第2四半期の決算説明会で「景気後退」を挙げたS&P500企業の数は過去10年で最多
決算説明会
ジョン・バッターズ著|2022年9月9日
各企業の決算期には、自社の事業に影響を与える可能性のある経済情勢についてコメントすることが多い。GDPが2四半期連続で減少したことを考えると、第2四半期の決算電話会議では、通常よりも多くのS&P500企業が「リセッション」という言葉を口にしたのでしょうか。
答えは「イエス」です。この疑問に答えるため、FactSet Document Search(複数の文書タイプからキーワードやフレーズを検索できる)を使用しました。FactSetはドキュメント検索を通じて、6月15日から9月8日までに決算説明会を行ったS&P500企業すべての電話会議記録の中から、「リセッション」という言葉を検索した。
このうち、240社が第2四半期の決算説明会で「リセッション」という言葉を引用しており、これは5年平均の52社を大きく上回っている。実際、S&P500種構成企業のうち、少なくとも2010年まで遡って決算説明会で「リセッション」を挙げた企業の数は最多となった(現在の指数構成銘柄を過去にさかのぼって使用した場合)。これまでの記録(2010年以降)は、COVID-19の大流行が始まった2020年第1四半期に発生した212社である。
ちなみに、S&P500の412社が第2四半期の決算説明会で「インフレ」を、325社が第2四半期の決算説明会で「サプライチェーン」を挙げています。
セクター別では、第2四半期の決算説明会で「景気後退」を挙げた企業が最も多いのは金融(53社)と工業(37社)です。一方、この期間の第2四半期の決算説明会で「リセッション」を挙げた企業の割合が最も高いのは、金融(85%)と不動産(73%)のセクターです。
第2四半期の決算説明会で「リセッション」を挙げたS&P500企業が多いことから、アナリストは第3四半期のS&P500企業の業績予想を通常より引き下げたのだろうか。その答えもまた「イエス」である。詳しくは、https://insight.factset.com/analysts-making-larger-cuts-than-average-to-eps-estimates-for-sp-500-companies-for-q3 をご覧ください。
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