パチスロ ハードボイルド 

日頃クソ台ハンターとして罵られお日様の下を歩くこと叶わない悲しき存在として生を受けた私が、精いっぱいの抵抗と業界人への恨みごとを吐き出す事でこの世における存在意義を見出すnoteがこちらとなっております。

カバネリ?犬夜叉?バイオハザード?いいや、違うね。ハードボイルドだ。

chapter.0 出会い

ハードボイルドを断じる上では、まず自分語りから入らせて貰う。4号機Hbとの出会いは高校生の頃だ。周りの悪友について回るようにゲーセン通いだった私は、ゲームセンターでパチスロというものに没頭していく事になる。大花火や花火百景という類の台で目押しが出来るようになった。猛獣王や北斗の拳で大量のメダルが出る事を覚えた。コンチ4Xという台はどうやって消化したらいいか分からない台だった。その中にあるHbという台はお世辞にも人気の台では無かった。

今思えばこの頃からクソ台ハンターの片鱗が見え隠れしていたかもしれない。友達が大花火に興じる隣でひたすらHbのリプレイ外しと格闘していた。友達が「この台楽しいのかよ」と尋ねるとわたしは「良く分からんけど楽しい」と答えた。

この「よくわからんけどたのしい」こそがクソ台ハンターの追い求める極致なのだとはこの時知る由もない。そんなわけで、よく分からないが私にとってHbというタイトルはそれなりに思い出深い作品なのである。

6.5号Hbを打つにあたって下準備

そんな紆余曲折があったものだから、このサミークラシックシリーズ第5弾(みんなは1~4まで全部言えるかな?)であるHbを打つにあたっては慎重に慎重を期する事をした。

まず前提として、私はそんなに大きな期待を抱いていなかった。色々理由はあるが適当に箇条書きすると

  • 4号機Hbの仕様を再現するにはガメラのようなAT機で作るほかなく、疑似ボーナス仕様ではノーマル機の楽しさを再現する事は不可能である事。

  • 50G1セットのATでは1回のATで複数ストックを獲得する事は難しい事と、hyperビッグの恩恵が無いに等しい事。

おもにこの2点だ。多分多くの人にとっては「どうでもよくな~い?」って思われそうなことだが、クソ台ハンターのように「細かな所にこだわりを見出すパチスロオタクたち」にとっては重要な事だ。それに、サミークラシックシリーズは一般層というよりは往年のパチスロオタクをターゲットしたコンセプトに感じられるシリーズなので、オタクたちに拒絶されてしまえばオシマイだ。

これらの要因によって「打つ前からある程度マイナス評価」をせざるを得ない台を、それでも昔からのファンである為にリリースされたらどうしても打ちたいと思い続けていた。その気持ちを持ち続ける為に、まずHbに関する情報の殆どをシャットアウトした。せいぜい、小冊子や遊技説明で見られる程度の情報止まり。実戦動画や期待値的な情報は一切見ていない。見てしまえば「これもう打たなくてもいいや」って感じてしまいそうな気がしたらからだ。

そろそろHbを斬り始めようと思う。

初打ち4000Gほど回した際の印象、感想などを綴っていく。まだ初打ちをされていない諸兄はここまでで戻って頂き、まずは自分で打ってみて欲しい。


よくも悪くも4号機感がある

まず、通常時の打感に関して。「良くも悪くも」である。もともと4号機のHbを打っていた自分にとっては「こういう台だったなぁ、懐かしい」という感想を抱かせてくれる出来だ。しかし、これはあくまで私のような背景をもつユーザーだから抱くことが出来た感想。5号機以降から入った比較的若いユーザーにとっては「単調でつまらない」と感じるかもしれない。4号機のリメイクとあって演出面で単調になるのは仕方のない事。最近よくあるリールが逆回転したり、5G乗せただけで全人類から注目されるような音を出すパチスロに慣れている人々からすれば単調に感じるだろう。

この辺の良し悪しは人による部分が大きいので、ここまでは全然問題はない。

問題なのはその先だ

オタク、早々にキレた

見た目は4号機でも中身はれっきとした最新の6.5号機である。この「6.5号機性」が通常時をこれほどまでかと思うほど破壊している。

まずこのHbのボーナス当選契機について触れていく。Hbはガメラ同様にリーチ目役が搭載されており、この台は「当選契機の50%はリーチ目役、残りの50%は小役重複」と説明されている。小役重複というと5号機的だが、AT機であるので実際に重複当選しているわけでは無く、チェリーの○○%で当たるという仕様。以降、便宜上「小役重複」と呼ぶことにする。

