思考を止めるな ~エリア予選行脚~

自己紹介

はじめまして。ずーかーさんと申します。
今回は自分への戒めも兼ねて、初めて記事(のようななにか)を書いてみることにしました。
noteを使ったことがない人間ですので、読みにくい部分は多分にあるかと思いますがご容赦ください。

本人の実績としては、

・日本選手権2019 Top4
準決勝:藤原 瑞季(大阪) vs. 熊谷 陸(宮城) ~彼の背中は何を語る~|イベントカバレージ|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト (mtg-jp.com)

・日本選手権2022 -Tabletop Returns- Top8
準々決勝ダイジェスト|イベントカバレージ|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト (mtg-jp.com)

ぐらいのその辺に転がっているプレイヤーです。
温かい目で読んで頂けると助かります。
※ちなみに上記2つの記事は両方とも負けています。

※本当にデッキ解説とかサイドボーディングとか具体的な話は一切出てきません。私のマインドセットの言語化ですので、じゃあいいやという方はここでブラウザバックしてください。

お話したいこと

①現環境の定義 ~グリクシスの王座を陥落させよ~
②エリア予選の戦績 ~敗北は罪~
③勝つために ~思考を止めるな~

多分ざっくりこの3点です。
※無計画に書き殴っているので多少前後したらすみません。
それでは行きましょう。

①現環境の定義 ~グリクシスの王座を陥落させよ~

まずは現環境のおさらいから。
私個人の見解としては、環境を定義しているのは以下の4枚。
この4枚に対するアプローチは必須。

グリクシス四天王

以上の4枚がそれぞれ異なる対処の仕方を要求してくるのが現代スタンダード。上記4枚を非常に強く使ったデッキとしてグリクシスミッドレンジが環境の王として君臨。まずはこのデッキを倒すないし、なんかしらの方法で優位性を確立出来ないとお話しになりません。

もうこの環境の終盤であり(というか新弾も出てますし)、詳細は省かせてもらいますが、簡潔に申し上げますと

・攻め手の性質が異なり過ぎて、カードの採択、プレイに裏目が発生しやすい
環境と言えます。
除去の中にも裏目、否認もダメ(かき消しは別)
この表だけでは非常に誤解を招きかねませんが、書き始めた勢いで書ききりたいのでご容赦ください。

見事にバラバラ

では裏目を発生させないようにさせるためにどうすれば良いのか。答えは簡単。押しつけ、殺意こそが正義です。実際にはグリクシスの対応能力高すぎて簡単ではない

攻撃は最大の防御

そこでエスパーレジェンド、赤単といったゴリゴリのアグロデッキが急浮上してきた、というのがスタンダード。
また、白単のようにメインから絶望招来に強い構成にすることで
・対処するカードを限定する
もアプローチの1つでしたね。

エスパーレジェンズ、赤単の爆発力はどちらも文句なく『仕方ない』と思わせるだけのブン回りが存在します。
ですが、私はこの手のアプローチを避けています。
ミッドレンジデッキが好き、というのもありますが
アグロを握らざるを得ない時以外は握らない
と決めています。理由としては、

1.初手の依存度が非常に高い
2.一度劣勢に陥ると巻き返しが基本的に不可能
3.安定感の欠如

などがあげられます。
運要素があるのがカードゲームの良いところではありますが、
運に比重を置きたくはありません。
ましてやエリア予選は運試しで遊べる場ではありません。(参加費たけーよ)
熱烈の神ハゾレト、ラムナプの遺跡が使えた頃の赤単のように
安定性、フラッド受け、劣勢の挽回力が担保されたアグロデッキなら話は別ですが、現在のレジェンズ、赤単にはそのようなバリューは見受けられません。

宇宙で1番嫌いなカード(強過ぎんだろ)

白単も白単で、
・軍備放棄がイマイチ使いづらい
・打ち消しが入っていないため相手に好き放題動かれる
・打ち消しに弱い
といった弱点を抱えていました。

どのデッキも弱点を抱えているが為、多様性があるように見える蟲毒が現代のスタンダードです。

②エリア予選の戦績 ~敗北は罪~

今回のサイクル2に焦点を当てていきます。
私は年明けの連休直前にコロナにかかり、東京最初の2連戦の出場を逃すどころか参加費まで返却されないというスタートを迎えました。

