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【デュエプレ】《武者ドラゴン》とは何か:カード&デッキ紹介【14弾環境基準】

こんにちは、自称武者ドラゴン愛好家のジューマルです。

今回は私が主催する「武者ドラゴン杯」をより盛り上げるために、武者ドラゴンのことをよく知らないor知ってるけど使ったことないよ、な人に向けたカード解説とデッキ紹介を行っていこうと思っています。
すでに武者デッキを使っている方には考察面の甘さや見られるかもしれませんが、一介のデュエリストとしての意見としてみていってください。

1.《武者ドラゴン》というカードとは



《ボルメテウス・武者・ドラゴン》
それは極神編1弾で登場した看板カード。能力そのものは他のSRと比べてと微妙と言わざるを得ないが、性能面以外で多方面で活躍し以後のカードたちにも影響を与えた先駆け的存在である言えます。


まずはデュエル・マスターズに初めてシークレットカードとなったという実績。通常の赤い鎧姿ではなく青く、風林火山が彫られた角が折れているという一目見れば間違いなく印象に残るもので多くの少年たちの心を虜にしたことでしょう。これ以降度々シークレットカードがパックに収録されるようになりました。その先駆けと言えるのがこのカードです。
次に背景ストーリーでの活躍。それまでの背景ストーリーでは文明や特定種族というグループが主体となっており活躍するクリーチャーこそいましたが主人公的な存在はいませんでした。しかし極神編では《武者ドラゴン》が激化する戦いを終わらせるために《ウルフェウス》と融合し《ボルフェウス・ヘヴン》となり復活した《ゼロ・フェニックス》と死闘を繰り広げ相打ちになるというヒロイックな活躍しました(デュエプレでの背景ストーリーでは《ボルフェウス》の勝利)。以降は神化編でのNEX、覚醒編でのXXといった主人公ポジションのクリーチャーが中心となってストーリーが展開していくようになります。《武者ドラゴン》はその先駆けでもあります。
パックの看板カードであった《武者ドラゴン》は当然漫画でも登場し、勝舞の切り札の一つとしてFE終盤まで活躍しました。しかし《武者ドラゴン》はアニメにおいて一切り札以上の活躍します。
それはデュエル・マスターズ ゼロでの活躍です。なんと背景ストーリーでのラスボス《ゼロ・フェニックス》を相手にアニメ劇中での重要アイテムを装備した《武者ドラゴン》が応戦し撃破する活躍を見せたのです。その後極神編4弾にてその時の姿をイラスト化した《武者ドラゴン》のカードがシークレットとして収録されました。いかに公式から推されていたか分かります。


そして言わずもがな様々なサポートカード・派生カードの豊富さも後発の主人公クラスのカードの先駆けと言えます。能力や効果がデザイナーズな物はもちろん、名前を参照してサポートするカードが増えてきたのも《武者ドラゴン》からだと言えます。
《武者ドラゴン》は極神編が終了しても戦国編、覚醒編と弾を跨いで関連カードが登場しそれ以降も本筋のパックではないですが派生カードは度々登場し、最近もタマシードで登場したりと、デュエル・マスターズの歴史において初期から登場する《ボルシャック》《バロム》《アルカディアス》達レジェンドと引けを取らない存在となっていると言えるでしょう。






2.《武者ドラゴン》とその関連カードの紹介

14弾時点での《武者ドラゴン》とその関連カードについて紹介していきます。ここでの武者関連カードとは「武者ドラゴン杯」で指定されているカードのように「カード効果およびイラストから《武者ドラゴン》をサポートするデザイナーズになっているもの」「背景ストーリーで密接にかかわっているもの」「《ボルメテウス・武者・ドラゴン》と同名扱いになるもの」が対象です。

2.1.《ボルメテウス・武者・ドラゴン》


本日の主役

主人公。
武者デッキの中核を担う存在でこのカードを中心にデッキは組まれている。
アーマード・ドラゴン/サムライで、コスト6パワー6000のWブレイカー。能力は場に出た時と攻撃時にパワー6000以下のクリーチャー1体を破壊するか選べる能力、破壊した時は自分のランダムなシールド1枚を墓地に送るデメリットをもつ。
TCG版と比べるとサムライが追加され、能力が自己盾焼却→破壊効果と逆になったことでシールド0枚の時にも発動可能になっていること、場に出た時にも能力が使える強化を受けている。
カード単体での性能は分かりやすい能力をしているが、他のSR達と比べると見劣りしてしまう部分もある。しかしカード能力そのものは自己完結しており、他のカードを使うことを前提とした能力(《ボルシャック・NEX》のような《ルピア》を投入すること前提としたカード等)でないので使いどころを見極めれば単体でも戦えるだけのスペックは持っている。また破壊能力が任意であるので破壊することで不利になる場合には破壊しないという選択肢が取れるのが他の同系統の能力を持つクリーチャーと相違点である。
このカードの最大の特徴は何といってもその名前にある。《ボルメテウス》《武者》《ボルメテウス・武者・ドラゴン》という3つの名称カテゴリに属しており、上記の関連カードの多さからそのネームバリューの広さがうかがえるだろう。とはいえ武者サポート全てを取り入れるべきかと言われると否である。大きく分けて武者サポートは「短所をカバーするもの」「長所を伸ばすもの」「展開補助やサーチを担うもの」に分けられ、これらから必要な武者サポートを抜粋し、武者サポート以外の相性のいいカードと組み合わせることで環境に喰らい付いていくのが《武者ドラゴン》の強みである。

