世武日記 in Paris

映画音楽作曲家・世武裕子によるエッセイ #世武日記 あらため #パリしてもろて日記 毎…

世武日記 in Paris

映画音楽作曲家・世武裕子によるエッセイ #世武日記 あらため #パリしてもろて日記 毎日必ず更新! 広島🇯🇵→ パリ🇫🇷にて修行中

最近の記事

ピーっ!世武、危険退場!(5/27)

睡眠時間が極端に短くなってしまうのには、あまりにも日が長いというのが挙げられると思う。22時近くなってようやく家の照明をつけようかなという明るさなので、夕食をとる時間もかなり後ろ倒しになり、結果的に日記を書こうかしらと思う頃にはテッペンを越えている。 毎日だいたい10時くらいに目が覚めて、それ自体は私にとって丁度良いから気に入っているのだが、やはり2時台に就寝したいという理想は捨てたくない。 考え事が多いせいで、なおのこと就寝が遅くなり、結果的には朝方に眠ることになるのだ。

    • 新しい映画の制作が始まった/『le deuxième acte』(5/26)

      ついに... ついに自宅にピアノがやってきた!ピアノと言っても、電子ピアノだれけど。電子になった理由は二つある。 今のアパートはインターネットで見つけて内見もせずに決めたのだが、"プロフェッショナル管理人"である現在の管理人さんの徹底的に丁寧な仕事のおかげで共有部分は超綺麗で快適。重い荷物も預かってくれるから、時間指定のできないフランスの配達システムでも大助かり。肝心の部屋自体も、家主のお爺さんが素朴に運営しているため、ところどころガタついてはいるが想定していたよりも広く、

      • 映画音楽家としての自分を振り返る(5/25)

        Luca GUADAGNINO(ルカ・グァダニーノ)の新作『Challengers(チャレンジャーズ)』を観てきた。私もおそらく多くの人と同様に『Call Me By Your Name(君の名前で僕を呼んで)』でグァダニーノ監督の存在を知ったクチだ。その翌年は、界隈のレジェンド ダリオ・アルジェント大先生(大好き)のリメイク版『SUSPIRIA(サスペリア)』も上映されていて、あの時期に一気に話題になった映画人。 グァダニーノ監督は基本的には脚本にはノータッチ?のようで(

        • そういう時、人間は美しいのかも知れない(5/24)

          広島駅前のエールエール内に新しく図書館ができた。そこでドラゴンフライズの試合が無料であるらしい!と聞きつけ、私もさっそく足を運んだ。うちはマツダスタジアムの目の前なので徒歩圏内だ。まだ試合が始まる前だったのだが、早めに席でも確保しておこうかなと、新しくできたわりにはえらくクラシカルな装いの館内に入る。 ベージュというには少し黄みがかったようなファブリック。ステンレス製の丸っこい手摺りがついたローチェアがちらほら空いていた。何故か色んな本や雑誌なんかに気を取られてしまって、し

        ピーっ!世武、危険退場!(5/27)

          フランスの社会構造むず過ぎてワニワニパニック(昭和)(5/23)

          フランスでフリーランスとして仕事をするには事業登録をして、SIRETと呼ばれる番号を取得しなければならないらしい。この番号を以てして初めて、社会保険庁や税務署での申告も可能になる。そもそも、この番号がなければ働くこともできない。 そして、この番号を取得する為には移民局に行って、CIRというのが何を指すのかなどを確認し、フランス語の学力テスト、フランス市民と歴史の試験、それらの成績が悪かったらクラスに通って勉強するようだ。そして国からお達しがきた日に身体検査と健康診断を受けて

          フランスの社会構造むず過ぎてワニワニパニック(昭和)(5/23)

          パリのキツネは三度嫁入りをするらしい(5/22)

          パリのKitsuné(キツネ)は一体何度嫁に入れば自分の結婚に納得するのだろうか。2024年にもなれば、嫁に入るなんて考え方自体が古くてどうにも納得が行かないのだろうか。 晴れているのに突如大粒の雨が降って雨宿り。これを3回ほど繰り返した一日は、平日にも関わらず何度もキツネが嫁入りをしていた。雨が止む前とか、止んだ後の数分って吸い込まれるように色気がある。写真との出会いがこういう鬱陶しさを小さな楽しみに変えてくれたことに少しだけ気持ちがジュワッとなった。 そんな本日は天候

          パリのキツネは三度嫁入りをするらしい(5/22)

          海外移住の覚悟...ねぇ...(5/21)

          実は昨日の深夜、先に朝を迎えた日本にむけて仕事のメールを打っていたところ「あっ、こいつメール送ってくるってことはまだ起きてるな?」と隙をつかれたのか電話がなった。 と言っても、国際電話になると発信者も受信者も料金が発生してしまうため、LINEを活用している。 私がSACEMの正式な会員になったため、これから日本の仕事をしていくときに著作権の管理や楽曲の使用形態、契約内容をどうしていくかという議題だった。 日本にいるエージェントは先立って渡米して活躍されている作家も担当してい

          海外移住の覚悟...ねぇ...(5/21)

          映画活動 略して"映活"始め/フランスと日本の考え方の違い〜接客編〜(5/20)

          たいてい何かがしっくりこない時に考えられる主たる原因は、①ピアノを弾いていない ②音楽を作っていない のどちらかなのだが、①は楽器が一向に届かないから仕方がないし(なんとなく火曜日に当たり前の顔して届く予感がしている。デリバリーの約束は金曜日だったけど!)、②は実行している。それでも、出汁のないお味噌汁のような「可なのだが、何かがちょっと足りていない」感。生活に奥行きがない。これはなんなんだ。 私は、自分の肉体の中にネガティブな気持ちを溜め込むことが本当に苦手な性分なので、

