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忍殺TRPGリプレイ『インジュニュイティ・アンド・バイオレンス』

はじめに

ドーモ、シニゾコナイザーと申します。今回は、自分の作ったシナリオのテストプレイがてらリプレイを書こうと考えております。
そのシナリオはこちらです。

テストPCは前回から引き続きデッドウェルプ=サン。
前回獲得した余暇で鍛え、強化されています。

◆デッドウェルプ (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:6   所属:ストリート
カラテ    6  体力   5
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   4  脚力   3/N
ジツ     3  万札   8

攻撃/射撃/機先/電脳  6/4/4/4
回避/精密/側転/発動  6/3/4/7
即応ダイス:5  緊急回避ダイス:0

◇装備や特記事項
 ☆カトン・ジツ(LV3)

プロローグ

デッドウェルプの目の前には、妖しくも力強く輝く宝石が埋め込まれたニンジャの石像がある。
彼女は、この謎の物体の扱いに困っていた。

「ていうか、何?これ…」

売り払うにせよ、価値も知らないままではもったいない。
どうやって調べたものかと途方に暮れていた時、インターホンを鳴らす者がいた。

「ドーモ、デッドウェルプ=サン。ヨドガワ・キョウミです。
…ワカル?ヨドガワだよ。あなたを雇ってた社長の娘」

「そ、それは!ええと、その…」

「あ、弔辞とかはいいから中に入れてくれる?話があるんだけど」

「アッハイ」

訪問者は、鋭い目つきの女子高生だった。

「ああ、やっぱあなたが持ってた訳だ、そのニンジャ像。
そもそも私が目を付けて買わせたアイテムだからね、アレ。
じゃ、報酬パパっと支払っちゃうから、それ返してもらっていい?」

「は、はあ…では…」

デッドウェルプはホッとした反面、どこかがっかりもしていた。
謎のニンジャ像、その正体を知らずに手放す事になったからだ。

「…と、言いたいところだけど。
どう、デッドウェルプさん?更にボーナス上乗せしてみたくない?」

「ほう…?」

デッドウェルプの一見控え目な愛想笑いの奥で、獰猛な眼光が輝いた。

本編

数時間後、あなたとキョウミはニンジャ像を持って裏カジノにいた。
初めての光景に、思わず好奇心が躍る。

「キョロキョロしちゃってどうしたの?
こういうところには慣れてるでしょ、裏稼業なんだから」

「いえ、仕事で呼ばれた事はないですね。
プライベートでもギャンブルはやらないですし…」

「ふうん。やらないんだ、ギャンブル。
だったら今日勉強していくといいよ。
……ドーモ、コットー=サン。約束のブツ、持ってきたよ」

そのテーブルには、いかにも仕立ての良いスーツ姿の紳士がいた。
傍らには、ハンニャ・オメーンの男。

「ッ!!」

あなたは油断なく相手の力量を図る。【ニューロン】で判定(NOMAL)
成功すれば後々良い事があるだろう。

4D6〔6,6,1,4〕=成功数3

(並ではないな、このニンジャ…!)

「ドーモ、イワクツキ・サークルコットーです。
ニンジャ遺物の収集と研究をしておりましてね。
隣は…」
「ドーモ、デスオウガです」

その名を、デッドウェルプは胸に刻んだ。
と同時に、こんなニンジャを従えているこの男は何者なのか、疑問が湧いて来た。
それを察したか、コットーは微笑して続けた。

「おっと、あなたにはこちらの方が通りが良いですかな?
…あなたが殺したニンジャたちのボスですよ」

「…ッ!!」

あなたは思わず身構え、オメーンニンジャも構える。

威圧的なカラテを込めた視線をぶつけ合う。【カラテ】で判定(NOMAL)
成功すれば後々良い事があるだろう。

6D6〔1,4,4,5,5,1〕=成功数4

「あの、そちらの方。一つ、よろしいですか?
……さっきからガン付けてんじゃねえぞ、テメッコラー…!」

「さて、知らんな。
恐怖のあまり、睨まれていると錯覚したのでは?」

「ア?死ぬかテメェ?」

「吠えるな、メス犬」

充満していくキリングオーラを遮るように、モータルの手がひらめく。

「まぁまぁ、落ち着いて」
「うん、大丈夫だから」

ニンジャたちが殺気の矛を収めると、2名は再び話を続ける。

「とにかく、あなたには…このギャンブルのタチアイニンになってほしいの!」

「エッ?どういう事です、なんで私が!
そもそも、相手がそのギャンブルを受ける理由が…」

「いやぁ、キョウミ=サンに脅迫されてしまいましてね?
他のニンジャ組織を巻き込んだ彼女の手口はお見事でした、あなたにも見せたかったくらいですよ!」

「他の…?」

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

連続バク転するニンジャがあなたと向こうのタチアイニンの間に入る。

「ドーモ、皆さん!
私はソウカイ・シンジケートの特殊業務部門。
中立的タチアイニンの役割を果たします、○○○○です!」

「勝負の最中、ギャンブルを行う私たちの安全は彼が保証してくれる。
敗者側の参加費はケツモチ代としてソウカイヤに払われるけどね」

コットーは苦笑して言う。

「まぁ、そういう事です。
やむなくハンコを押しましたが、身の安全が保証されるのは勝負の間だけという事をお忘れなく。
石像を得た後は早々に始末させてもらいます」

「あなたが勝てたら、だけどね」

キョウミは目の前の男やニンジャにも一切臆していない。
まるでニンジャなど見飽きているかのように…

「あなた、このニンジャ像に誓える
勝負をひっくり返したりしないって」

「はぁ?」

コットーはしばし虚を突かれて放心していたが、嘲笑を浮かべて頷く。

「……おっと失礼。
ええ、誓いましょう。勝っても負けても遺恨無しですよ」

(ホントに女子高生なの、この子?
なんだか随分肝が据わってるけど…)

「さ、勝負を始めましょう。
ゲームは花札タロットを用いた変則的なポーカーです」

カジノのディーラーが、両名にカードを配っていく。

(どうせルール聞いても分からないし、適当に観戦して…おや?)

