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『Embrace』第二版について

発行の履歴

・2023年2月11日 初版発売
・2024年1月7日 第二版(改訂版)発売

 以下の通り、内容・紙面をリニューアルして第二版を発行いたします。初版をお持ちの方・購入をご検討の方で、変更点が気になる場合は以下をご確認ください。

【内容について】

◆第12章 マルティナの心情追記
 孤児だったマルティナがどう育ってきたか、彼女の心情について追記した場面があります。エンリコに対してなぜそこまでぐいぐい積極的になれるのか、理由がわかる内容にしました。

◆第13章 逃げ出したエンリコとウォルターの会話

 マルティナから逃げ出したエンリコがウォルターに事情を問い詰められるシーンについて、会話を書き直しました。ウォルターの心情と比較し、よりエンリコのアセクシュアルらしさが出るセリフになったと思います。

◆第18章 マルティナとエンリコのセリフの一部変更
 エンリコを説得する際のマルティナのセリフを一部変更しました。彼女の思う「愛」についてより詳細に語っています。加えて、エンリコのセリフも修正し、ふたりの思う「愛」の違いを明確にしました。

◆番外編・後日談の追加
 巻末に番外編と後日談を追加しました。
『Solitude』『Embrace』それぞれの内容の別の場面や、本編で割愛したキャラクターの物語など3編と、『Embrace』の後日談で、ロマンティック・アセクシュアルであるエンリコの望みがより明確になるふたりの恋人生活について描いた短編「Cuddle」が収録されています。

<おまけ短編>
「道化師 PIERROT」
『Solitude』本編終了後。 レイラとウォルターの関係とは。 ザッフィーロ・パブリッシングの社長になったウォ ルターと、顧問弁護士になったヒューバート。

「友情のはじまり FRIENDSHIP」
『Solitude』第 XIII 章:後始末 —— の裏側。 酔っぱらったウォルターとロビンがふたりきりで 帰っている頃のエンリコとレイラの様子。 エンリコとウォルター、エンリコとレイラ、それぞ れの友情のはじまり。

「キラー・ワード KILLER WORD」
『Solitude』本編で触れられた「社内のゲイカップル」。 『Embrace』で言及された「お茶に詳しい社員さん」。 ザッフィーロ・パブリッシングの社員、チャールズ とジョウのお話。

◆その他
 軽微な内容修正、用語の変更を行いました。

【表紙について】

 表紙は変更なしです。初版を買ってくださった方が新刊と間違って購入しないよう、また、現在の表紙がやはり最も本の内容に合っていると思えるので、もとの画像をそのまま使用しました。裏表紙のみあらすじの記載されたものに変更しました。
 表紙や背などに「second edition」の文字を入れて区別しています。

【紙面について】

 組版ソフトLaTeXの導入は初版と同様ですが、初版がJIS規格のB6サイズではなかったため、印刷所でサイズを直してもらう修正が発生しておりました。そのため、原稿を一から作り直しました。『Solitude』第二版とあわせたデザインに変更しています。
 初版デザインは初版特典ということで、見比べる機会があったら比べてみてください。

【ページ数について】

 本編の追記と番外編含め、124頁から190頁に増えました。本編は元の内容を維持しつつの加筆修正のため、大幅な変更はありません。