2.2.《ボルメテウス・剣誠・ドラゴン》


能力やステータス的に転生版と言えるが武者本人が転生したとは限らなったりする(襲名したとも考えられる)

《武者ドラゴン》の転生版。
似ているようでかなり違うカード。主に武者デッキでの採用ではなく専用のデッキ「赤青剣誠」のキーカードとして使われる。
アーマード・ドラゴン/サムライでコスト8パワー8000のWブレイカー。場に5枚以上のサムライがいて《ボルメテウス・剣誠・ドラゴン》がいなければノーコストで召喚できる能力(G・ゼロ)と攻撃にパワー6000以下のクリーチャーを任意で破壊できる能力、そして場にいる間《ボルメテウス・武者・ドラゴン》を名乗る能力を持つ。
TCG版と全く同じ能力でデュエプレに参戦している。
《武者ドラゴン》と比較するとコストが増えた分パワーが増え破壊能力のデメリットが消失している、ただし場に出た時には破壊能力は発動しないので1ターンで破壊できる最大数が1体分少ない。G・ゼロを持つ関係上武者デッキでの採用は不可能ではないが狙って出すのは難しいので《剣誠ドラゴン》を活躍させたい場合は専用デッキを組むのをオススメする。
このカードの強みはやはりG・ゼロにある。小型のサムライクリーチャーや出しやすいサムライクロスギア中心に組んだ専用デッキならばその瞬発力の高さとドローソースによる継戦力の合わせ技で環境内でも戦える。ただしサムライクリーチャーばかり展開すると一斉に破壊される危険があり、クロスギアばかり並べると打点が減りワンショットできなくなる場合があるので注意してデッキを回そう。

2.3.《ボルメテウス・武者・ドラゴン 初陣》


直系の子孫故か声も《武者ドラゴン》と一緒

《武者ドラゴン》の子孫。
フレーバーテキストでも直系の子孫であることを示唆されている。能力は「らしさ」を残しつつ独自のものとなっている。
アーマード・ドラゴン/サムライでコスト5パワー4000のクリーチャー。攻撃時に自分のクロスギアを破壊することでパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する能力を持つ。
現在デュエプレオリジナルでTCGに逆輸入されていないカード。
《武者ドラゴン》と比較するとコストが1小さいのでより少ないコストで武者サポートを起動できるクリーチャーである。能力面はコストにするカードゾーンの種類が違うが、クロスギアを事前に用意する必要がある以上使い勝手はどうしても本家には及ばない。とはいえ不要になったクロスギアを処分するといったコストをメリットに変換しやすい点では勝るだろう。
このカードの強みはクロスギアを能動的に撤去し破壊効果に変換できる部分である。クロスギアの中には場に出た時の能力をメインに使うタイプのものもあり能力使用後は召喚の邪魔になってしまう場合もある。それを破壊効果に変換できるのはこのカード独自の強みと言える。サムライのカードには墓地のクロスギアをマナに送ったり(《ドルルガン・ムラサメ》)、場に戻す能力(《グレイト・アシカガ》)を持つクリーチャーもいるので、これらと組み合わせたサムライデッキで活躍するだろう。特に除去能力持ちのサムライクリーチャーがほとんど参加できなくなるUNDER VR MATCHのような特殊ルールにおいては参戦できる除去能力持ちサムライクリーチャーとしてより活躍することができるだろう。

《剣誠ドラゴン》《武者ドラゴン 初陣》はそれぞれ能力による名乗りと名前に名称を含んでいることによってほとんどの武者サポートを受けることができる。ただし名前に《ボルメテウス・武者・ドラゴン》をもつ《初陣》は問題ないが、場にいる間限定の能力による《ボルメテウス・武者・ドラゴン》という名を持つ《剣誠ドラゴン》はムシャ・ルピアのコスト軽減の特例処置を受けないので注意だ。

2.4.《ボルシャック・大和・ドラゴン》


《武者ドラゴン》最初の名指しサポートの台詞に「友と共に駆ける!」とあるのはグッときますね

《武者ドラゴン》の相棒。
TCGでは最初に《ボルメテウス・武者・ドラゴン》を対象にサポートするカードとして登場した。
アーマード・ドラゴン/サムライでコスト6パワー6000のWブレイカー。スピードアタッカーを持ち、バトル中墓地の火文明カードの数×1000パワーが上昇する能力と、《武者》の名前を持つカードの「パワー6000以下のクリーチャー1体を破壊する」能力・効果を「パワー12000以下のクリーチャー1体を破壊する」に変更する能力を持つ。
TCG版ではパワー上昇能力は攻撃時発動で、《武者》の破壊範囲を広げる能力は《ボルメテウス・武者・ドラゴン》の能力が対象の置換効果であった。また登場時にはサムライを持っていなかったが最近ツインパクト化したことでサムライが追加されるエラッタを受けた。パワー上昇がバトル中になり殴り返しに強くなったがシールド攻撃中は6000のままになるのでパワー参照の破壊効果に引っかかりやすくなっている。《武者ドラゴン》をサポートする本命の能力はフルネームから《武者》対象になり《武者ザンゲキ剣》といったカードも対象となった。裁定に変わりクリーチャーの能力のみを参照する変な挙動もなくなったが置換効果でなくなったので「置換効果(~する代わりに○○)は連鎖しない」現象が起こせず《パーフェクト・ギャラクシー》のようなクリーチャーを破壊できなくなったのはつらいところ。
《GENJI XX》が登場した以上このカードにスピードアタッカー持ち6コストWブレイカーの個性は失われたので《武者》をサポートできる部分を活かしていく必要がある。そうして考えるとこのカードの強みは《武者》の破壊範囲を広げられる部分にある。現在《武者ドラゴン》の長所を伸ばせるカードはこのカードと《モノノフ・ルピア》のシールドブレイク付与程度で貴重な存在である。手札に《大和ドラゴン》があれば《武者ドラゴン》の破壊ラインを超えるクリーチャーが現れた時に返しのターンで《大和ドラゴン》を出して破壊範囲を拡大して破壊するというヒーロー性の光るムーブが可能になり《マッハアーマー》有無に関係なく同時に攻撃に転じ逆転も可能だ(現環境ではパワー指定ではない除去持ちクリーチャー使う方が手っ取り早い)能力が《武者》対象なので将来《武者》が増えればこの能力の価値がさらに高まるので期待して待とう。

