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風力発電の謎、電気の行方を追え!!(第1回)

「稚内の雪は、上から降るんじゃない。横から吹くんだ。」


もうかれこれ十数年以上前、就職のため札幌から初めて稚内を訪れたときに、職場の先輩から言われたことばです。

さらに「ここは札幌じゃねー。格好つけるな。長靴、フード付きのベンチコートに目出帽が通勤スタイルだ。」と続きます。

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どこからどう見ても変質者ですが、頭のてっぺんから足のつま先まで、完全装備が必須です。
稚内の冬は、吹雪の時は、とにかく風が強くて寒くて過酷なんです。

都会の人は、車で通勤すればいいのにと思うかもしれませんが、舐めてはいけません。猛吹雪で雪が舞い上がり、吹き溜まりが出来ます。そしてホワイトアウトで視界が悪いので車が吹き溜まりに突っ込みます。さっきまで晴れていたのに急に猛吹雪になるのだから、安心できません。そんな私は、たった歩いて15分の職場に行くだけですが、涙も鼻水も凍り、30分以上かかります。

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夏はどうかというと、風が強くて寒いです。5月上旬でも雪が降ることがありますし、7月でもストーブを焚くこともあります。気温が25度を超えることはごくまれです。なかなか半袖を着る機会はないです。そのような夏だから、どんなに暑い日でも、稚内の海で泳いでいる人を見たことは、一度もありません。海水温が低過ぎて泳げないからです。クラゲに刺されるという話も聞きます。

さらに、雨が降っても傘が全く役に立ちません。強風にあおられて簡単に折れてしまいます。長靴に雨合羽かウインドブレーカーが定番です。(どんな姿かは想像にお任せします。)

ところが、稚内の先人達は、そんな風が強くて寒いというデメリットを逆手に取り、風を上手に活用しました。

風力発電です。私が稚内に来た平成14年当時で、すでに20本程度の風車が建てられていた記憶があります。今は、その当時から、倍以上になっているらしいです。

確かに、稚内で生活していると、よく風車を目にします。

稚内駅前の中央市街に行くと、丘の上の稚内公園にたった1本だけ立っています。(隣は百年記念塔です。)

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天気の良い日には港から遠く宗谷丘陵に並ぶ風車群を見ることが出来ます。

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住宅地の西側の外れにも、1本ありました。

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ここにも2本。

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探してみると、意外と近いところにもあるんですねー。

では、肝心の風力で発電された電気はいったい何のために使われているのでしょうか?

家庭や企業、工場で使われているのでしょうか?街灯や道路照明でしょうか?それとも、太陽光発電のように電力会社に売られているのでしょうか?

一昨年前の北海道全域で発生した電力のブラックアウト時には、風力発電が役に立たなかったという話も聞きました。いったいどういうことなんでしょうか?そして、なぜなのでしょうか?

そんな訳で、素朴な疑問に答えるため、風力発電された電気の行方を追っていきたいと思います。楽しみになってきましたねー。


次回へ続く。


【次回の内容】風力発電について、稚内市役所のホームページなど、ネットでどこまで調べられるか?

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