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主人公補正 44話

○○が倒れてから1ヶ月が経ったが、依然として目を覚まさずにいる。

奈々未)○○…

飛鳥)奈々未、ずっといるよ…


沙友理)そりゃそうやで。あんなに大事にしてた弟なんやから。

七瀬)○○がいない学校なんてつまらんわ…


あやめ)お兄ちゃん…

さくら)かっきー、○○先輩、大丈夫かな…

遥香)大丈夫だよ、きっと…



○○母)うん、まだ目覚めないみたいで…

眞衣📱)そっか…

○○母)それより、ありがとね。深川さんの件。

眞衣📱)間に合ってよかったよ〜。


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○○母)もしもし眞衣?あなたに頼みたいことがあるんだけど?

眞衣📱)どうしたの?

○○母)史緒里ちゃんが拐われて、○○が助けに行ったの、1人で。

眞衣📱)1人で?相手は?


○○母)須藤組っていう暴力団の人たちみたい。

眞衣📱)須藤組って、まいまいが追いかけてる暴力団じゃない!

○○母)そうなの?!ならちょうど良い、お願い!深川さんに連絡して、○○達を助けて!

眞衣📱)任せなさい!場所は?

○○母)港の十番倉庫!

眞衣📱)わかった!今すぐ伝えるね!

○○母)それと!相手が油断するまで待って。そうじゃないと、殺されちゃうから。

眞衣📱)…うん、それも伝えておく。

○○母)お願い…。

眞衣📱)わかった。それじゃあね!ピッ!

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眞衣📱)でも、須藤組を止めることができたのは、○○くんと蓮加ちゃんのおかげよ。

○○母)ほんとに、自慢の息子よ。

眞衣📱)じゃあ、仕事があるから起きたら連絡ちょうだいね!

○○母)うん。じゃあね!ピッ!…○○、うちの子なら、どんなことがあっても必ず生きるのよ…。


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日奈子)もしもしいくちゃん?久しぶり!

絵梨花📱)きいちゃん!久しぶり〜!ねえ、○○が倒れたって本当なの?!

日奈子)うん、かれこれ1ヶ月目覚ましてないって…

絵梨花📱)そんな…まだ私有名になってないのに…


日奈子)これから病院行くから電話繋ぎっぱなしにしとくね。

絵梨花📱)うん、お願い!

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美月)もうやだ〜!疲れたよ〜!


美波)仕方ないでしょ、私たちが目撃者なんだから。

桃子)○○ちゃんに早く会いたいのに…

祐希)あ、まいやん先生戻ってきた!

麻衣)みんな、これで事情聴取終わり!急いで病院行くわよ!

真夏)早く○○くんに会いに行こう!

みんな)やった〜!

蓮加)……。

真夏)蓮加ちゃん?行かないの?


蓮加)だって、私のせいで○○くんが…

真夏)あなたのせいじゃないわ。むしろ、あなたのおかげで○○くんと史緒里ちゃんは助かったのよ。

蓮加)でも○○くんは!

真夏)信じなさい!友達を、○○くんを。

蓮加)先生…

真夏)ほら、行くわよ?

蓮加)はい…



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麻衣)○○くんは?!

○○母)先生!まだ、目を覚まさないみたいです。

健)先生!○○は!!

真夏)健くん?!怪我は治ったの?

海斗)うん、ほらこの通り。

裕也)元気まんたん〜

昴)早く筋トレしたくてたまらないぜ。

真夏)あそこにいるわ。

健)○○…おい○○!目覚ませよ!!

海斗)そうだよ!!勝手に死ぬんじゃねえよ!

裕也)俺ら死ぬ時はみんな一緒だろ〜?

昴)○○〜!喝入れんか〜!

史緒里)みんな…私たちも!


桃子)うん!○○ちゃん、起きて!


奈々未)○○、起きなさいよ!


あやめ)お兄ちゃん、起きて!


絵梨花📱)○○!


飛鳥)○○!


沙友理)○○くん!


七瀬)○○!


さくら)○○先輩!


遥香)○○先輩!


美波)○○くん!


美月)○○くん!


祐希)○○くん!


蓮加)○○くん!


麻衣)○○くん!


真夏)○○くん!


日奈子)○○くん!


みんな)○○くん!


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○○)うぅ…ここは…

目が覚めると体の痛みは完全になくなっており、辺りは白く染まっていた。

○○)あぁ…僕死んじゃったんだ…

??)まだよ?

○○)え、誰…

美彩)私は美彩、須藤美彩よ。


○○)須藤?ってことは!

美彩)そう、彰や蓮加のお母さん。

○○)僕がまだ死んでないってどういうことですか?

美彩)ここは夢とあの世の間の世界。つまり、あなたは今夢を見てるの。

○○)は、はぁ…

美彩)ふふっ、納得していない様子ね笑まあ良いわ。それよりも、あなたはこれからどうするの?

○○)どうするって、まあ死んじゃったなら素直に地獄に行きますよ。

美彩)そういうことじゃなくて、ほら下見てみなさい?

そう言われて下を見ると、倒れている僕の周りをみんなが囲っていた。

○○)みんな…

美彩)あなたのことをみんなが待ってる。こんなところにいていいの?

○○)でも、みんなを危険に晒しちゃったし、僕はもう…

美彩)私はあなたに本当に感謝してる。蓮加を、彰を、そして旦那を救ってくれたこと。ずっとみてたのよ。ここから、蓮加とあなた達のこと。あなた達と過ごしている蓮加はとても楽しそうだった。それはあなたが蓮加とあの子達を繋いでくれたからよ?ほんとにありがとう。


○○)でも、彰くんまでは救えませんでした。

美彩)いいえ、救ってくれたわよ。彰ね、今、少年院で真面目に働いてるの。子供やお年寄りのために、いっぱいいろんなもの作ってるのよ。それもこれも全部あなたのおかげよ。私はあの子達に親らしいこと何もしてあげられなかったから。

○○)いや、美彩さんはとても良いお母さんだと思います。そうじゃなきゃ、岩本さんみたいな良い人は育ちませんから。

美彩)…あなたにお願いがあるの。私が与えられなかった分、蓮加に、彰に、たっくさん愛情を注いであげてほしい。付き合ってなんて言わないけれど、どうか友達のままでいてほしい。お願い。

○○)…じゃあ、そのためにも僕は生きないといけないですね!

美彩)○○くん…

○○)美彩さん、ありがとうございました。みんなが待ってるので、僕はそろそろ行きます。

美彩)うん、いってらっしゃい!

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○○)ん…みんな…

史緒里)○○くん!


○○)た、だ、いま…

みんな)おかえり!!


to be continued……

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