2.5.《エルメテウス・雷撃・ドラゴン》

とどめの台詞「最後に生き残るのは俺たちだ!」はかなり気に入ってる

《武者ドラゴン》最初の仲間。
TCGで最初に登場した《武者ドラゴン》のデザイナーズカード。漫画での《武者ドラゴン》との連携によるフィニッシュムーブが印象深い。
アーマード・ドラゴン/サムライでコスト7パワー8000のWブレイカー。自分シールドが存在しない時スピードアタッカーになる能力、最後のシールドが離れた時に相手のパワー5000以下のクリーチャーすべてを破壊する誘発式の能力をもつ。
TCG版はサムライがなく、パワー6000で誘発能力の起動条件が「最後のシールドがブレイクされるか、墓地に置かれるとき」と手札に戻す効果等には対応しておらず破壊効果もパワー4000以下一体と狭かった。パワーが2000増加して誘発能力も微妙に条件が狭かった部分が改善され破壊効果も強化されており、単体運用でも扱いやすくなっている。
このカードの強みは最後のシールドが離れた時の能力だ。似た条件で発動する能力を持つ《ラスト・アヴァタール》と比べると防御力では向こうが勝るがこちらは《武者ドラゴン》等で能動的に起動し最後のシールドが補充されれば何度でも発動できる点で勝る。武者サポート以外にも能動的にシールド追加可能な札を用意すれば横並びを重視するデッキに強く出られるようになる。小型サイキック・クリーチャーを覚醒後も含めて仕留められるラインの破壊効果である点も注目していきたい。

2.6.《ムシャ・ルピア》


いつかはダピコみたいに擬人化したりしないかな

武者デッキのアイドル。
武者サポートルピアの中で唯一の多色クリーチャーにしてTCG版から参戦した《ルピア》。
ファイアー・バード/サムライでコスト3パワー2000のクリーチャー。自分のドラゴンの召喚コストを1少なくしそれが《ボルメテウス・武者・ドラゴン》ならさらに1少なくする(《武者ドラゴン》は2コスト少なくなる)能力(下限は2)と、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》の攻撃に反応してシールドを追加する能力を持つ。
TCG版はサムライを持たず、4コストのクリーチャーで《ボルメテウス・武者・ドラゴン》に反応する特例のコスト軽減能力を持っていないが軽減下限が1であるという違いがある。自身のコストと軽減能力に変更が加えられたことで《ボルメテウス・武者・ドラゴン》を4ターン目に着地できる運用が可能になっている他、サムライを獲得したことで《マッハアーマー》の軽減効果対象内に含まれることで5マナ《ムシャ・ルピア》→《ボルメテウス・武者・ドラゴン》という擬似的なG・ゼロ的ムーブも可能になっている。
このカードの特徴は何といっても多色クリーチャーでコスト軽減持ちのサムライであることだ。多色故に《キング・アルカディアス》の能力を通過できる利点があり、マッハアーマーのコスト軽減を受けられるドラゴンコスト軽減持ちということでドラゴンの採用のが多い武者デッキでは《マッハアーマー》と共に展開を補助する縁の下の力持ちとして重宝される。武者サポートを取り捨て選択する中でデッキ中核を担う基本セットとして《武者ドラゴン》《マッハアーマー》と共に4積みしていこう。

2.7.《アシガ・ルピア》

《モノノフ・ルピア》のようにTCGにも登場して欲しいですね

《武者ドラゴン》の尖兵。
最軽量の武者サポートカードで武者サポートルピア光担当。武者サポートルピアで唯一名指しのサポートを持たないカードでもある。
ファイアー・バード/サムライでコスト2パワー2000のクリーチャー。自分のシールドが墓地に置かれた時置かれた枚数分補填する能力を持つ。
TCG版にはいないオリジナルの武者サポートである。
このカードは名前、能力、コストの軽さ、全てが強いカードである。戦況を一変させるパワーカードではないが持てるスペックを余すことなく利用することで見た目以上の力を発揮する。まずは名前、《ルピア》を関しているので《ボルシャック・NEX》の能力で呼べるので4積みせずとも《NEX》で簡単に持ってきて《マッハアーマー》の恩恵を受けて打点になれるという点で強力である。次に能力、《NEX》の能力含め場に出しやすく、いるだけで《サファイア》はじめシールドを墓地に送る能力をもつカードを牽制できる。またこの能力はクリーチャーの数だけ発動するので《アシガ》が複数体いえば連続して墓地置かれた分を補填する、つまり《武者ドラゴン》の能力で1枚シールドが墓地に置かれた時2体の《アシガ》がいれば1×2で2枚補充できシールドの数を増やせるという動きができる。そしてコストの軽さ、マッハアーマーがあれば1マナで召喚、2マナあればそのままクロスして攻撃できる軽さで足軽の名にふさわしい攻撃要員にもなれるが、それだけでなく1コストになれる点を活かし《キング・アルカディアス》の召喚封じの身代わりになれるという使い方もできる。カタログスペック以上に強力な存在と言える。

