やっぱりピンクパンサーが楽しすぎる件について

先日こちらの記事でピンクパンサーというパチスロが撤去されているという悲報を嘆くついでに、この台がどれほど楽しいかという事を少し綴った。

それから数週間が経った。相変わらずピンクパンサーを打ち続けている。前回は他の記事のついでで書いたピンクパンサーの素晴らしい点を、改めてこちらの記事で明らかにしておきたい。


ピンクパンサーは初心者こそ打つべき台である

ピンクパンサーという台の触れ込みは「完全技術介入で設定1でも機械割103%」と言う点である。このうたい文句は良い点と悪い点を見て取る事ができる。

良い点は、103%という機械割をいつでも享受できるので気軽に期待値を稼いだり、狙い台の空き待ちをする間に大負けせずあわよくば持ちコインを作れてしまったり出来るという点である。もともとが甘い台だという事だ。

悪い点は、技術介入が前提の設計であるように見えるという点だ。つまり技術介入というものとは縁遠いプレイヤーとは一切縁が無い。もっといえば、そういうタイプのユーザーを切り捨てているような触れ込みに聞こえなくもない。

しかし私は声を大にして言いたい。

パチスロ初心者こそがピンクパンサーを打つべきなのである

それは何故か。それを今回は細かく解説したいと思う。

(ここでいう初心者とは、概ねジャグラーで7が揃えられる程度の目押しが出来る人と仮定する)


技術よりもヒキが大事な設計


今までに登場した同様の触れ込みをもつ「技術介入機」とは一線を画す仕様がピンクパンサーには存在している。

ピンクパンサーはARTへの突入を最終着地点として、そこに至った後にどれだけボーナスが引けるかが勝負という台である。ARTはRTからの昇格とART直撃の2タイプが存在するが、概ねRTからの格上げがメインである。

この「格上げ」に至るまでのルートは複数存在する。

  1. ボーナス中の抽選でRTをすっ飛ばしARTに突入する(RTを経由しない直撃)

  2. RT中にボーナスを引く(格上げ)

  3. RT中に昇格リプレイを引く、もしくはスイカでの抽選に通る(格上げ)

おもにこの3ルートが存在する。案外2がメインルートと思われがちだが、それ以外の2ルートも適度な頻度で出現する。

重要なのは、これらの3ルートは全てビタ押しの成否にかかわらずARTに突入できるということ。つまり、ARTの突入に関しては一切の技術を要求しないのだ。引くもの引いてしまえば目押し力に関係なくARTに到達する事が出来るというのは、ホールでたまに見かける「ビタ押しは不慣れだけど当てるのはすこぶる上手な人」が打つにはうってつけの台という事になると思う。

なお、ART突入時にビタ押しチャレンジが絡むものに関しては、ビタ押しが成功できれば50Gに加えてG数が獲得できるが、失敗したとしてもARTに突入出来ないという事は無い。要するに引いた時点で目押しに関わらずARTが確定している。

ART開始時には必ず50G以上の上乗せを伴うので、目押しが出来なくても最低限50G+転落後パンサーチャンス10Gの計60Gは消化が出来るので、それなりの時間ARTを楽しむことが出来るのが非常に良い点。ディスクアップなどでは目押しが出来ないとほんの数GしかATが出来ないという事もザラ。大きな違いだと思う。

ディスクアップやMAPPYもそれぞれ「ダンスタイム」や「マッピーラウンド」「ラッキーニャンバー」といった、ヒキで伸ばせる要素は存在している。しかし、これらを大量に獲得する機会はかなり打ち込まなければ巡り合う事は出来ないし、主なATの消化は自力で獲得したG数に依存している。AT中はビタ押し不要となるものの、ピンクパンサーも目押しが出来なくともビタ押し指示が発生した時点でG数の獲得は成立している。技術介入による上振れ下振れの幅が大きいのがディスクやマッピーで、上振れしにくくなってしまうが下振れしにくいのがピンクパンサーだと個人的には考えている。


