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西洋占星術で観る映画「溺れるナイフ」キラキラした世界にはまり込んでしまう獅子座の女の子

直近で観て、原作も大好きなので書きます。

ネタバレだらけなので漫画の原作も映画も観てない方はご注意ください。

主人公の夏芽は獅子座ではないかと思いました。
というか「夏芽」という事は夏生まれという事なので獅子座と想定します。

まず獅子座は「自分の感性が肉体以上に細かくならない星座」です。
「考える」というより「動く」という感じで、「言行一致」的な星座です。

その夏目の行動や言動。例えば夏目の好きになる人は「コウ」という人ですが、原作の話でその人が海でキラキラして泳いでいるのを見かけて「なんで私泣いてるんだろう」と言って自分がなんで泣いてるかも分からずに泣きはじめたりとか、後にコウ本人に対して「コウちゃんは私の事好きじゃなかったの?」とオブラートに包まずストレートな物言いです。

劇中で夏芽はレイプ未遂となりますが、原作で観る感じはそのレイプされそうになったという事に悲しい気持ちになるよりも、その後で週刊誌などを通して「レイプされた」という事にされ、クラスメイトからいじめに遭う事の方にショックを受けている感があります。

またコウちゃんと会うとわざわざ水の中に突っ込んで行く様は、獅子座の「プロレス的恋愛表現」を体現したものであり、感情を肉体的に演劇的に表現しています。映画も素晴らしく映像表現をフルに活用しこの部分を美しく上手く表現しておりました。

また獅子座の方は現実主義というか現実しか見えていません。こういう思春期の心を描いたという映画で思い出すのは「ブルーベルベット」や「ドニーダーコ」などどっちも言ってしまうと「脳内の話」です。しかし、本作は田舎に行ったらコウという大雑把に言うと「キラキラした」人や環境があったからその「神秘的な現実」にもろにはまってしまい最後まで抜け出せないという印象です。
まさに「溺れるナイフ」というタイトルが示す通り、最後まで「感性で処理し切れず」に、ずっとカナヅチのままでいるのがとっても面白い作品です。
その「キラキラ」があまりにも魅力的で、自分でもその「核心的な部分」を延々と摑み取れずにいた為、むしろそれを模索し続けてしまったが為に「褒め上手・聞き上手」な大友も最後までその魅力に勝てなかったのだと思います。

原作者のジョージ朝倉先生は牡牛座です。
牡牛座作品は「一発一発」想いを込めてやりたかった事が描かれている感じがします。
例えば前述のコウが海で泳いでいるのを観て、夏芽がよく分からず泣くシーンとか、夏目の写真集を観てコウが「お前俺を見るときこういう目で見よるぞ」とかが本当に描きたかったとこなのでは思いました。
そういうシーンを1つにまとめてありやはり最高な作品だと思います。

ハンターハンターの冨樫先生も牡牛座ですが、キメラアント編の潜入時「スローモーション」のように1つ1つを描き、究極の牡牛座の表現法と思えるほどです。

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