と物質 -化学入門-」の授業が終了しました。 このプランでは、 1 全ての物質は「原子」でできている。 2 元素記号、化学式を覚える。 3 「酸化・燃焼の学習」を通して、それぞれの原子には、酸素との結びつきやすさの順があることを知る。 4 3を使って、還元の仕組みを知る。 5 金属原子・非金属原子の組み合わせにより、何百万種類もある物質は「金属性物質」「分子性物質」「イオン性物質」の3つに分類されることを知る。 を学びます。 (つづく)

          2024.5.22 理科 授業プラン「原子と物質 -化学入門-」が終わる

          2024.5.16 理科 映画「ゴジラ-1.0」でのウソの場面

           2023.10.26の記事「ゴジラは沈まない!」 の続きです。 動画サイト「アマゾンプライム」で映画「ゴジラ-1.0」が公開されたので、改めて鑑賞しました。 そこで、明らかにウソの場面を発見しました。 科学者が、ゴジラを海に沈める方法を模型を使ってみんなに説明しています。 ホースに開いている穴から泡を出します。 しかし、2023.10.26の記事「ゴジラは沈まない!」 に書いたとおり、ゴジラは原理的に沈みません。 この場面でも、ゴジラは沈むことはできません。 泡に包ま

          2024.5.16 理科 映画「ゴジラ-1.0」でのウソの場面

          2024.5.14 理科 水素の爆発

           本日の授業では、班ごとに水素の爆発を体験しました。 1 購入したビンに入った濃塩酸を2倍に希釈した塩酸を用意し、試験管に10cm3入れる。 2 1の試験管に花状の亜鉛を入れる。 3 発生する水素を上方置換法で、下の写真のように集める。 4 ペアを作り、一方の生徒は水素の入った試験管の口を親指でふさぎ、他方の生徒は火のついたマッチを試験管の口に近づける。 5 親指を上に向け、水素に火をつける。 5 ボンと言う大きな音とともに火柱が見えたら成功。 6 しばらく水素は発

          2024.5.14 理科 水素の爆発

          2024.5.12 理科 消える力士

           冒頭の写真は、5月11日(土)に行われた広島仮説サークル「いどの会」で紹介された「消える力士」です。 このシートは、上の2枚と下の1枚の合計3枚のピースでできています。力士は3人×5=15人います。 ここで、上の2枚のピースを入れ替えてみましょう。 何と、力士が1人消えて14人になってしまいました。 この不思議なシートは、仮説社のオンライショップで買うことができます。

          2024.5.12 理科 消える力士

          2024.5.10 理科 マグネシウムは二酸化炭素の中で燃えるか

           炭火焼きでお馴染みの炭は、よく燃えます。 しかし、それよりもよく燃えるのはマグネシウムです。 マグネシウムに火をつけると、まばゆいくらいの光を出して燃えてしまいます。このことから、物質の燃えやすさにも強弱があり、この2つの物質では Mg > C  となります。 これは、「酸素との結びつきやすさの大きさの違い」とも言えます。 ここまでを確認して、次の問題を考えました。 (問題)太い試験管の中を二酸化炭素で満たし、その中に火のついたマグネシウムリボンを入れます。火はどうなる

          2024.5.10 理科 マグネシウムは二酸化炭素の中で燃えるか

          2024.5.9 理科 「分子を作る物質」と「分子を作らない物質」の構造的な違い

           連休明けの、久しぶりの理科の授業です。 酸素、水素、二酸化炭素、水、アンモニア・・・は、分子を作る物質です。 一方、銅、マグネシウム、酸化銅、酸化マグネシウム・・・は、分子を作りません。 これらは、どうして「分子」と呼ばないのでしょうか? 隣同士でペアを作り、ホワイトボードを配って考えてもらいました。 ベストアンサー2つを紹介します。 1班bの答 「酸素や二酸化炭素は結びつく数が決まっているから分子。マグネシウムは結びつく数が決まっていないから分子ではない。 7班bの答

          2024.5.9 理科 「分子を作る物質」と「分子を作らない物質」の構造的な違い

          2024.4.25 理科 マグネシウムを燃やす

           鉄の燃焼の次は、マグネシウムです。 1cm位の長さのマグネシウムリボンをはさみに挟んで、ガスバーナーの炎の上部に10秒くらい入れます。このとき、平らな面が水平になるようにすると、早く火がつきます。 マグネシウムは、強烈な白い光を出して燃えて酸化マグネシウムになります。 物質によって燃え方に強弱があるのが分かります。

          2024.4.25 理科 マグネシウムを燃やす

          2024.4.24 理科 鉄の燃焼を楽しむ

          アルコールランプの上から鉄粉をまき、鉄の燃焼を楽しみました。鉄が炎色反応でオレンジ色に輝き、線香花火のようです。

          2024.4.24 理科 鉄の燃焼を楽しむ

          2024.4.23 理科 スチールウールを燃やすと質量は?

           冒頭の写真のように、原子カードを使って,カルタやババ抜きをしました。 その後、次の問題を考えました。 (問題) スチールウールを燃やすと、質量はどうなるだろうか。  予想  ア 増える   ・・・23人      イ 減る    ・・・ 4人      ウ 変わらない ・・・ 2人 理由   ア 酸素がくっつく分、増える。      イ 炭を燃やすと軽くなるのと同じ。      ウ 見た目が変化するだけで質量は変わらない。 実験です。 実験結果は、「アの増える」になり

          2024.4.23 理科 スチールウールを燃やすと質量は?

          2024.4.18 理科 最初に学ぶ化学反応・・・・ダイヤモンドの燃焼 

           先日の授業で「全ての物質は原子でできている」を学んだあと、「物質である空気の絵を描いてみよう」という課題に取り組んでもらいました。 本日の授業です。 違う種類の原子がくっついて(これを「化合」という)、新しい種類の物質ができることがあります。このような反応を「化学反応」といいます。 最初に学ぶ化学反応として、「ダイヤモンドの燃焼」を取り上げました。ダイヤモンドが燃えるのは、大きな驚きです。 (冒頭の写真) ダイヤモンドは炭素原子だけからできている「単体」です。 不純物は

          2024.4.18 理科 最初に学ぶ化学反応・・・・ダイヤモンドの燃焼 

          2024.4.17 理科 「空気の絵」ビフォーアフター

          記事2024.4.11 の続きです。  4月11日の授業で、生徒たちに「空気の絵」を描いてもらいました。「空気も物質であり、原子という小さな粒子でできている」と話して、あとは自由に空想の翼を広げてもらいました。 次に、空気の中にある酸素分子、窒素分子、水分子、アルゴン分子、ヘリウム分子などを紹介し、それらが真空中をビュンビュン飛んでいることを話ました。 その上で、「男の子(女の子)が水の入ったコップを持っています。そのコップの水が蒸発して空気中に逃げていく様子を、絵に描

          2024.4.17 理科 「空気の絵」ビフォーアフター