8000円ボディ

残す都内のエリア予選は横浜矢向、柏の2つ。
この内柏は私用により不参加が決まっていたので実質ワンチャンス。
ここに全力を注ぐことになります。

私用

使う予定にしていたのはしゃけとらスペシャル(青白ミッドレンジ)。
愛着があったというのもありますが、個人的にはグリクシス、エスパー共に好きになれなかったという背景もあります。
グリクシスはミラーで手札の噛み合い、メタ読みのチキンレースが発生し、エスパーは土地絡みの不安と後攻時の弱さ。
上記の理由からなるべく使いたくないと思っていました。

が、この時点で矢向まで10日前ほど。
絶対に抜けたい予選なので、念入りに調整を続けていくことに。
その中で私の思考の中はこんな感じ。

『ミラーを意識したグリクシスを食うために、エスパーレジェンズの数が増えるはず。ミラーを意識したグリクシスを食うために、エスパーレジェンズの数が増えるはず。ミラーを意識したグリクシスを食うために、エスパーレジェンズの数が増えるはず。ミラーを意識したグリクシスを食うために、エスパーレジェンズの数が増えるはず。』

はい、明らかに考えすぎです。エスパーしか見ていません。
そして出来上がったのは見事なまでの紙束でした。
デッキのスクショを載せようと思ったんですが、あまりの弱さにアリーナから消されていました。

そして迎えた矢向1回戦の1本目、先行2t目に銀行破りをキャストされたとき

『あれ、このデッキあのカードどうすんの??????』

・・・?????

その時の私のデッキの中身は軍備放棄、集団失踪、否認が4枚ずつ入っており『これでシェオルの寓話もレジェンズも怖くない!!』と本気で思っていました。考えが甘すぎですね。そんな完璧に対応出来たらカードゲーム苦労しません。今書いてても恥ずかしいです。
当然銀行と寓話に好き放題され、とりあえずカウンター打たせるかと放たれた5t絶望招来もダダ通り。4枚の否認なんてそう簡単に引けません。
対戦相手から『え?通るの??』と言われ、私のライフに14が刻まれます。
もうお分かりですよね。

14→8→4→0

これが僕のライフ遷移でした。
手札に大量に抱えるソーサリー除去は絶望招来と銀行に無意味。
この時点で既に帰りたかったです。

続く2回戦、エスパーレジェンズと当たるもサリア、呪文貫きにいいように押さえつけられて会場最速の0-2。

何故このような結果になってしまったのか。
自分の中でそれは『一人で考えすぎ&傲慢』です。
考えすぎてカードの採択が極端になり、あのカードにはこう、そのカードにはこう、といったご都合展開が脳内で繰り広げられ、天才になったと錯覚してしまいます。
また、思考の言語化も怠っていました。
今でこそ説明出来ますが、当時は多分出来ませんでした。
ぼんやりとした認識の欠片が脳内に大量にあり、そこの都合のいい部分のみを見ていたんでしょうね。猛省すべきです。
一度何かに書きなぐる、友人に聞いてもらうなどすれば解決出来たはずです。
持つべきものは友、調整仲間の大事さが身に沁みます。

俺はこの名作から何を学んだんだ

残るチャンスは宮崎、大阪の2連戦のみ。
金銭的にも機会的にも宮崎がラストチャンスと思って乗り込むことを決意しました。
正直人数少ないし抜けるやろ精神で行ったら会場に東京の猛者が何人も居るわ黒田さんもおるわで泡吹いてた

周囲にアドバイスをもらいつつ調整にも付き合ってもらって出来上がったのがこちら。

本質は白単

デッキの構成を語りたい訳ではないので掻い摘んで説明すると

  • 除去は全てシェオルドレッドに触れるように

  • かき消しが腐りづらいように

  • 能動的にアクションを起こせるように

の3点を意識して構成しております。
そうすることでグリクシス相手に受けに回らず、手札の噛み合いで負けることが極端に少なくなります。

マスターピース

こちらは青白コンの記事で有名なへいか@enzyutuheikaさんにも調整を手伝ってもらい、その甲斐あって無事に5-1で予選突破。彼の知見と言語能力は本当に素晴らしく、非常に助けられています。そんな彼の脳内が見えると噂の記事も是非読んでください。僕の5兆倍は価値があります。