2.8.《モノノフ・ルピア》

武者以上に剣誠と相性が良かったのがまずかった 武者「俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ‼」

《武者ドラゴン》の参謀。
武者サポートルピアの火担当で唯一のナーフ経験者(剣誠デッキ規制が主で武者ドラゴンはとばっちりを受けた)。
ファイアー・バード/サムライでコスト4パワー2000のクリーチャー。場に出た時に《ボルメテウス》を探索しデッキトップに置く能力と《ボルメテウス・武者・ドラゴン》に「攻撃時にシールド1枚ブレイクする」能力を付与する能力を持つ。
TCG版ではナーフ前の性能で存在している。《ボルメテウス》をデッキトップに置く能力は直接手札に持ってくるようになっていて、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》に付与する能力は「攻撃時にシールドを1枚墓地に送る」能力であった。
このカードの強みはデッキトップサーチ可能な点だ。ナーフの影響により剣誠主軸のデッキには噛み合わず入らなくなったが、武者デッキではまだ有効に使える。通常のサーチと違いハンデスの影響を受けないこと、相手のデッキトップを操作する術がほとんどないことにより手札に持ってくるよりも妨害されにくいという利点を持っている。手札の総数は減るが《武者ドラゴン》が要の武者デッキにおいてこのタイプのサーチであっても有効に働くのだ。《ボルシャック・NEX》で呼び出すことも可能なので先にシールドを削っておいて次のターン、デッキトップの《武者ドラゴン》でとどめを刺すという動きもできる。その時までに《モノノフ》が生き残っていればブレイク付与で最後の1枚を破壊しながらとどめを刺せる。シールドが1枚の時ならば攻撃時の能力でブレイクすればタップ系Sトリガーはほぼ無意味になるからだ。妨害されにくいサーチ効果は強いが、シールド追加系の能力持ちがいるときはうっかりシールド追加を発動して盾に埋めてしまうということにならないように注意しよう。

2.9.《武者ザンゲキ剣》

この時から剣を浮かせて振るっていた《武者ドラゴン》(よく見ると奥にもう一振りありますね)

《武者ドラゴン》の愛刀。
《武者ドラゴン》の攻撃時の台詞でも言っている「武者ザンゲキ剣!」をカード化した必殺技カード化系の1枚。ただし剣のデザインは全く違う。
コスト6のSトリガー呪文で、相手のパワー6000以下のクリーチャー1体を破壊し、場に《武者》とあるクリーチャーがいればもう1体破壊する効果を持つ。
TCG版は破壊効果がパワー5000以下が対象で追撃条件は《ボルメテウス・武者・ドラゴン》が場にいることであった。破壊のラインが6000以下に強化され追撃条件も緩和されている。
武者サポートの貴重な防御札だが、Sトリガーはシールドを削る《武者ドラゴン》とは少し相性が悪い。単体での性能も《ヘヴンとバイオレンスの衝撃》が存在したりと強力なライバルがいる以上採用から除外されやすいカードである。
しかし環境的に《武者ドラゴン》が除去されにくいような環境ならば《ヘヴンとバイオレンス》より満たしやすい条件で2体除去が可能である点を活かし採用するといったことを見込める。また《大和ドラゴン》を採用する時併せて採用することで《武者ドラゴン》不在の状況で不意の12000以下を破壊する効果を撃ち出すという芸当も可能である。追撃条件が《武者》なので新たな《武者》が来ることを期待したい。

2.10.《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》

《武者ドラゴン》がここまで戦えるのはこのカードのおかげである(故にナーフされると武者デッキのみならずサムライも死ぬ)

《武者ドラゴン》の甲冑。
最強の武者サポートカード。武者デッキの展開と攻撃両方に影響をもたらす潤滑油的存在である。
コスト4のクロスギア。クロスコストは1(火)で自分のドラゴンとサムライのコスト1減らす能力と、クロスしたクリーチャーのパワーを+2000する能力、さらにクロスしたクリーチャーがドラゴンかサムライならば自分のドラゴンとサムライにスピードアタッカーを付与する能力、名前に《武者》とあるクリーチャーのクロスコストを免除する能力を持つ。
TCG版ではルール上クロスコストはクロスギア本体のコストと同値となるのでクロスコスト4(火)で、非クロス時にドラゴンとサムライのコストを1減らす能力、クロスしているクリーチャーがドラゴンかサムライならば自分のドラゴンとサムライにパワー+2000とスピードアタッカーを付与する能力、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》がクロスする時にクロスコストが免除される能力であった。クロスコストが大幅に緩和されたことで《武者ドラゴン》以外にもクロスさせやすくなり、クロスされた状態でもコスト軽減が適応されるように強化されている一方、クロスしたクリーチャーにのみパワー+2000するようになっており弱体化されている面もある。
設置系カードのスピードアタッカー付与が強力なのは当然として《マッハアーマー》の強さの秘訣は現状のカードプールではクロスギアメタ以外で除去することができない故の除去されにくいという点、武者関連クリーチャー全員にドラゴンかサムライがあることによる関連カード間でシナジーを形成できる点、何よりも《武者》クリーチャーのクロスコスト免除が強力である点にある。4→5と流れるように《武者ドラゴン》召喚からの攻撃に転じる動きがシンプルに強く武者サポートルピアにサムライが追加されたことで打点に数えやすくなったというのも大きい。武者デッキを組む時はこのカードの恩恵を受けられるか否かで相性の良し悪しが大きく変わってくる。4ターンまでにこのカードを引き込めれるかどうかで試合の展開が大きく変わる重要なカードだ。

