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【B'z】5th 『IN THE LIFE』

ファン歴22年。独断と偏見でサラッと書いていくB'zのお話。
B'zのオフィシャルサイトで全曲試聴できます。

自由に、そして不自由に。

1991年11月27日リリース。
フルアルバムとして約1年ぶりのリリースとなる今作は、前作『RISKY』の醸し出す大人な感じ(?)の流れを組みながらも、より自由にB'zを表現しているアルバムだと思う。

オープニングトラック『01.Wonderful Opportunity』の思わず口ずさんでしまう気持ちの良いリズムや弾け感、先行シングルとなった『10.ALONE』、ただのアルバム曲でありながら、ファン問わず結構知られている『06.もう一度キスしたかった』をはじめとした聴かせる曲、ここまでの作品では表現することが難しかった『09.あいかわらずなボクら』のような一体感を感じさせる曲など、キャリア3年(!!)のユニットとして、その底力を魅せ始めた末おそろしい作品。
しかし、そんな個性あふれる自由な楽曲が多いけれども、しっかりと『IN THE LIFE』という枠にはまった全体でひとつの作品として固まっている、ある意味で不自由な感じもする。

昨今、曲から曲へと次々ジャンプしながら聴いてしまいがちだが、今作に限っては特にアルバムとして聴いていただくのが、おすすめ。
しっかりと今作の味を堪能した後に、個々をさらに聴きこんでいくことで、二度美味しい、いや178度美味しい。
本当に擦り切れるほど聴き込んだB'zファンの方も、改めて歌詞カードを手に取って、アルバム単体として聴いてみてほしい。

そして、次々作となる『The 7th Blues』までは、特に顕著に洋楽ファンへのアピールがすぎるので、B'zファンの方も含めてぜひ寛容に“音を楽しんで”いただきたいと、個人的には思う。

収録曲

01. Wonderful Opportunity
02. TONIGHT(Is The Night)
03. 『快楽の部屋』
04. 憂いのGYPSY
05. Crazy Rendezvous
06. もう一度キスしたかった
07. WILD LIFE
08. それでも君には戻れない
09. あいかわらずなボクら
10. ALONE

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8thシングル『LADY NAVIGATION』は未収録なのだが、今作を聴いてみればその理由は明白で、とてもダンサブルなデジタル感はお呼びではない感じなのである。当時にしてすでに古き良きB'zの一面は、今作の前にリリースされているミニアルバム『MARS』が、その役目を担っている。

『09.もう一度キスしたかった』は、ベストアルバムへの収録やライブでも演奏されることもあるなど、アルバム曲でありながらその認知度は非常に高い。これと同様の例がミニアルバム『FRIENDS』に収録されている『いつかのメリークリスマス』(こちらもシングルカットはされていない)ではないだろうか。

先行作品となった9thシングル『ALONE』は、ライブでも演奏されることがままある今でも絶大な人気を誇る曲で、今作は表記はないもののイントロにラストのコーラスを入れたアルバムバージョンになっている。
PVが存在しないため、オフィシャルの動画はライブ映像になっていて、アレンジはアルバムバージョン。

ズバリこの3曲!

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今作は非常に悩む。今作に限らず、全部良いから。。

01. Wonderful Opportunity

このアルバムを語るうえでド定番中のド定番ともいえる曲。ファンの間での通称は『オポチュニ』。
韻を踏んだ歌詞、弾むようなメロディ。思わず口角が上がっちゃうような心を震わせる楽曲というものが、実はB'zの魅力でもある。聴くとライブでの稲葉さんのニコッとした笑顔が思い浮かぶ。

生きているから、いろんなことがあるけど、それは素晴らしいチャンスなんだと、重く背負いがち、背負わされがちな悩みを気持ちの良い重みに変えてくれる、そんな曲。

ライブでは振り付けもあるので、映像作品の『Typhoon No.15 〜B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!" in 渚園〜』(2003年作品。映像的におすすめ)、『B'z LIVE-GYM 2008 -ACTION-』、『B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-』でぜひご確認を。

この時期に学生だった私は、『Opportunity』を覚える良い機会だった。(あと『NAVIGATION』も。笑)

03.『快楽の部屋』

B'zはライブでの再現性が“絶対(的)”に秀でているだけに、音源もそのライブ感を感じさせるものが多いのだが、激しく駆け抜ける曲は数あれど、その物自体にライブ感を盛り込むことは、実は少ない気がする。

特にこの曲に関しては、曲中のマイクに『LIVE-GYM』というフレーズがあったりすることも大きく影響はしているとは思うのだが、聴いているだけでリアルタイムで経験していないライブ空間にいる感覚を覚えるのである。

ぜひ、こちらも今のB'zでよりハードにリテイクして、ライブで演奏してほしい。

09. あいかわらずなボクら

今でもこの手の曲を、時折投下してくれるB'zが本当に大好きだ。
その場で、みんなで輪になって、顔を見て、そして笑って歌って、空間を共有する。そんなしあわせなひと時を感じさせてくれる。

『01.Wonderful Opportunity』など、若く移ろいやすい時期に、私を支えてくれた曲は、今作に限らずB'zには多い。

この曲の完全なる至高の形は、『B'z LIVE-GYM Pleasure 2013 "ENDLESS SUMMER"』での演奏である。
今となっては、当時会場で感じていた感覚とは、少し違う想いが胸をキュッと掴む。

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