見出し画像

「先週末なにが起こったか・・いつ、何をどうやって、お互いに伝えるか。」

はてさて。重度自閉症の息子と、
先週末何が起こったか・・やっと書ける💧(長文です)

楽しかった地区公民館での工作からの帰り道。
「ほたかそう」(江戸川区立穂高荘:家の近所の温泉旅館。)とつぶやいた。いつもそこの外庭の鯉を見に行っていたので、じゃ、散歩して帰ろうか?となった。(ここは外庭なので、近所の子は入ってもOKな庭)

でも既にこの時にふっと、嫌な予感は実は少ししていた。
最近、「りょかん」「とっとり りょかん」「ほたかそう」とか小さい声でひとり言を言ってた。(私に要求というほどでなく)
なので、「穂高荘には泊まれないからね。鯉の池を見に行くだけだよ」と行く前に何度か念を押した。(音声のみだったけど><)「はいぃ」と言っていたが・・・

皆さまのご想像通り…、外側から池に行こうとすると、正面玄関を指さして、行こうとする。「ダメだよ、今日は泊まれないって言ったでしょ。今日の今日は泊まれないよ、予約がいるの!」
と、”予約がいる”という難しい説明してない概念をいきなり言われても、わかるわけない。

全く引き下がらず、すごい強い力でじりじりと行こうとする。
なんとかまだ、この玄関は見えてるが少し離れた駐車場で、事を納めなければ。が、何をどう説明しても、なぐり書き(写真)で説明を書いても、全く取り付くしまもない。

もう必死でなぐり書きもいいところ。。
日帰り温泉だけはいけるよ、と書いたけど、温泉が目的では無かったらしい。
スマホで予約の画面を出し、●満室(その日は満室でかえって良かった・・)を示しながら説得。

以前のような突発的な走りはしないが、振り切ってなんとか玄関にいこうとする。私は必死に阻止して覆いかぶさり、手を引っ張るも、30kgが抵抗(固まる)と、大きな大きな動かない岩石😣。 
普段はいよいよの時は、おんぶなら、スッと乗ってくれるときもあるが、全くおんぶもさせてくれない。(そろそろおんぶもキツイけど)

メモも総動員して、家に帰ったら妖怪メダルがあるいやおいしいアイスがある、コンビニ行こう、とも全く今回は効かず。

あぁ・・、、もうこういう時は、理解してるしてないより、もう 絶対これをする!と考えたら、本人全く聞いてない、いや、聴いているしダメと言われているのも分かっているけど、何を言っても引き下がらない時だ・・。これの抵抗の程度が尋常じゃない。パニックにはならなかったけど、とにかく健常の子にはまず無い、全く動かない。
(普段はこういう事があっても、〇×やどうしてメモですんなり辞める時が最近はほとんどだったけど、、今回は違った・・)

と一応まだ自宅近くのテリトリーだったので、行かせない事だけを踏ん張り続け、仕事場も近い主人に電話しようとすると、携帯の充電が切れていた・・あぁ。バカな私。

いっそのこと、少し仕事上も関係してる旅館(支配人さん知り合い)だから、玄関に行って、フロントの方に直接断ってもらったほうがいいか?いや、それで走ってだれかの部屋に行ったら大迷惑で通報レベル。絶対それはやめよう。

家は近いから、このまま夜中までいるか?でも、もしこれが私一人の鳥取の電車乗り換えだったら?もうどこも連れていけない、とか余計な考えがグルグル。「もう、これじゃ、鳥取も、好きな美瑛も今年は行けないよ!!」と意味無し100%と分かっていながら、私の怒りが収まらない。「もう好きなところ絶対行かないからね!!」と、後で後悔する事わかっているのに、言ってしまう。これが2人だけの時になる。ここに主人や他人が一人でもいると言わないのに、幼稚な自分のバカさ加減に落ち込む。

「ほたかそう に いくぅ」とだけつぶやく。

あぁ、やっぱり「にゅるにゅるちゅるちゅる」にしか聞こえなかったよね、と私も天を見上げて、涙がツーっと。
大人になってもこうなのだろうかな、いやでもその時はそのとき、今考える事じゃないと分かっている。でも、やはり心が痛いのでも無い、折れるのでも無い、ただただ乾く、カラカラに砂漠になる。

既に20分くらいは経っていた、17時頃。
チェックインの人達が不穏な空気を察してちらほらこちらを見る。(主に私の大声のせいだったけど)心配そうに気にしてくれてるようなおじさんもいて、この人に携帯を借りる?いや、だめか、幸い家は近いから、それほどじゃないから、なんとかしよう。もう頭をフル総動員して、

「ほたる、穂高荘に泊るお金が今ママはもって無い。お金が無いと泊まれないの。だから、家から蛍のお財布を取ってきて!」

もちろん、財布を取ってきても泊まれないから、これは良くないと分かってたけど、でも、すると、
 
魔法にかかったように、スッと立ち上がり家へスタスタ😲
帰れた!心の中では安堵と怒りで帰り道(徒歩)は私は終始無言。

(´Д`)ハァ…なんだったんだ。、
でも、それほどまでに泊まりたかったんだね。

四コマメモも、こういうパターンの時に役に立つ。
家に帰ってから。もうその場では書くどころではない。
私が自分を落ち着かせるのも一苦労。


こうして書くと大したことではないし、一週間も経ってその時の感情は薄れたのだけど、いろんな感情が混じって、その日はもう一言も発せなかった。今日は申し訳ないけど、息子の顔をもう見たくなかったので、、主人が帰ってきたら弾丸早口トークで状況を説明し、任せて部屋にこもった。


おめめどう©どうしてメモもたくさん使った。


----------
<後日談>

家に帰ったら、自分の財布を出したので、鉄は熱いうちに打てなので、自分の残りの力を振り絞って、4コマメモなどで一生懸命説明した。

翌日に「いっしゅうかんまえ」「らいしゅう」「とおいところ」「ちかいところ」「よやく」など巻カレンダーを見ながら、丁寧にメモで説明した。(いつもカレンダーや週末の予定は経てているのだけど今回は建物を見てしまったしね)

ちなみに、「らいしゅう」「よやく」という事がこの1週間で分かった様子で、「らいしゅう」とか「なつやすみ」とか言ってたので、
近い所(月曜くらい?)と遠い所(2週間前?)、県外のレジャー(1か月以上前?)などの予定を立てる事の、何日前、何週間前に一緒に計画していく、という整理をしなければ、と学んだのでした・・。


これは落ち着いた後に丁寧にカレンダーと一緒に説明。全部は全然わかって無いけど、
でも親も、Aならいつ、Bならいつ、Cならいつ頃伝えてほしいか、
一緒に考える計画は大事。

冷静になれば、いろいろ考えさせられる難しい事でした。全て経験値につながってくれれば。
もち、一緒に旅館予約します!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?