2.11.《竜装 ムシャ・レジェンド》

元は《武者ドラゴン》の代用カードであったが今ではこっちが希少種

《武者ドラゴン》を模したクロスギア。
あらゆる面で《武者ドラゴン》になれる武者なりきりセット。故にデッキビルディング力が試されるカードである。
コスト2のクロスギア。クロスコスト1(火)でクロスしたクリーチャーのパワーを+2000し、種族にアーマード・ドラゴン/サムライを追加し名前に《ボルメテウス・武者・ドラゴン》を追加する能力を持つ。
TCG版ではコスト3でクロスコストも同様に3である。能力は上記のものに加え本家《武者ドラゴン》同様の攻撃時にシールド1枚をコストにパワー6000以下のクリーチャー1体を破壊する能力を付与する能力が存在していた。TCG版と比較して、本体コストとクロスコストが軽減された代わりに破壊能力を付与する能力は削除されている。本家の《武者ドラゴン》がいつでも入手可能なデュエプレでは能力の代用まではいかないようだ。
このカードは一見《ボルメテウス・武者・ドラゴン》になれる能力が魅力的に思えるが、この能力を活かせるのはクロスしている時に「パワー6000以下のクリーチャー1体を破壊する」能力を使えるクリーチャーか《ムシャ・ルピア》くらいである。ナーフ前は《モノノフ・ルピア》の能力の発動回数を稼げるという理由で武者デッキにも採用されたりしたが、シールドブレイク能力に変更された現在ではクロスする利点が減りほとんど採用されなくなった。前述の能力を持つクリーチャーならば《大和ドラゴン》の能力を受けて破壊範囲を広げられるが、この条件を満たすのは意外と少ないので難しい。このカードを活用する方法はドラゴンとサムライを種族に追加できる点だ。《ドルザーク》や《アサイラム》のようなドラゴンの攻撃に反応する能力を持つクリーチャーや《ホッピ・ラッキー》や《ロレンツォⅣ世》のような選ばれなくする能力の恩恵を受けられるようになるのが利点だ。サムライ側は《紫電ドラゴン》の全体アンタップの条件を満たせるのに使える。ドラゴンやサムライを主体にするデッキに他種族のクリーチャーを入れてかつその種族の恩恵を付与したいときに役立つだろう。

2.12.《龍聖霊ウルフェウス》

TCG版では「ネバーエンディング・ヒーロー」という構築済みデッキとして《武者ドラゴン》との混在デッキが存在する

《武者ドラゴン》の親友。
同じ極神編1弾に登場し、背景ストーリーでも平和の象徴として降臨し後に《ボルフェウス・ヘヴン》になるといった強い関係性を持つ。故に《武者ドラゴン》に関する能力は持っていないが関連カードとして紹介する。
アポロニア・ドラゴン/エンジェル・コマンドでコスト7パワー6000のWブレイカー。ブロッカーであり、場に出た時に墓地にドラゴンかエンジェル・コマンドがあれば手札のSトリガー呪文をコスト無視で唱えられる能力を持つ。
TCG版はブロッカーが付いてない以外は能力は一緒である。ブロッカーが付いたことでTCG版ではできなかった自身を《ヘブンズ・ゲート》で踏み倒すということができる。それによってさらに《ヘブンズ・ゲート》を発動するといった連鎖的な動きが可能になった。
条件が必要ではあるがあらゆるSトリガー呪文を踏み倒せるのは強力だ。《ヘブンズ・ゲート》で展開する以外にも防御用に採用したSトリガー呪文をWブレイカーのブロッカーを召喚しながら発動できるだけでも強い。《インフェルノ・サイン》は発動条件となったドラゴンorエンジェル・コマンドを蘇らせることが可能でそれを主軸とするデッキもあるほどだ。このカードを武者デッキに採用するならばやはり《インフェルノ・サイン》で《武者ドラゴン》を復活させるといったコンボを狙うのが良いだろう。《武者ドラゴン》の能力のコストで条件を満たしやすいので相性はいい。また武者デッキで採用される確定除去札の《ヘヴンとバイオレンスの衝撃》をこのカードのみでフルスペック化させられるのでそういう意味でも相性はいい。

