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アグリパッドの今とこれから

こんにちは。モンドワークス(株)の邦高(@zooks_kunitaka)です。一年前くらいにアグリパッドという農家さんの栽培ノウハウを投稿・共有するコミュニティサービスを作りたいと宣言したのですが、実はもう一年が経っていてびっくりしています。

上のnoteがとても長文になってしまった(今さら文章を編集するとややこしい)ので、すごく簡単にいうと、オランダの水耕栽培をしていてその知見を広めようと国内で活動してましたが、農家さんに意見を聞いていた時に国内の農家さんに農業の技術情報や事例が十分に行き届いていないことに課題を感じ、農業の「知」の集約を行おうと思い立ったのがアグリパッドです。

「農業版クックパッド」というコンセプトで誰でも簡単に自由に発信できるサービスを目指しました。上noteを投稿した後、FARMSIDE works代表の佐川さん(@neo16tea)のnoteにも少しだけ紹介してもらったり、温かい声をもらいました。その他多く方にもご意見をもらい、考え方をアップデートしてきました。

なので今回はどんな意見をもらい、どのように考えてきたのか。今後の動きや私の考えも書いていければなと思います。

周囲の反応と声

一言でいうと、「誰がそんなの書くんだよ。」「そのノウハウが農家の生命線だから。」に集約されます。

本当におっしゃる通りで、最初の表現だと飲食店に「秘伝のタレの作り方を教えてください」と言っているようなもので、多くの方に誤解を与えてしまいました。的確に伝えることの難しさを体感しました。。

あと、コミュニティはどんな商材にも存在する、ということです。コミュニティを作りたいから誰か集まって!と叫んでもそりゃ誰も来ないですよね。本当にバカなことを叫んでいたなあ、と反省するばかりです。これも色んな方とお話しさせてもらう中で教えてくださいました。ありがとうございます。

改めて、アグリパッドで目指したい知の集約は、条件がそれぞれ異なる圃場での営農のヒントになる現場からの生の声や、農業資材の効果的な使い方/効果効能、それらに対する感想や要望などが自発的に発信されることだと定義しています。分かりやすく下の図で書いてみたのですが、

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ファネル内真ん中の層に位置する情報って多種多様にあると思っていまして、メディアで流れていくより「今後の誰かのために残したい」と思ったらそれはアグリパッドに載せたいと思う貴重な情報だと考えています。

下に色々と書き出してみたのですが、まだまだありそうです。

【アグリパッドの投稿内容の一例や利用シーン】

・JA/農協の営農支援する職員が日々行う勉強会の内容をアーカイブし、農家との円滑なコミュニケーションとして利用してみる。

・研究者(ex. 農研機構)がパブリッシュする研究論文は読み解きが難しいので、噛み砕いた表現で農家に伝えるために活用する。

・直売所で消費者から見てもらいやすいポップの作り方をみんなに共有する。

・固定種/原種は実践する人が少なく興味を持ってもらうために栽培に関する情報を発信する。

・資材メーカーの新しい商品情報の効果的な使い方や時短術事例を掲載する。

・地方紙で農業のコラムを書いている方に、地域の魅力を情報発信する。

・農業高校がGAP取得のノウハウを動画で共有し、全国に発信する(これは以前酪農高校でありましたね、素敵な動きです)

今どうなっているのか?

サービスは引き続き開発中ですが、大方出来上がってきました。加えて最近は事業計画を文章として起こしています。頭の中にぼんやりとありましたが対外的にも今後資金を調達する場面も想定しながら書いています。

アグリパッドのコアユーザーは農家です。これまでと変わりません、農家のために存在するサービスであり続けます。ここでいう農家の細かいセグメントはまず置いときましょう。

アグリパッドのサービスのミッションは農家を経営者にすることです。ここでいう経営とは多方面に表せますが、大きく分けると売上を向上させるために①価値を向上させる事、と②コストを下げることです。そこには営農スキル、技術習得、低価格での資材購入、と様々な要因が存在しますがここでは深く語りません。

大きな絵を描く時、農家が経営意識を持つためには我々だけではプレーヤーが足りません。そしてここで登場するもう一つのプレーヤーが農業関連事業者です。農業関連事業はスマート農業のトレンドに加速してか、周辺業界からの参入が増え、今後多くの商材(ソフトウェア・ハードウェア問わず)が登場すると思います。

そして彼らはより強く「顧客である農家と繋がりたい」と思うでしょう。しかし前時代的な営業では農家さんの時間を奪うだけです。良いものを作っているにも関わらずアプローチが進まなければもったいないです。

現状として、農業資材メーカーは売上を上げたいと思っているにも関わらず、農家がどこにいるのか、どこにいけば農家に会えるのか不明瞭である、という明確な課題を持っています。これから商品も増え、使い方の分からない農業資材や関連商品の情報がネットの海に溢れるであろうと予測できる今こそ、アグリパッドが果たせる役割があると思っています。

サービスの仕組み

アグリパッドのコア機能はユーザー投稿型(クックパッドみたいな感じです)が基本です。農家であれ、家庭菜園者であれ、農業高校生でも、関連事業者も、誰でも簡単に投稿し、情報を共有できます。アグリパッドでは出来るだけ多くの「声」を集める必要があります。現場からのリアルな声や率直な意見が大きな資産となり得るからです。

実際の投稿画面

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メーカーの観点からすると、大手メディアに広告記事を書いてもらったりするとものすごく高いのですが、ここでは一人のユーザーとして投稿することが可能です。

農業関連商材の紹介や使い方、効果効能、そしてエビデンス等をコンテンツとしてシェアできますが、より多くの農家へ広く伝えたいがために、宣伝文句だけの広告表現にならないよう運営としては対応していくつもりです。あくまでアグリパッドのコアユーザーは農業者なのです。

その他、どうすればユーザーさんが気軽に発言でき、優良な農業コンテンツに触れられるかを念頭に置いた機能を候補として挙げており、どんな順番でどの機能を実装していくか、時期は分かりませんが、農家さんや事業者と一緒に対話していきましょう。

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現在、試験的に稼働していますが、本当に色んな上から下まで右から左まで、と多様な投稿が集まっています。正直、「今さらこんなこと聞けないけど、どうだったっけ?」というちょっとした小ネタや、家で揃うもので作れる便利な液肥の作り方まで。農家のための場所だからこそ、アグリパッドに集まるものだけで情報が全てが完結できるのが理想です(あくまで理想)

ここで忘れてはならないのが、我々は農家のための経営目線を上げるために農業の知見を広く集めるコンテンツプラットフォームであることです。この軸は変わりません。どこまでいっても農家のために農業界の更なる発展のために進んでいく所存です!

ご興味のある、農家さん、農業事業者さんがいらっしゃいましたらいつでも下記までご連絡ください!オンラインでもオフラインでも、説明に上がらせて頂きます。

FBメッセンジャー直通:邦高 柚樹
Twitter:@zooks_kunitaka
Email:contact@mondo.earth
ウェブ:https://lp.agripad.jp/




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