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夫と1歳の息子、2匹の猫と東京郊外の森に暮らしています。日々の風景や気づき、子育てや読…

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夫と1歳の息子、2匹の猫と東京郊外の森に暮らしています。日々の風景や気づき、子育てや読書のこと。

最近の記事

心配していないふり

息子が一歳数ヶ月を過ぎるようになってから、心配事が増えました。外出をしてもあぶないことばかりに見えて、景色も買い物もたのしめない。あっちもそっちも行っちゃだめ、あ、それ触らないで!のような声がけばかりしていることに気がつきました。 そんなとき読んだ、江國香織さんのエッセイ集にこんなことが書かれていて、ウーン、と唸った私。それはこんな文章でした。 これを読んで、口出しするのも仕方ないでしょ、と反発すると同時に、でもこの人のいうことはものすごく正しいんだよなぁ、と反省して、ウ

    • 山の家の30年

      Sを風呂に入れるのは俺だ、と意気込む兄にはだかんぼうの息子を託し、私はひとりテラスに出た。 夕方で、鳥がまだ元気に呼びかっていた。 お風呂では、顔を水につける練習をふたりは昨日からやっていたので、ばしゃん、とかすごいじゃん、とかいう音がにぎやかに聞こえる。 息子は目の上まで水につけられるようになったようで、見にきて、と途中で兄に呼ばれて行った。 まず兄が顔をつけてみせて、そのつぎにゴム製のうさぎ(ピーと音が鳴る)を水にもぐらせ、それから息子がぽちゃんと顔をつける、とい

      • 僕のひいおばあちゃん

        夫のおばあちゃんは、御年90歳。 現役のオルガンの先生で、最近までヨーロッパに音楽を聴きに旅行していたような、知性とエネルギーにあふれたおばあちゃんです。 呼び名は、「みいちゃん」。 先日、夫の家族と予定を合わせて、みいちゃんの卒寿のお祝いに行ってきました。 みんなで着物を着て、お参りをして、写真館で撮影をしてもらって、お団子をたくさん買って帰りました。 夜、息子が寝た後は、大人だけで晩餐会。 お刺身に焼肉にとりどりのお野菜。みいちゃんの手製きんぴらやなますを食べ

        • それぞれの継続

          私がずーっと思っていたこと。 私は飽きっぽくて、なにかを夢中で極めるなんてことできなくて、 毎日なにかに取り組んだり、決めた目標に向かって何年も練習したり、 なんてこと一度もできなかったし、これからもできない気がする。 だから私に得意なことがあったとしても、今できることはなんにもない。 ・・・ これは、なにかをはじめたいと思ったときに必ず聞こえてくる心の声で、なにかを長年極めて生きてきた人たちを見るとニョッキリ顔を出し、 「あなたとはちがうね、ぜんぜん」 とさ

        心配していないふり

          幸せな家のえらびかた(2) -木のある風景をさがして。

          以前の記事で、「家さがし大好き」な私が見つけ、住んできたちょっと変わった家々をご紹介しました。 これを書いてい気づいたのは、いかに私が木のある風景をさがしてきたかということでした。 庭がなくても、周辺に木々があるのか、窓からそれが見えるのか、寝室のカーテンをあけたときの景色は、食事中の視界は…? 外観がどうとか、条件がどうとか、築年数の浅さとか追い焚き機能のありなしとか、ぜんぶ置いといて私には木のあるなしが大切だったんです。 『赤毛のアン』のアンも、シリーズのまんなか

          幸せな家のえらびかた(2) -木のある風景をさがして。

          おいしい季節

          昨日は晴れ、今日は雨 昨日はあつくて、今日は寒い。 私は真夏がくるのがこわいので、このごろの煮え切らない天気がうれしいくらい。 最近は家のまわりで野いちごが実をつけていて、これを食べ食べ歩いています。 虫がいたり酸っぱかったりしても気にせずどんどん口にする息子。とってすぐに食べるのが、だんぜんうれしい。 野草もどんどん食べています。よもぎになずなにはるじおん。ふきもたんぽぽもすぎなも。 よもぎやはるじおんは、きざんでチヂミにしたら美味しかった。 どくだみの葉と花は

          おいしい季節

          雨の日は雨を聴く|日日是好日

          5/1 初夏のような暑さの続いた4月下旬。もう5月に入ったかと思ったら、今日は朝からしとしとと雨が降り肌寒い。 ごくおだやかな雨の音。 鶯だけが雨のなか仲間を呼びかけている。 寒いのでつけたストーブの、ゴーという肌あたたかな音。 目ばかり使っている身体をやすませるために天が降らしてくれているような、やさしい五月の雨。 こんな日に、この本をふと手にとった朝の自分に感謝したい、そんな一日でした。 『日日是好日』は、作家の森下典子さんが大学生の頃に出会ったお茶の世界を、そ

          雨の日は雨を聴く|日日是好日

          朝5時半、こどもと泣く

          早起きのすばらしさ を書いたのはついきのうのことでした。 それが今日になって、朝5時すぎ、私は息子と一緒に泣いていました。 今朝は息子が早く起きてしまって。 眠いから甘えたくてよく泣いて。 ひとりの時間を持てなくて。 母親になってからあまりまえの、いつものことなのに、今朝だけは落ち込んでしまったんです。 私は1日にたったの1時間しか望んでいないのに、それも持てないのはどうして? と・・・。 産後すぐの頃を思い出す、切羽詰まった感じ。 息子には申し訳ないことをし