この「小役重複」の仕様が猛烈に通常時を壊している。Hbの通常時のメイン演出といえば「ルーレット演出」だ。2ラインは小役示唆、3ラインだとボーナス示唆となっているが、レア役成立時から2,3G間かなり高い頻度でこれらの演出が連続する仕様になっている。また、ルーレットにおける新たな図柄に「ピストルの弾」図柄があり、これが1つでも止まると演出に発展する。4号機でもあったルーレット停止後のスーパーリーチ演出のようなものと同じ演出が出る。当然平気で外れるし割と発展する機会も多い。ノーマル機であれば成立後の演出などは露骨になっても出目で分かる事も多く、演出と出目が絡み合って複合的なアツさを演出してくれる。しかしAT機となると話は別。例えばバジリスク絆で弱チェリーや強ベルが成立するたびに、朧のしゃっくり演出が始まったら相当にストレスだと思う。このストレスを猛烈に感じるのだ。

純ノーマル機ではないのだから、純ノーマル機のような演出の作り方をしてはいけないのだ。純ノーマル機の演出は出目と複合的に楽しむものである。

また、これらとは別にレア小役の煽りとして「シューティングチャレンジ」や「スナイプチャンス」が搭載されている。これらはそこそこアツい系の演出として出現する。こちらの方が小役重複が存在している台としては直感的で分かりやすい印象を受ける。

疑似遊技でリーチ目を止める「シューティングチャレンジ」は小役成立次ゲームに発生する1G完結型。こちらの方が小役重複感をより感じられると思う。ただし、こちらの演出にも問題はある。演出の期待度が狂っているような気がする。小役重複は択押しベルを除く全役で抽選しているようだが、一見発展したらアツいと思わせるようなリプレイからの発展でも平気ではずれる。というか、当たった事がない。これは数千Gしか回していない私の場合なので私のヒキが腐っているだけの可能性もあることはご注意いただきたい。また、リーチ目を狙っても揃わない場合も結構あるし、小役が揃う場合もある。疑似遊技なので払い出しはもちろん無いがリプレイが揃ったままボナが告知される。疑似遊技中はどういう制御なのかサッパリ分からん。

「スナイプチャンス」は5号機Hb グリフォンの幻影で登場した演出を持ってきたもの。BARが揃えば確定、スイカが揃ったらチャンス(チャンスなのでハズレ)というもの。これいる?

キャラカットイン演出は現れるキャラクターごとに対応役が決まっており矛盾すれば確定。矛盾しなくても期待度が高いという演出だと思うけど、矛盾しなかったら大体外れだと思っていい。これいる?

まとめると、通常時の小役重複のせいで演出がボロボロになっており、リールでも当否は分からないので何を信じていいのかわからず打ち手のメンタルもボロボロにされるという仕様である。

オタク、平静を取り戻す

耐えがたい通常ゲームを耐え、ボーナスに当選するとここでようやく「この台アリかもしれない」という点が見えだす。

BC(BIG CHANCE、この台はBIG BONUSでは無い)における様々なバランスが堪らない。まず、「BC当選後50%でATに突入という」仕様とは別ルートで、「BC消化中のレア役の一部でATに当選」という仕様が存在する。「ボナ中にレア役引いても無駄引きになるのはクソ」という最近のキッズたちの意見を大いに参考にしているようだ。この仕様が案外ATをもたらす事があり、もたらした際にそこそこATが伸びやすいように感じた。私は1BIGで2回乗せたら500G続いた。実は大量G数へのトリガーになっているかもしれない。

次に、「パンクしそうでしなさそうな絶妙なラインのリプレイ(=JAC)確率」が挙げられる。4号機を意識した「BCは3回JACが入賞したら終了」というルールがついており「JACが1回以下(パンク)であればAT当選」という救済がついている。これが案外狙えそうなくらいのリプレイ確率をしている。実際初打ちではパンクからのAT当選があったし、ATに当選しないパンク(2パン)もあった。2パンはコインロスでしかないのでやめて頂きたいが、このパンクを意識させるような仕様はHbには当時ついていなかったとは言え、4号機的な機能でもあるので非常に良い。パンクといっても4号機のように120枚ちかいロスではなく12Gくらい=数十枚のロスなので、まぁ損はしたけど許せないレベルではないかというくらい。