          映画活動 略して"映活"始め/フランスと日本の考え方の違い〜接客編〜(5/20)

          平凡な日曜日(5/19)

          昨日は作曲脳を分析しているつもりが、仕事に対するスタンスの話が大半を占めていたね。 今日はいよいよ日記で書くこと(書けること)が見つからないような一日だった。 とあるピアニストの方が演奏するために昨日作っていた曲は、実は画合わせのプロジェクトなんだけど(だからこそ、私にオファーがきたのかと思われる)、とあるシーンでの出演者のショットに合わせて音楽の展開を調整してほしいという内容だった。我ながら、人の動きに音を合わせるとか、映像のもつリズムに対する辻褄合わせだけは天才的にお

          平凡な日曜日(5/19)

          作曲脳を分析してみた〜Deep編〜(5/18)

          ばたばたと外出をする日が続いていたが、今日は一転して作ったり読んだりと、静かながら身体のあちこちが滾るような日を過ごしていた。こういう日は、出来事的な物事から遠く離れて、生活が肉体の中だけで営まれているような不思議な感覚になる。 誰の存在もきれいさっぱり消えてしまって、自分は丸ごと資本主義や物質社会から忘れ去られて、ずっとこうだったらとてもやり切れないだろうけれど、ずっとこうなら私は本当の意味で自由なのかもしれないと思う。 そんな日の終わり頃には、名前も思想も持たない脂肪

          作曲脳を分析してみた〜Deep編〜(5/18)

          Birthday Girlと楽譜(5/17)

          友人がお誕生日を迎えるという噂を(本人から)聞きつけ、さらには当日にお祝いさせてもらうという権利を獲得したのでランチに出掛けた。 あまりお祝いっぽすぎない、でもケーキにロウソクは差したい、みたいな分かるようで分からないオーダーを受けつつ、私が少し忙しないせいで「マレ(地区)辺りだと出やすいかも」とアディショナル・オーダーを加える形でSweetea'sというファンシーな韓国料理屋さんへ行くことになった。 フランスに来てからはいよいよ自宅にて乳製品と青果以外を口にする事がなく

          Birthday Girlと楽譜(5/17)

          突然忙しくなる

          気づいたら、突然忙しくなっている。暇の苦痛を思えば大歓迎なのだが、やけに唐突で少し面食らう。 エージェントとのポートフォリオ作成を大きく進めたかったのだが朝からアポイントメントが続いており、叶わず。日本にいる時の"予定詰め込み大好き癖"氏がいよいよ時差ボケ休暇から復帰。もう少し有給でも使って休めば良いのに、もう出社しますとのこと。思わず舌打ちが出る。 さて、午前中は友人に紹介してもらった法律家の方にお会いした。 私はProfession Libéraleというフリーランス

          突然忙しくなる

          アメッ!フルーヨルッ!〜夕方だったけど〜(5/15)

          私はロマンチストになりきれないから、雨が大嫌いだ。 日本でも近年、お天気サイドのライフスタイルの変化を実感することが増えた。コロコロ様変わりする空模様に「何でもかんでも自分の思い通りにはならない」という人生の基本と教訓を改めて叩き込まれる。分かっちゃいるが、思い通りになって欲しくて未練がましい。 (特に野球の試合がある日などは) パリはずっとそんな感じの街だ。別の日の空がうっかり間違ってやってきたみたいに半分だけ青かったり、隣の区まで行けば眩しいほどの晴天が待っているって

          アメッ!フルーヨルッ!〜夕方だったけど〜(5/15)

          自己評価が低いのに自己肯定感が高い!(5/14)

          4時間未満睡眠や日中の居眠りが慣例化してしまう前に、ようやく睡眠らしき睡眠ができるようになってきた。 これまでとは少し違う、ニュータイプの時差ボケなのか? 今日はとにかくひたすら言葉、言葉、言葉!の一日だった。私の大好物だ。ASDの診断で医師に言われた通り、言葉の能力だけが抜きん出て高いという世武脳波が喜ぶので、いつも世話になっているお礼にとついついサービスしてしまう。 さて、これから色々な側面でお世話になるであろうエージェントのアントワーヌ氏と再会し、ランチをとりながら

          自己評価が低いのに自己肯定感が高い!(5/14)

          人の気持ちってむずすぎ!(5/13)

          フランスに来てから一週間が経過したらしい。まだ一週間しか経ってないの?というほどに、前の自分の暮らしがどんな感じだったのか、もう思い出せない。 結局のところ、消えずに残る大切なものはどこまで行っても"人"だけなのかもしれない。自分の日々の暮らしがどんな感じで、前の家がどんなだったか、たったの一週間前のことなのに頑張らないと思い出せないし、思い出せても懐かしい気もするが、他人事のような視線で見てしまう。 でも、自分が好きな人たち、友人のことは古びたりしないし、懐かしくなった

          人の気持ちってむずすぎ!(5/13)

          ギャラリーを訪れた(5/12)

          今日は朝から、左岸の食料品調達エリアとして有名なムフタール市場を訪れた。ふと気が向いて久し振りのInstagram ゲリラライブを敢行したところ、私も予想していないくらいに"如何にも おパリ"な様子を届ける事になった。 私はこれまで3ヶ月という短期間を数回、それから学生時代に4年ほどパリで生活していた事がある。基本的には絵に描いたようなレトロパリな感じよりも、雑多で良くも悪くもリアリティのある右岸、それもかなり北の方に棲息していた。そんな私には一切無縁だった左岸のマルシェは

          ギャラリーを訪れた(5/12)