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デュエマのランキング制度に本気で物申したい

はじめに


 デュエルマスターズを競技として楽しみつつ、YouTubeなどの発信活動も行っているZweiLanceです。

 デュエルマスターズには、公式が運営するランキングの制度、DMPランキングがあります。

 これに登録することで、様々な大会に参加してポイントを獲得し、各都道府県や全国でのランキングを知ることができ、各シーズン全国上位16名には、全国大会への出場権利が与えられます。

 デュエルマスターズにおける全国大会の位置付けは、それこそ非常に高貴なもので、参加できるだけでも夢のような舞台と言われています。

 現在は4000人規模のGPなど、超大規模大会の上位入賞者と、前期(4月~9月)・後期(10月~翌年1月)それぞれのランキング上位16名にのみ、その権利が与えられています。

 かつては全国各地でエリア予選が行われており、そこから各地のエリア代表者を募り、日本一を決めるというのが主流でした。予選大会中は敵同士、しかしいざ代表が決まれば、皆で団結して練習し、地元の代表者を勝たせる。そんな流れが定番でした。正直、一番の青春でした。

 しかしながらコロナ禍を経て、残念ながらその流れはなくなってしまいました。したがって、大型大会への参加すら抽選となってしまった昨今、最も身近で現実的な権利獲得手段は、DMPランキングで全国上位16名に入る、ということになります。


じぶんと全国大会


 私が初めて権利を獲得したのは2018年度。当時住んでいた仙台の南東北エリア予選で優勝したことで、出場権利を獲得しました。

 翌年の2019年度は、大型大会がどれも奮わず、最終的に全国ランキング上位7/16位で出場権利を獲得しています。

 その後、コロナ禍を経て暫く全国大会が休止となり、今年2023年度に4年ぶりの全国大会開催が決定しました。

 上京して更にプレイ環境も整い、再び全国ランキング上位を目指して奮闘した結果、前期の最終集計まで残り3週間ほどありますが、既に残りの大会に一切出ずとも問題ないラインまで、ポイントを貯めることができました。無事3年度連続出場です。応援ありがとうございました。

※昨年度「最強位決定戦」という似たイベントが開催されましたが、その名の通り「全国大会」自体は4年ぶりです


3年の間にランキングが別物になっていた


 さて、ここからが本題です。

 私は前述した最強位決定戦の出場権利を、無謀ながらも滑り込みで獲得すべく、昨年末から今年の1月いっぱいにかけ、初めてコロナ禍以降のランキングに力を入れてみたのですが、3年もの月日が経ったことで、あまりにも大きな変化が起きていることに気付かされます。




大会(CS)が多過ぎるのです。

 ランキングのポイントを獲得するためには、CSと呼ばれる公式が公認する大会に参加する必要があり、順位に応じたポイントが付与されます。重要なのが、仮に最下位だったとしても、ポイントが減ることはありません。

 2019年度までは、開催されるのが基本的に土日祝日や長期休暇期間のみで、平日は仕事や調整に専念し、土日でCSを頑張る!というサイクルだったのですが、




いつの間にかCSが毎日開催されていました。

 参考までに、仙台に住んでいながらランキングで権利を獲得した2019年度は、CSに参加した回数が、精一杯無理しても、夏休みなど多い月で15回、少ない月では10回以下でした。

 それがいつの間にか、特に関東だと平日でも毎日あるのが当たり前となっており、こうなると忙しい学生や社会人では、太刀打ちができません。

 しかしながら、幸いなことに自分の業態はフリーランスで、多少の貯蓄もあり、働きたい時に働けるものだったので、「構造自体はとんでもないけど、よーいドン!で始めれば、今の自分なら確実に1位を狙える」という確信を持っていました。

 それこそ4月1日~8月10日まで、重要な案件以外で空いた時間は、全てCS参加に投資し、最も強度の高いデッキ(晩餐サガループ)を高い技術で使い続け、現在はサガループが使えなくなったことと、内定したことでお休みしていますが、その数なんと4か月あまりで約190CS。


まるでデスゲームのような実際の生活


とある日のスケジュール

 朝起きて、CSに行きます。出勤と呼んでいました。

 一括りに関東と言っても、実際に住んでみると想像以上に広く、仮に東京駅を拠点とするならば、CS開催頻度の多い町田駅までは電車で約1時間掛かりますし、千葉県や神奈川県、時には埼玉県にまで赴きます。

 特に7~8月の夏休み期間が過酷で、平日・休日問わず毎日必ず2つ以上のCSが開催されていました。もちろん毎日2つ以上参加しました。

 昼間は千葉県の柏に居て、夕方には東京都の町田に居る(80km離れています)、そんな生活です。移動時間に比例して交通費も掛かりますし、参加費だけでも1CS1500~2000円ですから、食費や消耗品費も含めると、1日で5000円以上出費することも決して珍しくありません。

 その上、ランキングの性質上、少しでも多くのポイントが欲しいので、優勝の目が無くなってもドロップはできません。最後まで予選に参加し続けます。

 そうして家に着いた頃には、21時を過ぎています。残業、退勤と呼んでいました。

 自分は体力に相当な自信があって良かったのですが、周りのライバルたちは途中でバタバタと倒れ始めました。暑くなり、コロナが流行り始めた頃には「これは公式が主催するデスゲームか?」と思うようになりました。


…冗談です。あくまで我々が公式が想定外の範囲で、勝手に頑張っているだけです。


加速する地域差、身分差


 前述の通り、CS開催の多い関東に住んでいて、時間に余裕のあるプレイヤーが極端に有利なシステムとなった現在。

 どれだけ社会人が土日のCSで高いアベレージを出したとしても、彼らとは1週間で最大10CS分ものポイント差が生じる訳ですから、残念なことに戦いにはなりません。

 例えば現社会人の◆ドラ焼きさん(昨年度最強位クラス)が土日のCSで一発準優勝(600pts)したとします。2019年度までの感覚だと十分過ぎる結果ですし、凄いことです。

