拾ってくれませんか? 十二話
体育祭が終わってから1週間、○○はすっかり学校の人気者に。
美空)ねえねえさっちゃん?
咲月)ん〜?
美空)なんかね、○○くんファンクラブがあるらしいよ。
咲月)え、なにそれ。
美空)3年生の先輩が設立したんだって。会員数は既に50人。
咲月)そんなにいるの?!やば…
美空)私も入ろっかな…
咲月)ダメだよ!私たちは○○くんをファンから守る会なんだから!
美空)それいいね!2人で○○くんを守るぞ〜!
美、咲)お〜!
○○)おはよう2人とも。
美空)あ、来た!
咲月)みっきゅん、防衛体制!
美空)イェッサ〜!ギュッ!
美空と咲月は○○の両腕に抱きついた。
○○)え、ど、どうしたの?
美空)○○くんを守ってるの!
咲月)変な女が寄ってこないように!
○○)いや、ここまでしなくても…
美空)あ、あの女○○くんのこと見てる!
咲月)ガルルルルル…!
○○)威嚇しないで!
人気者も大変そうですね。
ーーーーー
眞衣📱)あ、はい…わかりました。ありがとうございます。失礼します。ピッ!
未央奈)まいちゅんどうしたの?そんな深刻そうな顔して。
眞衣)あぁ、まだ○○の妹が見つかってないみたいで。
未央奈)えっと、彩ちゃんだっけ?
眞衣)そう。小学生の子だから誘拐とかされてないといいんだけど…
未央奈)早く見つかるといいね。
眞衣)うん…。
ーーーーー
眞衣)ただいま〜!
○○)あ、お帰り!
眞衣)○○、彩ちゃん、まだ見つかってないって。
○○)そう、なんだ…
眞衣)ごめんね、先生もできる限りのことはしてくれてるから、もうちょっとだけ待ってて。
○○)うん、僕は大丈夫だよ。彩もきっと大丈夫なはずだから。
眞衣)○○…強いね。ナデナデ…
眞衣が頭を撫でると、○○は目を瞑って安堵の表情を浮かべる。
眞衣のことを信頼しきっている証だ。
眞衣)よし、じゃあご飯作るから待っててね。
○○)あ、そうだ!今日は僕も一緒に作る!
眞衣)お、いいよ!じゃあまずは…
ーーーーー
眞衣)よし、完成!
2人で作ったのはハンバーグ。
眞衣の皿には○○が作ったのが、○○の皿には眞衣が作ったハンバーグがある。
○○)僕、役に立てた?
眞衣)うん、ほんとに助かったよ〜、ありがとう。
○○)えへへ、どういたしまして!
眞衣)じゃあ、食べよっか!せーの、
○、眞)いただきま〜す!
○○)モグモグ…ん、美味しい!流石眞衣さん!
眞衣)ありがとう。じゃあわたしも…うん、美味しいよ!
○○)ほんとに?!よかった〜…
眞衣)○○料理上手だね!
○○)眞衣さんのおかげだよ〜!
眞衣)料理得意な男子はモテるぞ〜?笑
○○)眞衣さんは、料理できる男の人好き?
眞衣)私?私は、うん、好きかな〜。
○○)そっか、えへへ…じゃあ僕、頑張る!
眞衣)(じゃあ?どういうことだろう…まいっか!)ほら、自分で作ったの食べてみな?あ〜ん。
○○)え?
眞衣)食べないの?
○○)あ、あ〜ん///
眞衣)どう?
○○)お、美味しい…///
眞衣)でしょ?そっちも食べさせて?
○○)う、うん…あ〜ん。
眞衣)あ〜ん。モグモグ…うん、我ながらいい出来だね!
○○)そ、そうだね…///
眞衣にあ〜んされた○○はしばらくドキドキしていた。
To be continued……
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