2.13.《超聖竜ボルフェウス・ヘヴン》

《武者ドラゴン》と《ウルフェウス》の正規融合からのゲームエンドを決めれたら最高にかっこいいと思う

《武者ドラゴン》と《ウルフェウス》の融合体。
極神編をラストを飾ったクリーチャー。TCG版とデュエプレでは異なる結末を辿った。こちらも武者関連カードとして紹介する。
アーマード・ドラゴン/エンジェル・コマンドでコスト6パワー13000のTブレイカー。ドラゴンかエンジェル・コマンドいずれか2体を進化元にする進化Vで、場に出た時に手札の光か火の呪文をコスト無視で発動するか、1枚ドローする能力と攻撃時に相手クリーチャーをパワーが合計6000以下になるように選択し破壊する能力を持つ。
TCG版ではコスト7で進化元がアーマード・ドラゴンかエンジェル・コマンド2体と指定されており、踏み倒し能力には代用能力のドロー能力はなく攻撃時の破壊能力には《武者ドラゴン》のようなシールドコストが存在した。
全体的に扱いやすくなっており、同時期にオリジナルのデザイナーズカードが登場したことも相まって専用デッキが作成され環境に顔を出すこともあった。
文明条件さえ満たせばいかなる大型呪文であろうと踏み倒して発動できるのは非常に強力だ。《インブンシブル・フォートレス》筆頭に相手シールドを吹き飛ばす呪文を使うのが基本運用。それ以外にも後続のクリーチャーを《ヘブンズ・ゲート》や超次元呪文で呼び寄せて盤面有利を取るというのも可能である。攻撃時の破壊効果も小型クリーチャーを一掃したり、大きめのクリーチャーの除去にも使え、破壊しないという選択肢もとれるので小回りが効く。
進化Vとして申し分ない性能をしているが、それゆえに武者デッキで採用しようとなると難しい。進化クリーチャーと武者デッキはそこまで相性がいいとは言えないのもあるが《インビンシブル・フォートレス》のような大型呪文を踏み倒しからのゲームエンドに持っていくというワンショット的動きはデッキの構想的に正反対のものなので難しい。やるならば《武者ドラゴン》と《ウルフェウス》の正規融合からの発射という魅せプレイを行いたい場合が良いだろう。
魅せプレイ以外での運用としては前述の《竜装 ムシャ・レジェンド》を使いドラゴンでないクリーチャーをドラゴンにして進化条件を満たすといった使い方だろう。《ムシャ・ルピア》にクロスすれば初見ではシールド追加を狙っているように見えるので油断を誘え、武者デッキ的にシールド追加回数を増やせるのはそれだけ有利になるので無駄がない。召喚時の呪文踏み倒しも無理に大型呪文を狙うのではなく、超次元呪文を踏み倒すといった盤面的優勢を得られるものが望ましい。《ヘヴンとバイオレンスの衝撃》を発動するだけでも十分強力なので状況にあった呪文を使うといい。

3.その他《武者ドラゴン》と相性のいいカード

ここでは武者関連カード以外の《武者ドラゴン》と相性のいいカードや武者デッキにおすすめのカードを紹介していきます。私の主観の部分もありますので、もしかしたら思ったのと違う場合もございますのでご了承ください。

3.1.《光神龍ザ・イエス》

《マッハアーマー》と同時期に登場したアポロニア・ドラゴン。コスト6のWブレイカーで場に出た時と攻撃時にシールド追加を行う能力を持つので《武者ドラゴン》と相性がいい。《マッハアーマー》さえあれば1ターンに2枚シールドを能動的に追加できるのでビート相手の鍔迫り合いを制するのに一役買ってくれる頼もしい存在だ。

3.2.《ボルシャック・NEX》

12弾に登場したアーマード・ドラゴン。場に出た時に《ルピア》を山札から場に持ってこれるので武者サポートルピアを持ってきてシールドを増やしたりするほか、《ピース・ルピア》を呼んでブロッカーによる防御力を高めたり《マッハ・ルピア》を呼んで《マッハアーマー》の代理を務めさせたりと臨機応変に対応できるのが強みだ。後述の「武者NEX」が誕生するほどに相性が良く、互いの不得意な点をカバーできる関係にある。

3.3.《龍聖大河・L・デストラーデ》

14弾に登場した新たな能動的シールド追加可能なアポロニア・ドラゴン。このカードの登場によって「ラッカ武者」が構築できるようになった。
各ターン自分のクリーチャーが出た時にシールドを追加する能力をメインに使い、ホーリー・フィールドの連鎖はおまけ程度に考えて運用するのが基本になるだろう。《ザ・イエス》と共に採用することで強力な粘りを見せることも可能だ。連鎖を利用する場合は《ボルシャック・NEX》を使うことで連鎖の回数を稼ぐという動きもありだ。

3.4.《迅雷の精霊ホワイト・ヘヴン》

11弾に登場したサムライ。《武者ドラゴン》の破壊範囲を超えるクリーチャーを対処するために能力を持ったクリーチャーとしておすすめする1体。
場に出た時にエンジェル・コマンドかサムライがいれば進化でない相手クリーチャーをシールド送りにできる極めて強力な除去を持つ。発動条件はサムライクロスギアでも可能であるので《マッハアーマー》を展開できればほぼいつでも矢を放てる。ただし進化クリーチャーは対象外なのでかゆいところに届かないもどかしさがある、《ドルボラン》とは環境を見極めて使い分けよう。

3.5.《戦攻竜騎ドルボラン》

《武者ドラゴン》と同期のアーマード・ドラゴン。場に出た時にパワー6000以下を破壊しパワー6000を超えるクリーチャーを手札に戻す能力持つ。シンパシー持ちではあるもののコスト8と重いクリーチャーだが、《武者ドラゴン》が対処できないクリーチャーをちょうど処置できる能力を持つので相性がいいカードと言える。火/水の多色という点も《デストラーデ》の登場によって誕生した「ラッカ武者」に無理なく入れられるため問題なく、その力を存分に振るってくれるだろう。

