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破壊神マグちゃんZ(第六話)


新学期が始まる前に聖都に到着する予定。まだ時間はあるものの、いろいろと手続きも必要になるだろうから手早く準備をしたかった。
『マグちゃんだけで大丈夫かな?』心配する流々
「無問題」周能力は抜群だが、交渉力に欠如している。「貴様もいるだろう」
「そう言っていただけるとありがたいけど、今のあたしはイマジナリーな存在だからなぁ・・」長年つれ合った相棒ではあるが、瞼の裏からは出てこられない。この混沌とした現状で正しい判断ができるかどうか。
「心配だからセンセーも一緒に行くってさ」遠足気分の瑠璃が教えてくれる。
どうやら瑠璃の幼稚園の担任らしい。瑠璃が聖都に行ってしまったらお役御免になるため、案内を買って出てくれたのだった。
センセーと言われるのは長身の一つ目ロボットである。非常に小声で耳打ちするように話す。一応、騎士団より育児用と派遣されていたロボットではあるが、出自は自分でもよくわかってないらしい。
聖都と狂乱食堂の位置はある程度把握しているとのことだが、マグちゃんよりは頼りになるだろうと流々は安堵する。
慣れ親しんだ町を出て新しい土地に行くのは不安もあるだろう・・まあ土地ごとにナプタくんが出迎えてくれるというのは些か新鮮味がないかもしれない。

瑠璃、センセー、マグ=メヌエクの一行は聖都を目指して旅に出る。



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