ある日私はお母さんになった
「お母さん」
これが私のあだ名の1つであった。
正直、このあだ名が嫌で嫌でたまらなかった。なぜ同い歳、むしろ何ヶ月か自分より早く生まれた人に「お母さん」と呼ばれなきゃいけないのか分からなかった。
友人曰く、しっかり者で面倒みが良いから「お母さん」と呼びたくなったらしい。
困った私は、声優ラジオ番組のお悩み相談コーナーに救いを求めた。すると、採用され素敵なアドバイスをいただくことができた。
「お母さんでもおかしくない年齢になったら呼ばれなくなるから大丈夫だよ」
この先ずっと友人から「お母さん」と呼ばれることを危惧していた私は驚いた。
そして現在、母親でもおかしくない年齢になった。実際、母になった友人もいる。
現在はどうかと言うと、本当に「お母さん」と呼ばれなくなった。
今ならあの時、悩んでたのは何故だろうと思えるくらいだ。
だからこそ最近、議論されている「あだ名禁止」の理由も分かる。だが結局のところ、あだ名に関しては、本人がどう思っているかが重要だと思う。
本人が嫌と言えば呼ばない。逆に本人から「〇〇って呼んで!」と言われたら呼ぶ。
そんな具合ではダメなのだろうか。
確かに私もあだ名で嫌な思いをしたけれど、一概に「あだ名禁止」としてしまって良いのかは分からない。
そんな私は最近、新たなあだ名ができた。
それはまた今度書きたい。