3.6.《熱刀 デュアル・スティンガー》/《轟剣 レイジング・ザックス》

クロスギアの中で特に武者デッキに入れたいクロスギア。《ボルット・紫郎・バルット》の能力で確定探索できる3種類に収まるという点でもおすすめ。《デュアル・スティンガー》は「ナイト」をはじめに高パワーブロッカーを採用するデッキの対策になるので1枚は挿しておきたい。覚醒した《チャクラ》も《スティンガー》と《武者ドラゴン》の破壊能力の連撃で対処できるのも大きい。
《レイジング・ザックス》はクロスギアメタとして出てくるであろう《龍神メタル》に対するカウンターの側面が大きい。現状《メタル》が採用されるデッキは他のゴッドも採用されているものがほとんどなので刺さるデッキには非常に刺さる。枚数は環境を読んで調整しよう。

4.武者デッキの紹介

武者デッキにはいくつか種類があります。基本の火と光で構成されたタイプをベースに3色目を混ぜたタイプや別デッキのテーマを混ぜたもの、派生して誕生したものとあります。ここではそれらのデッキの構築についておおよそを語っていきます。

4.1.「赤白武者」


9弾で登場し10弾で大幅強化された現在の武者デッキの基本となるデッキ。《マッハアーマー》を展開し《武者ドラゴン》を召喚、コストにするシールドを《ムシャ・ルピア》や《アシガ・ルピア》等で補給し盤面を制圧しながらビートするデッキである。《ザ・イエス》を入れてよりシールドアドバンテージを稼いだり、《大和ドラゴン》を入れて《武者ドラゴン》の破壊範囲を広げたりと10弾の時点ではこういったカスタマイズが一般的であった。
盤面制圧をしながら積極的に攻撃する「除去ビート」とでも言うべき動きが武者デッキの基本である。

4.2.「武者NEX」


12弾で《ボルシャック・NEX》が登場したことで成立したデッキ。現在の武者デッキのスタンダード。
武者デッキに《ボルシャック・NEX》による展開力を加えたデッキで、よりボードアドバンテージを重視したデッキである。武者デッキに欠けていた展開力とNEXデッキに欠けていた相手の盤面に干渉する能力を互いに補うように組み込むことができるので非常に相性がいい。ただしその分手札の消費が激しかったりすることと、デッキの《ルピア》率が高くなるので平均パワーが低くなることに注意だ。

4.3.「ラッカ武者」


14弾で《デストラーデ》が登場したことで本格的に組めるようになった武者デッキ。
《デストラーデ》や《ザ・イエス》でシールドを追加していき、《ホワイト・ヘヴン》や《ドルボラン》で《武者ドラゴン》の盤面制圧をサポートすることにより相手盤面を制圧する能力とシールド追加による粘り強さに磨きがかかったデッキである。一方で構成上多色率が最も高くなりやすいデッキなので色事故の危険が付きまとう。ドローソースは1種類は入れておこう。


4.4.「デイガ武者」


実は9弾の頃から存在はしていたデッキ。その実態は闇文明の要素より闇文明を持つゴッドカードを使用するためだけの配色であるケースが多かった。
《武者ドラゴン》のコストで落ちたカードを《リバイヴ・ホール》のようなサルベージ系で回収したり《インフェルノ・サイン》等で復活させたり、《ディアスZ》の殲滅返霊の対象にしたりと闇文明特有の墓地利用能力は《武者ドラゴン》と相性がいい。変わったところでは《ダーク・ルピア》を《ボルシャック・NEX》を介して採用するのも面白いだろう、《武者ドラゴン》を間接的に守る手段の一つして機能する。

4.5.「リース武者」


10弾で大幅に強化された「赤白武者」と同じ時期に組めるようになったデッキ。私ジューマルは10弾の頃はこの色を使ってました。
強力なサムライカードを使えるのがこのカラーの強みだ。1枚でクロスギアの展開とクロスを行える《維新の超人》や墓地のサムライたちをマナに回収し大量ブーストを狙える《ドルルガン・ムラサメ》、クリーチャー補充とスピードアタッカー付与を行える《ヴィレム海舟》、超大型クリーチャーに反応し場に出て最大パワークリーチャーをマナ送りにできる《カンクロウ》等を強力なクリーチャーが揃っている。クロスギアも多色除去と自分未満のパワーのブロッカー貫通可能にする《センジン・スタリオン》等強力なものがある。シールドブレイクを重視するならこのカラーが良いだろう。

4.6.「赤青剣誠」


10弾EXにて《剣誠ドラゴン》が登場したことによって組めるようになったデッキ。
低コストサムライを中心に展開しG・ゼロの条件を満たして《剣誠ドラゴン》召喚からのワンショットを狙う半速攻というべきデッキ。構成によってより《ヨイチ》を中心とした前のめりな「早出し型」と《ソウジ》や《ロイド・ゴエモン》のドローなどで長期戦も見据えた「後ろよせ型」が存在する。G・ゼロの条件を満たすことを優先したデッキなので全体のパワーは低めであり低コスト、低パワーが封殺されると途端に動きが鈍るという弱点もある。

