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「愛は地球を救う」はただの綺麗事か。

こんにちは。
今日は表題の通り、某チャリティー番組の話をします。(相変わらず、時事の取り上げがツーテンポくらい遅い)

ネットやツイッタランドでは「嫌われ者」のこの番組について、
ジャニオタとして、そしてメディアを考えるひととして、一個人の今日のあくまで暫定的な意見を書いてみようと思います。

偽善は悪なのか、という問い。

この番組を考える時にはじめに出てくるキーワードの一つが「偽善」だと思います。
「偽善者ぶって上から目線の支援」というような見方が、インターネットでは主流。

『ジャニタレのための大型番組、「感動ポルノ」で障がい者を「消費」している。』

実際そういう側面も否定はできないかもしれません。
慣例的にメインパーソナリティーはジャニーズしかやらないし、「助けてあげよう!!」というメッセージが些か押し付けがましいなと思うことは私も少なからずあります。

でも、私はこうも言えると思うのです。

「やらぬ善意よりやる偽善」ではないかと。

ジャニーズのアイドルがあの番組をやることで、
普段はドキュメントやニュースを見ない若年層が多様性を考えるきっかけになるかもしれない。
その描き方に賛否はあるとしても、「自分と異なる特性を持った人」の存在自体を知らない層に知ってもらう機会にはできる。

何より、モチベーションが仮に「彼らと握手がしたいから」だとしても、
会場に募金箱を持って来てくれる人をあれだけ集めることができる。
大型番組として、大手スーパーや小売店をスポンサーにつけて、
全国各地に募金箱を置くことができて、チャリティーのグッズがあれだけ売れて。
結果として、何億もの募金を集めることができる。

当事者やその周りの方はともかく、偉そうに偽善だなんだと批判だけしている人は、こういった側面もあることをわかっているのでしょうか。

それは単に、「メディアに簡単に影響されない自分」や「俺はそんな綺麗事に騙されないぞ」というリアリスト(現実主義者)ヅラをして自分が気持ち良くなりたいだけではないですか?
「バ●バラでもこう言っていた!」
…あなたは本当にその意見に賛同しているのですか?メディアに唆されず障がい者の意見に寄り添っている俺!に浸っているだけではないですか…?

あと何故か片方だけが当事者側の意見みたいになってますが、バリバラに出ている方だけでなく24Hに出ている方も当事者なんですよね。
「女性の意見」が一枚岩ではないように、障害を持つ方の意見も一つではないのでは?と個人的には思ったりします。
実際私も、現与党の女性政治家の「女性観」をさも「女性の総意」かのように家庭やら男女共同参画を推し進められても…と思いますし。


もちろんこの番組は素晴らしい志なのだから批判するな!などというつもりはありません。
この番組がモデルマイノリティの問題を強く孕んだ描き方をしていることは考えていくべき点であると思いますし、私自身色々と思うところもあり最近はあまり進んでこの番組を視聴しようと思えない年もあります。(最近で言うと、過去に某宗教団体から支援を受けていたという話なども、ちゃんと説明すべきですよね。)

あとは、自分が負の感情に支配されているときは感受性がやや強めの私には見るのが厳しい時もあったり。

だから全面的にこの番組が大好き!!と言うわけではないのですが。

障がい、と言うものを知るきっかけの一つではあったかな、とも思うのです。

ただ批判だけをするのは簡単ですが、
「感動ポルノ」「偽善」という"真理っぽい"言葉でただ斬るのではなく、
その功罪を冷静に考える方が、有意義でなのではないかと、私は思います。
「善」「悪」で完全に切り分けるのではなく、有用性と問題点を考えていくことにこそ、多様性を認められる社会への糸口があるのではないでしょうか。

今日のあたりは、一旦この辺で。

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