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きおくの昇華

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過去を基に構成した文章です。 私小説。 私が、書ける!と思った順に綴ります。
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2014年7月の記事一覧

ー 疑いの確認 ー

ー 疑いの確認 ー

身内の話。
興味のある方はどうぞ。

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 ー疑いの確認ー

 出勤時間の朝8時頃、携帯電話の呼出音が鳴った。
 会社に向かう途中の私は、着信相手を確認することなく携帯電話を耳に当てた。
「理恵ちゃん、母ちゃんだけど。父ちゃんが亡くなったよ」
 父の死去の

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ー 悪い夢 ー

ー 悪い夢 ー

しんどい夢の話。
短文です。

note内を整理している最中に削除してしまったので改めて書きました。
興味のある方はどうぞ。

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 ー 悪い夢 ー

 月に一、二度見る夢があった。

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ー 転がる林檎 ー

ー 転がる林檎 ー

葬儀で起こった出来事の話

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  ー転がる林檎ー

 父の葬儀場は町内の公民館だった。
 私は実家で喪服に着替えると腹を括って公民館に向かった。
 「高田家葬儀」の張り紙を確認し、慰問受付の前を通り、葬儀が行われる広間に入ると数人の中年男女が立ち話を

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ー 鬼の声 ー

ー 鬼の声 ー

幻聴の話。

興味のある方はどうぞ。

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 ー 鬼の声 ー

 子供の頃、幻聴を聞くことがあった。
 幻聴は不定期に聞こえだし、3日間ほど続く。
 最も古い幻聴の記憶は3歳の時だ。
「鬼がいる」

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