4.6.1「剣武共炎」


バトルアリーナ6thで私ジューマルが使用したデッキ。早出し型の「赤青剣誠」をベースに《武者ドラゴン》と《ムシャ・ルピア》を出張させたデッキである。《剣誠ドラゴン》が出せなかったり、手札に来なかったときのために《武者ドラゴン》を採用しており通常の「赤青剣誠」よりも盤面制圧を得意としている。
現在は《武者ドラゴン》と《剣誠ドラゴン》を繋げる橋渡し役を担っていた《モノノフ・ルピア》がナーフされたことで構築難易度、運用難易度が高くなり上記のような型では剣武共炎は不可能と言えるほど扱いにくくなっている。とはいえ《武者ドラゴン》と《剣誠ドラゴン》の両立そのものは不可能ではなく、上記のような役割分担が可能という点で組む価値はあるといえる。

4.7.「ロマノフマッハアーマー」


《マッハアーマー》のクロス能力が適応されている状況下で連続して《ロマノフ一世》が復活しては攻撃するを繰り返してワンショットを決めるタイプの武者デッキの派生形の一つ(ナイトのくせにサムライの道具に酔いしれているのはどうかと思う)。主役は違うが派生デッキなのでここで紹介する。
《ロマノフ一世》の能力で《インフェルノ・サイン》を発動し連続蘇生しながらのワンショット以外にも《ソウル・アドバンテージ》でハンデスしたり《ロマノフ・ストライク》で全体破壊するといった動きをできるので決まれば強力だが、そこに行くまでの手順が多めのデッキなので準備完了までに先に差し切られる危険が高い。


5.武者デッキの弱点

武者デッキにも当然弱点があります。《マッハアーマー》を展開してから盤面を制圧して攻め入る中速ビートダウンのこのデッキ、速度的に「速攻」がつらいのはもちろんそれ以外にもカード単位での弱点やデッキ単位での弱点があります。

5.1.特定カードに依存している

《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》がデッキの展開の要なのでこのカードを除去されると途端に動きが鈍ってしまう、故にクロスギアメタが非常に刺さる。《獅子幻獣砲》や《龍神メタル》等を無理なく採用できるデッキには不利と言える。また、主役カードなので当たり前だが《ボルメテウス・武者・ドラゴン》にも依存しているといえる。基本的に《武者ドラゴン》以外に除去能力持ちのクリーチャーは意識して投入しない限り入らないので、《武者ドラゴン》が除去されたりハンデスですっぱ抜かれたりすると盤面制圧しながらビートダウンするという武者デッキの動きができなくなってしまう。
対策を講じる場合、《マッハアーマー》の方はクロスギアメタを投入できるデッキには予備の《マッハアーマー》を手札に抱えるといった動きで対策しよう。《ボルシャック・NEX》を採用する場合は《マッハ・ルピア》を持ってくることで代用するという手もある。クロスギアメタとして出てくるのは大抵《龍神メタル》なので返り討ちにするための除去札を握るか《レイジング・ザックス》を採用するというのもある。
《ボルメテウス・武者・ドラゴン》の方は《モノノフ・ルピア》や《ボルシャック・NEX》採用時に《バルキリー・ルピア》を併用する等サーチカードで手札に用意するか上記のおすすめカードのように別の除去能力持ちクリーチャーを採用するといった方法がある。

5.2.盤外戦術に弱い

※ここでの盤外戦術とはバトルゾーン(クリーチャーとクロスギア合計7枚出せる場の事)以外のマナゾーンや墓地リソースを重視するタイプのデッキの事である。
盤面制圧を得意するビートダウンデッキなのが武者デッキの特徴だが、それが刺さらない相手にはデッキ単位で不利だ。具体的には「バルガライゾウ」や「バイオレンス・フュージョン」等マナゾーン重視のデッキや「B・ロマノフ」のような墓地のカードを利用するデッキが苦手である。
「バルガライゾウ」は向こう側の目標である《サファイア》の着地に対して《アシガ・ルピア》で牽制し盤面を整えワンショット気味で攻撃することを心がけよう。《ストーム・カイザー XX》を使ってくる場合は《ホワイト・ヘヴン》のような《武者ドラゴン》の破壊能力圏外を対処できるクリーチャーで迎撃しよう。「バイオレンス・フュージョン」を相手する時もワンショット気味に盤面展開するのだが、相手は大抵の場合はこちらの展開を妨害するために《龍神メタル》を出してくるので《レイジング・ザックス》はじめゴッドクリーチャーを除去できる手段を確保しながら展開していこう。
「B・ロマノフ」に関しては明白な対策は難しい。墓地利用メタを搭載しにくいデッキであり、たとえ墓地利用を封じても《DEATH・ドラゲリオン》によって盤面を崩されたらそのまま押し切られる場合が多いからだ。上振れないことを祈るか、《ジョンジョ・ジョン》を出して時間を稼ぎ殴り切るのを狙うくらいである。ただクロスギアメタは飛んでこないので《マッハアーマー》は必ず展開しておこう。Sトリガーからの逆転を狙いやすくなるからだ。

6.今後の《武者ドラゴン》について

9弾から登場し、次の弾である15弾を持って再録等がない限りNew Divisionでの任期は終了しAll Divisionでの活躍がメインになってきます。「武者・ドラゴン」というデッキは盤面にクリーチャーを並べることを意識したデッキに強く出られるデッキなので今後も盤面重視のデッキが台頭すれば環境で活躍することができるでしょう。
武者関連カードにもまだデュエプレに登場していないものもあるので、彼らが今後参戦し新たな武者デッキを開拓していき対戦環境に武者の名を刻むということもあり得ます。そういった部分も含め、今後も《武者ドラゴン》とその仲間たちの活躍にご期待ください。

勇者の魂は、必ずや継承される。

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