ダンバイン2が何故叩かれているか解説します
(ホリエモンっぽいサムネを挿入)
どこかからのおもらし情報によって多くのパチンコユーザーが期待を寄せるパチンコ、ダンバインの後継機のスペックが明らかとなった。
このスペックを見て「あ~これは叩かれているだろうな」と想像してリプライや引用RTを見に行ったら予想通りであった。
そう、「予想通り」だったのである。私は予想できていた。何故予想できたのだろうか?それは明確に「ダンバイン2はこうでなければ流行らない」というポイントがあるからだ。何故ダンバイン2は誕生前に死んだ台になってしまったかを分析していこうと思う。
サミーというメーカー
まずダンバインを作った「サミー」というメーカーに関してみていこう。このメーカーはパチンコもパチスロも作るという欲張りなメーカーである。欲張りという事は逆に言えばどちらも中途半端。例えばダンバインがリリースされた2015年の台を見てみると
パチンコ
・ハクション大魔王
・化物語甘
・あしたのジョー
・神獣王
・北斗6天翔
・キャプテンハーロック
パチスロ
・アラジンA II
・北斗 強敵
・ベヨネッタ
・ドラグナー
・鬼武者3時空天翔
となっている。このラインナップをみてどう思うだろうか。
揃いも揃ってゴミクズの集まりだ
ダンバインという台が出た時期のサミーというメーカーは存在価値が無いばかりか、ゴミを大量に精製するパチンコ店や遊技客のみならず人類の敵ともいえるメーカーであった。このラインナップにダンバインをぶち込んでみると、ダンバインという台がより光り輝いて見えることだろう。
要するにダンバインという台は「クソメーカーがクソしか生み出せない時期に誕生した奇跡の台」なのである。ちなみにダンバインにも褒められない要素は複数ある。通常時は一生発展しないゴミリーチの繰り返しだし、発展したと思ったら大して当たる雰囲気が感じられない内容のリーチをしっかり外す。しかしダンバインラッシュ(ST)の爽快感が全てを忘れさせてくれる出来だったので高評価を得ることとなっただけである。あくまでダンバインは色々噛み合ってたまたまいい台が生まれたというだけの存在である。
時代は進み現在のサミーを見てみると、パチスロのカバネリや幼女戦記が好調な一方でパチンコはいずれもパッとしない。相変わらず無駄に機種の数だけは多く出てくる北斗シリーズやモンハン。いつのまにサミーの権利になったのか分からないけどそんな事がどうでも良くなるくらいにはどうでも良かったあしたのジョー。パチンコに関してはダンバインが生まれた2015年から大した進化は見られないようだ。
いつの時代もメタ認知
メーカーは適当に過去の栄光にでもすがりついて抱き合わせ販売をしていればどうにでもなる一方で、ダンバイン以降もパチンコを打ち続けているユーザーは数多の新台と向かい合い時代の最先端を生きている。はっきりいって現代のユーザーは遊びという面でも攻略という面でも開発やホールの人間よりも長けているなと感じる事が多い。そりゃあ客も減るわけだ。
そんな現代のユーザーがダンバインの新作が出るにあたって期待する事は何か。
恐らくメーカーは「前作以上の期待に応えられるよう、様々な進化を遂げて更に楽しんでもらえるような台を作ろう」と意気込んだことだろう。ダンバインという台は初動こそ大したことなかったような気がするが、その面白さがネットやSNSなどで徐々に広まっていき、最終的には老若男女幅広い層が楽しんでいた。次回のダンバインもそうなるべく息を巻いていた事だろうし、気合も入っていたと思う。
しかし、ユーザーの期待というのは全く違う。ユーザーの期待というのは「頼むから余計な事をするな」である。
ユーザーは今のサミーが人気機種の後継機を作った所でロクな台が完成しない事を十分に体感によって理解しているのだ。後継機へのテコ入れというのは99%がただの改悪であり、後継機というよりは「リメイク」や「HDリマスター」のようなものをユーザー期待しているのである。「パチンコCR聖戦士ダンバイン」というタイトルが「P聖戦士ダンバイン」となっただけの台を待っていたのだ。
なぜ、こういったメーカーとユーザーの気持ちの乖離が生まれるのだろうか。答えは簡単だ。サミーというメーカーがメタ認知できていないだけである。「自分たちの最高傑作がめっちゃウケてめっちゃ褒められたから次回作も頑張るぞ」などと思っていそうだが甚だ傲慢だ。
「適当に作ったらなんかよく知らんけどウケちゃって困惑してるうちに撤去期限きちゃったし、あれば打つ人いるだろうから低予算でほとんど同じ台作っておけば動くでしょ」くらいのノリで良かったのだ。
自分たちの出した台、ウケた台が何故そうなったのか。そして自分たちの技術や実力がどの程度のものなのか。それらを様々な観点からチェックし自分たちの姿をしっかりと捉える事が出来ていれば今回のダンバインの改悪は発生しなかったことだろう。
時代の風
(風が…来る…)
パチスロはここ数年は厳しい時代を迎えようやく兆しが見えてきたのが直近の半年間くらいという状況なので、良い台が生まれやすい状況になっている。一方同じ時期のぱちんこというのは継続率などの規制緩和がされたまま特に何が起こったわけでもない平穏な時期となっている。このような1500の倍数と80以上の継続率という2つの数字だけで戦っているマンネリ化した時期は基本的にクソ台が生まれやすい。711枚がヒットした時期、711枚の台ばかりが生まれその多くがクソ台だった事を思い出してほしい。
こういった平穏な時期というのは懐古厨が生まれやすい。つまりマンネリ化してきたスペックや演出に飽きがきて、そうでは無かった時代に楽しかった台の思い出に浸り現状から逃げ出したくなる。いつの時代もユーザーは変化や刺激を求めているのだ。恐らく711枚や爆裂AT機が主流になった時期にHANABIやタコスロやコンドルなどに望郷の念を抱いていたオジサマたちはそれなりに居たのではなかろうかと推察されるし、そういう台がまだ置いてあるお店にも需要があったのでは無かろうと考えられる。
このように、過去に起きた事を振り返ってみてもダンバインが「余計な事」をせずに、現在に転生してくるだけでどうにかなったであろう事が考えられる。スロゲーセンなどが話題になり懐古厨の住処が生まれる一方で、今のホールにも懐古厨は一定数存在しているのだ。そういった客を上手くつかまえて逃がさないようにして遊戯人口を減らさないようにするという努力も必要ではなかろうかと考える。
多くの業界人が「スペックを出しただけでなぜこんなに叩かれるのか」と思った事だろうが、この程度のユーザー心理も推し量れないようならばユーザーがかわいそうなのでさっさと業界から引退するべきである。
私は常日頃言っている事だが、現状のパチンコ業界に未来を考える資格はない。遊技人口が減少しているという事は現状でも満足に客を楽しませられていないという事に他ならないからだ。まずは自分たちの足元を固め、自分たちの目の届く範囲に目配せをし、余計な背伸びをせずに出来る事から着実にやって、初めて未来というものが見えてくる。
「全てはメタ認知さ」 Jon Finkel
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