          朝5時半、こどもと泣く

          朝4時半、ひとりお茶をのむ

          今日の朝4時半。 猫にごはんをやり、 顔を洗って歯を磨き、 そのあと自分だけのためにお茶をいれました。 外はもうだいぶ明るい。 そして、日課の瞑想を15分して 静かにひとりでヨガを練習。 1時間たっぷり。 こんな贅沢していいのかしら。 子どもが生まれる前、友だちにこう聞いたのを覚えています。子どもが生まれたらのんびりする時間なくなるっていうのはほんとうなの? 「まじで本当。」 そう友だちは言っていました。 生まれてみたら、彼女のことばが冗談でなかったことが

          朝4時半、ひとりお茶をのむ

          駅遠だからこそ

          今朝は、2月まで住んでいた街に遊びに行きました。ずっとのばしのばしにしていた用事を済ませに。 ひさしぶりのこの街、住んでいたときはすごく住みやすいと思っていたのですが、今日はなんだか感じ方がちがう。 いまの家は、電車の駅からもバス停からも離れています。最寄りの駅まではあるいて1時間。保育園は往復で1時間。バスに乗るにもまず20分あるきます。 夫は車通勤だけれど、車はそれで売り切れなので、わたしと息子はどこまでもあるいて行きます。 いつも出かけると帰り道でへばってしまっ

          駅遠だからこそ

          幸せな家の選びかた(1)

          むかしから、物件情報をみるのが好きです。 引っ越す予定がなくても、いろいろな情報サイトの賃貸情報をサーフィンして、何軒もの家の間取りをみてしまいます。意味もなく、ごく頻繁に。 先日、星占いをする知人に会ったら、「あなたは家と縁の深い星まわりです」といわれました。家探しが好きだと話したわけでもないのに、彼女いわく、わたしは生来のマドリスト・・・。 たしかに、ひとり暮らしをはじめてからこのかた、変わった物件に出会ってきました。逆に、「あたらしくて」「綺麗な」アパートやマンショ

          幸せな家の選びかた(1)

          春はそとでごはんを

          桜のおそかった、今年の春。 我が家のちかくのソメイヨシノは、ほとんど散ってしまったものと、ようやく満開のものと、場所によっていろいろな姿がみられています。 今年はお花見日和、という日がなかなかありませんでしたが、家族とおべんとうをつめて、おともだちの家の庭先で、2回お花見をしました。 コッペパンでつくった玉子サンドをちらかしながら。 いちごをつぎからつぎへとほおばって。 1歳半になって、春をじぶんの足と目とお腹であじわっている息子。 子どもができると、外食はなかなか

          春はそとでごはんを

          春のしらべをつかまえに |ムーミン谷の仲間たち

          久しぶりの投稿になってしまいました。 四月から、息子が保育園に通いはじめ、こうしてポッカリと、午前中から贅沢にひとりの時間ができてしまって、 すこし困惑。 時間がとつぜん自分のところにもどってきて、どうしたらいいかわからない。もういちどなかよくなる必要がありそう。 そうしてわからないままパソコンをひらき、久しぶりにキーボードをたたいています。なにかつかまえられそうな気がして。 つかまえる、といえば、このごろちょうど読んでいた『ムーミン谷の仲間たち』。このはじめの章の

          春のしらべをつかまえに |ムーミン谷の仲間たち

          森の子育て 畑とおばあちゃんとかざぐるま

          今朝は、ちいさな山を越えたさきの里へ行きました。畑があって大きな自然公園がいくつもある、むこうがわ。 引っ越してきたばかりの頃はまだ森に不慣れでとまどっていた息子も、どんどんざくざく枯れ葉をふみしめ、わたしを率先して歩いていくようになりました。 家の裏手から山にはいり、さいしょの急なのぼり坂を一緒に越えたら、あとはもう、左の小道にはいって原っぱを横切りやすむまもなくどんどん進む息子。 途中、いろんな大きさの木の枝をひろってはためし、ひろってはためししてお気に入りのひと枝

          森の子育て 畑とおばあちゃんとかざぐるま

          東京の山に暮らす〜子どもとあそぶ春の里山

          雨だったり雪だったり寒かったりする日が続きましたが、今日はひさびさのお天気でしたね! わたしたちは引越しから2週間ほどたち、ようやく生活が落ち着いてきました。 里山に暮らしはじめて、なによりたのしいのが、散策。晴れた日は息子と山を歩いています。 山をあるくと、子ども心がうずくような気がします。 どこまでも続く散策路に、わくわくわくわく 追いかけっこしたり、スキップをしたり 走り回りたくなる気分 人目がないって、すごい!自然がいっぱいで自分たちだけだと、こんなに自由な

          東京の山に暮らす〜子どもとあそぶ春の里山

          母になって、楽に人をゆるせるようになった

          だれかにひどい言葉をなげられたり、 嫌われていると感じたりすると、 そのひとをゆるす ってすごくむずかしい。 わたしは感情をあまりおもてに出さないタイプなので、その場でうまくもやもやを解消することができず、長いこと引きずってしまうことが多いです。 でもこれがすごくつらくて、夜眠れなくなったり、次にそのひとに会うのがずっと怖くなったりしてしまいます。原因があきらかにわたしにないときでも、攻撃を受けたと感じると心をシャットアウトして逃げ出してしまいます。 ほんとうは相手

          母になって、楽に人をゆるせるようになった