加えて「BCの出玉感」も挙げたい。世は大正義6.5号機時代とはいうものの、カバネリのSTを駆け抜けてみたり、鬼武者のATを駆け抜けてみたりといった光景は未だ日常茶飯事。それがあるからこそたまに大量獲得にありつけるわけだが、そうはいってもノーマル機は未だ厳冬時代。そういった時代の中で1BIG平均300枚というのは出玉感を感じる(感じる時代になってしまった)。また、JACの技術介入によって出玉が左右される台だが上手くいけば350枚弱の獲得も見込める。枚数をガメラと比較するのは酷だが、Hbには出玉補助機能やボーナスストックの機能もある為一概には比較できない。また薄い契機ではあるものの1G連も搭載されているようだ。

オタク、やっぱりキレた

さて、難関を突破しATに突入するとここでまた不可解な現象に遭遇するのである。

この台は、状況如何に関わらずナビが出ていない時の変則押しが厳禁であるという事。不思議なもので、5.5号機頃だったか。変則押しによるペナルティの搭載はダメですよとなっていたのに、いつの間にやら復活して打ち手に取っては損でしかないペナルティ機能がこの台にもついている。しかも最近の台は当たっている最中でもナビなし時の変則押しが厳禁となっているから、以前の5号機時代のペナルティと比較したらより厳しくなっている。あろうことか「左押し推奨」とかいうわけの分からないワードが使われる有様。「推奨」って。

この台は左1stは色の3択+押し順2択の6択8枚役(見た目上)と、中右1stの押し順10枚役で小役が構成されており、ボナ中はこれらの小役が全ナビになるがAT中は左1stの8枚役しかナビされないという仕様。これによって状態による純増の差を作っている。早い話が新鬼武者。

この仕様によって変則押しはペナルティ扱いになっている。この「左押し推奨」(笑)という機能がノーマル機と相性が悪いのは言わずもがな。出目を楽しんだり中、右に1確が存在していたHbとは相性最悪の作り。レバオンで発生するアツい演出に対して左からしか押せないというクソの極みである。「変則押しができる瞬間はある」との触れ込みだがそれは全て疑似遊技の瞬間のみ。「疑似遊技によって作られた出目」と「成立したフラグを自分が狙う事によって意図的に停止させ作り上げた出目」というのは気持ち的に全く異なるという事はパチスロオタク同士なら理解しあえると思っている。

また次なる問題点として「AT中の1部ボーナスの不可解な挙動」が挙げられる。

この台は「完走型AT+ボーナスバンク」がウリの1つで「1セット50G毎にボーナス当選の有無を告知する」「ボーナス当選後もボーナスの抽選を行いボーナスが複数ストックされる場合もある」のが大きな特徴である。

しかし、一部のボーナス当選時、AT50Gの消化を待たずにボーナスが告知される事がある。4号機のHbの場合、REGであれば消化後にARの続きを消化可能だったので成立したら即入賞させて問題なかった。それの名残でREGが出てくるのかと思いきや、BIGが出てきたのである。それだけならまだいいのだが、AT復帰後本来の仕様から考えればATの続きから消化できても良いはずなのだが、消化G数がリセットされていたのだ。AT当選契機が不明な以上残ストックが分かりようもないので真相は闇の中だが、途中告知された際の残りのATはどこへ吹き飛んだのかが気になるところだ。なお、特定のリーチ目役でボーナスが成立したときのみ発生する現象との事。BIG確定との情報も。

また、AT中にボーナスに当選した場合「やたらと途中で告知される事が多い」事も不満点の1つ。完走型の楽しみ方の一つに「既に当たっている事は自分だけは知りながらも平静を装いながら残りG数を消化する楽しみ」という要素がある。「あたってますよーおめでとー!!!!」などという派手な祝福は揃える時だけでいいのだ。パチスロオタクであれば、この「ニチャァ」となる瞬間こそ醍醐味の1つだという気持ちを理解してくれるハズ。。また、自分が既に分かっている事をわざわざ教えられる事に対しては若干のウザさを感じるという人もいる。


おわりに

そんなわけでHb初打ちから感じたあれや、これをまとめた。数千Gで分かった口を利くなと言われそうだが、はっきり言ってこの台を何万、何十万Gと回してくれる人はほぼ居ないだろうし、99%のユーザーは数千Gで脱落するレベルの出来だと思う。

それでも私はまた打ちたいと思う。なぜか。Hbだからだ。ルーレットが空に飛ぶだけでちょっと期待している自分が居る。3ケタだったらそれだけでなんかあるかもと思ってしまう自分が居る。BC終了後のルーレットを絶対にスキップしないし、ラッキーチェックもスキップしない。楽しかったところをただ感じたい、それだけだ。特別甘い台というわけでも無いが、AT1000を踏むまでは打ってみたいと思っている。

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