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Greening of America

「おまえ、革命しとんか?」

遡ること2年ほど前。
現代ではあまり聞き慣れないフレーズを放たれた介護施設の一室。そんな昔の記憶がフラッシュバックしながら喋っているのはわたしの大叔父。

実は、彼は東大卒の文学者であり、とある大学の名誉教授。
生粋の学者質の大叔父はイディッシュ文学というのを専門にしていた。わたしもイディッシュ語がなんなのかイマイチピンときていないが、ポーランド語の方言みたいなもので昔のドイツ語と認識していればよいくらい。学んでいることもエッジが効きまくってた、そんな大学時代には学生運動も積極的に参加して世の中をどーたらこーたら言ってたくらい生粋の革命家。そりゃ革命家も名乗りたくなる。

死ぬ直前はアルツハイマーだった大叔父は、若かりし頃の強烈に海馬に刻み込まれている記憶で話しているから、わたしにはちんぷんかんぷん。でも頻回に出てくる「革命」というワード。そんなに革命を起こしたかったんだなと思いつつ、またお見舞いにくるからねと施設を後にする。帰りの道中、妙に革命ってのが引っかかるなーと思いつつ帰宅。どんな激動の時代を生きたら革命思考になるんだろうと頭の片隅で考えつつ、今度見舞った時に聞いてみようと思っていた。

でもそんな矢先、大叔父さんは食べ物を喉に詰まらせあっけなく息を引き取った。
そんなに付き合いが長いわけでもないので悲しいというよりかは、もっと話を聞きたかったなあと今でも思う。

それからというものの、鹿児島の田舎で薬屋の営業をしていた自分からすると、鹿児島なんて革命には程遠いくらい平和。でも運転しながら、あれ、でもここ薩摩藩じゃん。現代の革命といえば明治維新でここから始まってるじゃん。と気付き、もしかしたら先代の革命家気質を踏襲してんじゃないかと思うようになってきた(勘違い)
そこから毎日のほとんどが、どうしたら革命を起こせるかを考えるのに費やした。
振り返ると馬鹿な話だけどもこの時間が良かった。色んな角度から自分の人生みたいなものを見返し、今やるべきことはこれなのかと自問自答できる時間が最高に楽しかった。

考え続けているとふと思う。
自分のしたいことのために今動かないと一生動かないだろうなと。そこからは決断は早く、あまり後先考えずに仕事を辞めた。
兎にも角にも東京へ行く必要がある、東京ドリームは東京でしか起こせない。と意味不明なことが頭に浮かび東京を目指した。
転職活動なんてしてないけど、とりあえず東京だな、話の馬が合う人間と話していたらそのままそこの会社に就職してしまった。

それが今年の4月。

はや半年が経ったけどもかなり濃い毎日。
もともと挑戦したかったことも徐々に形になりつつあるけれども、革命家精神を持ってもっと取り組む必要がある。そうですよね大叔父さん。
じゃあ今何してるんだよ。と少数派の皆さんは気になるかもしれませんが今日は疲れました。
最初noteを書き始めるきっかけが、プロレスと女にしか興味のない友人が書いたブログがあまりにも面白くなかったから。
そこでふと、かつてセンター試験の国語が78点だったわたしのほうがもう少し文章書けるんじゃないかと思ったのがコトのはじまりです。

今日は結局わたしの大叔父さんの紹介しかしてないけれども、来週は彼の翻訳したgreening of america からタイプに分かれる意識I〜IIIの集積とそれらの変化からみえる人々の文化的背景について論述していこうかなと思います。


それでは、
長いイントロダクションでした。

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