出玉につなぐという意味ではディスクアップやMAPPYと相違なくボーナスの連打がカギとなるが、この台から享受できる楽しさ(=ARTへの突入とART中のボーナスを引くこと)を体感する事に関しては、ピンクパンサーは初心者にとってこれらの機種より一番ハードルが低いと言えるのではないだろうか。


他機種への発展性

初心者や初めての人にパチスロをおすすめするとなった時にパチスロ熟練者の諸兄らはどんな台を候補に挙げるだろうか?ボーナスタイプの王道でシンプルなゲーム性のジャグラーか?目押し要らずで押し順に従えばメダルが出て勝手に図柄も揃うバジリスク絆2か?私はピンクパンサーをお勧めする。

何故かと言うと「他機種を打つための発展性がある」事、すなわちパチスロ沼へ沈める為のきっかけにするのに非常に良いという点を挙げたい。

ジャグラー以外のノーマルタイプは「チェリーをフォローしながらスイカがテンパイしたら狙う」というのが基本かつ王道だ。ピンクパンサーはこの基本をしっかり押さえている。チェリーのこぼしポイントは1か所しかないので適当でもこぼしにくい。スイカは必ず演出を伴い、スイカをこぼしてしまったとしても払い出しが8枚から4枚に減るという親切設計。目押しが出来ない事でロスをする機械割を他の部分で優しくフォローしてくれており、まさに初心者にやさしい設計を感じ取る事ができる。

また、中段チェリーやゲチェナ、7ベル7のようないわゆる「えらそうな出目」や、小役のダブテン、トリテンなど他機種にも応用が利くようなリーチ目が豊富に存在している。この台からノーマルタイプのリーチ目の性質などを覚えられればHANABIやVERSUSのリーチ目を察知するのは容易だろう。

ノーマルタイプへの発展性のみならずAT、ARTの他機種への発展性もある。パンサーチャンスやボーナス中などでの「引くべき時に、引くべきものを引く」事が出来ればARTに突入するという仕様はAT機のチャンスゾーンを彷彿とさせる。頑張って一番いい状態へ突入し、そのままヒキ続けられれば大量出玉が狙えるというのはAT機の基本的な仕様と近い。

私は「いろはに愛姫」という台が実はこのポジションに存在できたはずの台だと思っていた。押し順の偏りを見抜くという攻略要素や、ART中にボーナスを引くことに対する楽しさ、チャンス役を引いた後の演出に期待したりボーナスを判別するドキドキ感など、他機種でも存在する楽しい要素を甘い機械割で享受できる台だったと思う。しかし、別の方向性で話題となってしまい初心者が打つ隙間など無くなってしまった。残念な限りである。


まだある「ピンク色のニクいヤツ」のイイところ

以前の記事でも触れたが、この台には疑似遊技で目押しの練習ができるモードが用意されている。また、押した箇所が早いのか遅いのかも教えてくれる。出玉面、演出面のみならず技術面でも初心者に非常に優しいと思う。練習ばかりして全然遊技が進んでいない人をたまに見かけるが、ホール関係者各位においては優しい目で見守って欲しいものである。

また、これには賛否あるだろうが、筐体デザインが良いと感じる。ピンク色のアイツこそ筐体の一番目立つところに鎮座してやる気のない顔で常にこちらを見てくるが、筐体全体を見渡すと結構お洒落に見える。山佐の「パチスロ プレイボーイ」を想起させるような印象がある。そして、それに劣らないお洒落な音楽。5号機当初には「音楽も素晴らしい」と言われていた山佐。戦国無双やバイオハザードはその素晴らしいゲーム性や出玉感に加えて音楽でも彩を加えていた。ART中のBIGボーナスを射止めてウキウキで消化していると、その頃の山佐が戻ってきたかのような感覚に私は陥るのだ。

 

そんなわけで今回はここまで。まだ数万G程度しか回していないが、つい先日も初見の出目や演出を堪能する事が出来た。この程度のG数ではまだまだ底が見えないピンクパンサー。まだ見ぬピンク色したアイツのニクい所を見せて貰いたくて明日もホールへ向かう事だろう。

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