本当に調整に付き合ってくれる友人たちには感謝しかありません。
一人で黙々とオンラインの相手をするより情報量が違いますし、
モチベーションの維持も容易です。
友人たちが居なければ、僕は日本選手権も勝てていなかったと思いますし、エリア予選も抜けていないと思います。
今一度改めて感謝を。
そろそろ書くのが疲れてきました。

③勝つために ~思考を止めるな~

昼寝から起きたので続きを書きます。
これは私がMTGに取り組む上で大事にしていることでもあり、楽しみ方ではあるんですが

  1. Tier1デッキを脳死で選択しない

  2. 常に1歩出し抜くことを考える ≒ 自信を持つ

この2つです。
情報社会の中、結果を出したデッキリストは即拡散されるようになりました。
即座に洗練されていき、解剖されていきます。
その中で一定の結果を出し続けるのがTier1と呼ばれるデッキたちなのですが、念頭に置いておくことが2つあります。

1.常に対策される側であるということ
これは簡単で、どんなデッキにも弱点は存在します。
そこを徹底的に突かれれば厳しい戦いが待っています。
意識されるということは、それだけ潜在的な不利要素を抱えて土俵に立つということです。
今回でいうと、アンチグリクシスのような白単、ダメージランドによるライフの弱さを狙った赤単と対峙するグリクシスが該当します。

2.リストは過去のものであるということ
情報は鮮度が命です。当たり前ですね。
そして貴方が知っているということは他の誰かも知っている情報ということです。
つまり、デッキの中身を自分だけ相手に見られているようなものです。

俺も麻雀で相手の手だけ見たい

これでは相手に最善のプレイを取られやすくなりますし、裏目を押し付けることも難しいです。

『いや言うたかて、それでも強いからTier1なんやしトッププレイヤー達も握ってるやん!ワイは間違ごうてへん!』

そうですね、仰る通りです。極論っぽくなってしまいますが、
『では今から世界一MTGが強い男、PVことPaulo Vitor Damo da Rosaと同じリストのグリクシスで勝負してください。』
と言われて勝てますか?僕は勝てません。
カードゲームなので何かの手違いで勝ってしまう事もあるでしょう。
ですがそれでも、回数を重ねれば確実に負け越す自信があります。
技量の差は歴然と存在するはずですし、そういった小さな積み重ねが勝率にダイレクトに反映されます。本当に難しいゲームです。

もちろん、『強いデッキを強く使う』事も大事です。
ですが、そんなことは皆やっていることです。
周りと同じことをしていては、凡才弱小プレイヤーである私が勝てる道理はありません。
故に、1歩分何かないか、を常に探し続けています。

心の支え

この1歩出し抜けたと思える状況でこそ、どんな強敵を前にしても臆さず自信たっぷりに座ることが出来ます。
この1歩は既存デッキのシークレットテクのようなものでもいいですし、革新的なサイドボードでも良い。何でもいいんです。
多くの人は金剛阿含ではなく、雲水、高見のようなプレイヤーです。
※アイシールド21を知らない人はごめんなさい
その中で金剛阿含、進清十郎に勝とうとするならば、思考を止めている場合ではないし、幾度敗北しようとも何度でも立ち上がり、挑み続けるしかないんです。

立て。勝利の為に。

まとめ

最後の最後に根性論みたいな話になってしまいましたが、これはサイクル1の頃の自分に、そしてサイクル3に向かう自分に向けての自戒的な意味合いを含みます。甘えるな、俺。
ですが、この記事が何か他のプレイヤーの方のお力になるようであれば、それはとても嬉しいことです。
以上が、私がサイクル2を駆け抜ける上で考えていたことです。
読み返してみれば中身フワフワですが、楽しんで貰えたなら幸いです。

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