雨の日も風の日も彼は箒を持ち続けた
正門前を毎日欠かさず掃除する校長がいました。生徒が登校する朝の時間帯に彼は正門の周辺を掃き掃除します。これを聞くと「何と立派な校長だろう」と思う人が多いと思います。でも教員たちの反応は一様に冷ややかでした。
彼は出勤するとすぐジャージに着替え、箒とちり取りを持って道路に出て行きます。「これから掃除をしますよ」という意気込みが感じられます。生徒が登校する少し前に始め、登校し終えると掃除を終えます。生徒たちは「おはようございます」と言って彼の脇を通り過ぎます。そのたびに校長は「