 しかしながら、平日のCSに全て参加できるプレイヤーと比べた時、どれだけ低く見積もっても、その600ptsを平日のチリツモや、試行回数による上振れだけで簡単に上回ってしまうことがほとんどです。

 社会人に限らず、地方で活動するプレイヤーにとっても同様です。現状の制度では、決して覆りようのない地域差、身分差があります。


 ただ、これだけは勘違いのないように断っておきたいのですが、関東に住んでいて万全の状態でも尚、夢敗れてしまうプレイヤーは大勢います。「関東に居るだけで良い(笑)」というようなコメントを書き込まれたことがありますが、そう簡単ではありません。あくまで、現実的に全国大会へ挑戦する最低条件です。


競技が好きだからこそ


 自分は今期、この制度や環境の恩恵を受けた側の人間です。

 そんな有利な状況にあっても尚、何故このように問題提起するのかと言うと、やっぱりこの在り方は健全ではないと思うからです。

 いくら時間に融通の利くフリーランスと言っても、当然働かなければ食べていけません。来年以降も尚、このレベルのCS参加数を求められるのであれば、付き合い切れないと、自分含め周りの人間も、そう口を揃えています。

 現在のランキング上位者は、一部を除き本当にデュエマが好きで好きでしょうがない人たちです。今はたまたま何とかなっていても、誰しも学業があり、仕事があり、私生活があり…いずれはモチベーションと環境に限界が来ます。

 大型大会にはもちろん優勝するつもりで臨みます。しかしながら、現実は予選を抜けるだけでも精一杯。権利の獲得となると、その可能性は1%以下の話になります。普段はあえて口にはしないものの、実際問題として全く現実的ではありません。

 そんな中で、ランキングというシステムは、何より信頼できるモチベーションであり、例えここ一番の運が無くても、アベレージさえあれば権利獲得を狙える、最も現実的で魅力的なものです。

 だからこそ、その分母が多過ぎるあまり、アベレージよりも試行回数が重要になってしまった現状には、不満を覚えています。


代替案を考えてみるも


 「じゃあ代案を出してみろよ」と言われると、これもまた本当に難しい話で、CSが頻繁に開催されていること自体は、非常に素晴らしいことなのです。

 こんなにも気軽に競技大会へ参加できるカードゲームは、恐らく他にありません。それだけ2019年度以降新規参入者が増え、競技シーン盛り上がっている証拠です。

 安易に「平日CSのポイントを廃止しろ」と言えば、せっかく集まっていた参加者は減少するでしょうし、開催してくれているお店や個人にとっては、何のメリットもありません。

 したがって、何かを無くす、と言うよりは、これはこれとして、他の権利獲得手段を充実させてバランスを取る、というのがより現実的ではないかと考えています。

 例えばポケカの場合、DMP向けに色々省いて超ざっくり言うと、年にCSがそもそも4回しかなくて、そのアベレージで世界大会出場の権利が決まります。

 これはこれで分母が少な過ぎてどうかと思いますが、これと現在のシステムの中間点が、やはり理想的に思えます。

  • 試行回数以上にアベレージが重要となる社会人枠・土日祝日枠のようなものを新たに設ける

  • エリア予選の復活

  • 週ごとの合算ポイントではなく、ポイント上位2大会分だけを集計する(アベレージの高い社会人が優位に立ちつつ、平日に試行回数を重ねることにも意味があるため)

 本当にド素人の意見ですが、今出せる案はこれくらいのものです。

 そうは言ったものの、既存のシステム改修に莫大なコストが掛かることも、別にそんな面倒なことをせずに、現状のシステムでも権利獲得者は勝手に決まることも、重々理解しています。

 この記事自体がもちろんダメ元ですが、数少ない当事者が声を上げなければ、何かが変わる可能性すらないと思うので、筆を執った次第です。

 そして何より、この現状を多くの方に知ってもらうことこそが、何かが変わるきっかけになるのではないか、とも思っています。

もし読者の方の中で、「こうしたら良いのでは?」というアイデアがある方は、引用リポスト等でコメントしていただけますと幸いです!!


公式にお伝えしたいこと


 なので、以下は一競技デュエルマスターズファンとしての、率直な気持ちと、お願いです。




 競技としてのデュエルマスターズが本当に大好きです。

 練習の成果を発揮し大会で勝つ瞬間は、どんなことよりも幸せを感じます。

 YouTuberである以前に、競技としてのデュエルマスターズが私の原点です。

 この半年間、最強のサガと共に過ごした日々は、一生の思い出ですし、本当に楽しかったです。そしてきっと今後も、別のデッキ、別のカードで、同じような体験ができることでしょう。

 だからこそ、権利獲得を目指して、こうやってランキングに本気で向き合う生活が、これで最後になりかねないことが、残念でなりません。

 情勢が大きく変わったにも関わらず、システムは開発当時のままです。
 この現状は、開発当時に想定したいものとは、少なからず違ってきているはずです。
 一方で、それが運営にとって大きな問題ではないことも、理解しています。

 しかしながら、競技としてのデュエルマスターズを愛するプレイヤーが、ランキングと、適切な距離間で、これからも末永く向き合っていくためには、テコ入れが必要な時期だと、私個人としては思いますし、そう願っています。

 もし土日祝日だけ頑張れば良いのなら、来年以降の自分でも確実に挑戦できます。フェアリーさんも、すめらぎも、他のランカーの皆も、社会人の皆さんも、また夢を頂いて挑戦できると思います。

 以上になります。
 よろしくお願いします。

ZweiLance(2023/9/7)

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