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カーモデルを楽しむ。

気付けば4月。静岡ホビーショー合同作品展が近付いてきた。今年も所属サークルYYMCにて作品展示を行う予定である。趣味のもの、作例、サークルテーマ作品などなど色々持ち込みたいのだが個人卓というわけでもないので数は調整していかねばなのである。

さて、今回のサークルテーマは「カーモデル」。ウチのサークルはミリタリーメイン3名とキャラクターメイン1名という構成なのだが、皆それなりに色んなジャンルを作る事が出来るので展示会毎に様々なお題を設けている。そのテーマが今回は「カーモデル」なのだ。

パッケージがかっこよすぎる

毎回展示会後の打ち上げでテーマを持ち寄り、じゃんけんで勝ち抜いたメンバーが決める(他のメンバーが持ち寄ったテーマを選んでもOK)というイベントがあるのだが、今回のカーモデルは僕発案だ。普段作らないものをテーマに選ぶのは面白い反面ハードルも上がる。ロボアニメなどの○○周年で合わせで作ったりする時もあるけど、それも何を作るか、そもそもキットが入手可能なのかとか悩んだりするのも楽しい。前回は「ゾイド40周年」がテーマだったのだが、コトブキヤのゾイドプラモにチャレンジするよい機会だった。

閑話休題。テーマを決めてからサテ何を作ろうかなと思ったのだが、アメリカはamt社の1/25 「2021 FORD BRONCO First Edition」に決定。amtといえば個人的にはアメリカンカープラモの老舗な印象。古いamtのカープラモを二つほど仮組したことがあるが、きっとこれが「古き良きカープラモ」ってやつなんだろうなあという印象だ。

伝説の模型屋、フリートウッドさんで探し当てたフォードF100。

このフォードF100は「くたびれたピックアップトラック」が作りたくて選んだのだが、今んところこの状態で放置してるなー。また再開したい。

今回のブロンコは2023年12月発売のamt的にはほぼ最新キット。そりゃもう作りやすいんだろうなあとワクワクしながら組んでみたらそれなりに手応えがあって、国産キットにすっかり飼いならされてしまったワイとしてはそれなりに苦労したね…いや、組みにくいとかではなくそもそもの慣れないカーモデルでの苦労と言おうか。

成型色が真っ白で驚いた。

カーモデルのセオリー通りまずはボディを先に塗ってしまいクリア吹いて乾くのを待つ間に他の小物を塗装して…という普段の戦車模型では全然やらない作業工程は本当に慣れない。慣れないというのはやはり「待ち時間」だ。戦車模型なら塗装の乾き待ちという時間がカーモデルに比べたらほぼゼロに近い。つや消しトップコート吹いて30分後にウォッシングしちゃう(もう少し待ちなさい

ボディはこの状態で3パーツ。屋根は別パーツ。エンジンレスキットだ。

ガイアノーツのウィーゴカラー「らいとおれんじ」を使用。

これまでに数回作ったカーモデルはどれもこれもクリアを吹いてからのマスキングで失敗している。触った感じ乾いてるはずなのにマスキングして塗り分けしてテープを剥がしたら…というアレである。
今回はその反省を生かして基本塗装やクリアがけをしてから戦車作ったり作例作ったりして放置時間をしっかり取ってみた。ブロンコの場合、フェンダーなどそれなりにパーツ分けされているが一部マットブラック指示があるため、クリアがけして磨いてからのマスキングの時間をじっくり焦らず待った。結果マスキング時のミスは起こさなかったので一安心。ただ、やっぱりクリアがけを繰り返して磨いて傷や埃がーってのはそれなりにしんどいやつである。戦車模型なら(以下略

満足。

クリアがけ3回、1000番で軽く面出ししてクリアがけ2回、10000番まで研ぎ出して最後にコンパウンドでフィニッシュ…まあ、それなりの手順を踏んだのでそれなりにちゃんと見えるんじゃなかろうか。
先程は国産キットと比べちゃったが、それでもやっぱり最新キットらしく全体的にシャープで気持ちよい感じがする。手を入れたのはパネルラインの凹モールドを若干深めに彫り直したぐらいか。とはいえ前輪のステアリングが切れないのはやっぱり表情が乏しく感じるね。

さて、実は通常のカーモデルを楽しむ傍らいつもの戦車模型の気持ちでブワーっと作ったカーモデルもある。

ゴルフだ

イタレリの1/24フォルクスワーゲンゴルフだ。入手しやすかったのでポリツァイ仕様なのだが、屋根の回転灯を付けなければほぼ一般仕様のゴルフが完成する。ホイールがノーマルな感じでよい。
このキット、元を辿ればエッシー製の古い製品だ。初版は1970年代だったかな。ドアのゴム縁とかモールドが甘かったり凹モールドがすげー運河だったりとこれこそ時代を感じるカープラモなのだが、実はちょっと特殊な塗装(ネタ仕込みもアリ)をしてみたかったので敢えて特に弄らず、面出しだけしっかり行って仕上げてみた。

廃車じゃないぞ
「Rat custom」で検索すると色々出てくる

敢えて塗装で古びたりサビたりした感じに仕上げる「ラット塗装」というやつにちゃんと取り組んでみようかとやってみた。本来のラット塗装はサビなどを塗り重ねていると思うのだが、今回は茶色を先に塗装してシリコンバリアを塗ってボディカラーを塗り、コリコリと剥がしていく。非常にAFV的技法だし、仕上げ方次第では廃車になっちゃいそうで怖かったが、まあなんとかなった感もある。ただもう少し思い切りが必要かなあとは思った。
ちなみに下地から剥がしまで半日、その他細部塗装の仕上げなど含めても二日ぐらいで完成している。うーむ、つや消しってのは強いな。フロントガラスのゴム縁とかフェンダーとかエナメルのフラットブラック筆塗りという割り切りモデリング。

先程も軽く触れた、くたびれたピックアップとか作りたかったのは「ひょっとして磨くのより楽に仕上がるのでは?」という甘い考えだったのだが、一応ウラは取れた気もする。勿論ラット塗装と実際のヤレた塗装は似たようで非なるものなのでまた違うアプローチも必要なのだが。

実はこんなものも仕込んでるぞ
こんなのとかも。

フォードF100と同様、これらも働くクルマなので汚して仕上げられるなーという狙いなのがバレバレなのである。あ、シェビーバンはパッケージのようなカスタム仕様にはしないぞ!それに先日上げた記事のフォルクスワーゲンT2バンもこちら部門だな。

こんな感じでここ半年はカーモデルを楽しんでいる。仕込みたいネタのお陰で国産カープラモキットにちっともトライ出来ていないのが悩みのタネ。ハセガワのミニとか買ってるんだけどなー。そして実はもう一つ大きなネタがある。まあ、このネタは色々仕込みが完成したら語ろうかな。■

仕込み中の小ネタ。ヒントはBFクラブ。


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