キョウミの指が、奇妙な動きをした。

(まさか、この子イカサマを…!?)

自陣のイカサマ隠し1回目
 4D6〔4,1,3,3〕=成功数1 出目のうち2つを6に変えられる

(…アブナイ、とっさにアイツの目を逸らしたけど…!
この子、ニンジャの前でよくやる…!
まさか、相手も…!?)

相手のイカサマ看破1回目
4D6〔3,2,3,6〕=成功数1 コットーの【ニューロン】が半減(切り上げ)

「お待ちなさい」

「!!」

「その袖に隠したカードは何です?」

「…よくお分かりですね」

「ああ、そういえばルールにイカサマ禁止は含まれてなかったですね。
ただ、見抜かれたからには責任を取ってもらいましょう!」

コットーの手を取り、その人差し指をへし折った。

「アバッ…!」

「何度でもイカサマするといい。その度に折るまでです。
勝負終了までに何本折れるでしょうね?」

「あらら、お気の毒さま。
じゃ、手札をオープンしよっか」

実戦1回目
キョウミ 12D6〔5,3,6,3,5,2,2,5,2,2,4,4〕=成功数1+2=3
コットー 7D6〔3,3,5,5,5,2,3〕=成功数0
キョウミの勝利!

キョウミはレッドショートで6点。
コットーはガベージ・テンカードで1点。

「はい、私の勝ち。次行こうか」

「ハハハ、お見事お見事…ッ!」

爽やかに笑ってみせるコットーだが、その笑みには獣の獰猛さがあった。
カードが再び配られる。

自陣のイカサマ隠し2回目
 4D6〔4,1,3,3〕=成功数1 出目のうち2つを6に変えられる

(フゥ―ッ…ヒヤヒヤさせられる…!)

それぞれの動きが速い。
場のボルテージが上がっているのだ。

相手のイカサマ看破2回目
4D6〔5,5,2,3〕=成功数2 コットーの【ニューロン】が半減(切り上げ)

コットーの手を掴み、微笑む。

「く…ッ!」

「2回目は2本です。歯を食いしばって耐えてくださいね」

「アババッ…!」

そして手札が明かされる。

実戦2回目
キョウミ 12D6〔1,5,6,6,3,4,5,2,2,1,4,2〕=成功数2+2=4
コットー 7D6〔2,2,3,1,4,5,5〕=成功数0
キョウミの勝利!

キョウミはヨンコ・レインフラッシュで8点。
コットーはハイクペーパー・ファイブカードで1点。

「…いやはや、実にお強い、お強いですなぁ…!!」

もはや状況はマッタナシ。最終戦になだれ込んだ。

自陣のイカサマ隠し3回目
 4D6〔1,3,5,1〕=成功数1 出目のうち2つを6に変えられる

(よし、凌ぎ切った…!)

さすがに安堵したのか、キョウミがデッドウェルプに向けてウインクした。

相手のイカサマ看破3回目
4D6〔3,6,3,4〕=成功数2 コットーの【ニューロン】が半減(切り上げ)

「…つくづく懲りませんねぇ、あなたも。
さぁ、3回目は3本…おや、残りは2本しかありませんね。
ではそちらの手の指も折りましょうか」

「やめッ…アバッ!アババッ!」

「さて、本来なら既にこちらの勝ちですが…まだ高得点の役が来れば逆転できるかもしれませんよ」

「と…当然。もちろん私は出しますよ!
ゴコウ・ファイブフラッシュをね!」

ゴコウ・ファイブフラッシュは15点。出れば確かに逆転する。
果たして…

実戦3回目
キョウミ 12D6〔2,6,2,1,5,6,2,4,2,6,4,4〕=成功数3+2=5
コットー 7D6〔2,6,5,3,1,2,6〕=成功数2
キョウミの勝利!

キョウミはヨンコ・フォースフラッシュで10点。
コットーは……ボア・ディア・バタフライで5点。
キョウミのストレート勝ちだ。

「この、私が…負けた、だと……」

茫然と俯くコットー、キョウミは飽きたように目線を外した。

「じゃあ、帰るね。おつかれ」

「…ク、ククク…」

笑っていた。
敗北したハズの男が笑っていた。

「この私がギャンブルで敗北するとは…いやはやお見事!
さあ、その石像はお持ち帰りください!」

「言われなくてもそうするよ」

「…ただし、ここから出られたらの話ですが」

「!!」

2人の前には、あのハンニャ・オメーンのニンジャが立ちふさがっていた。
その手にはカタナ。ただ持っているだけではない、明らかにタツジン級。

◆デスオウガ(種別:ニンジャ)
カラテ   6    体力   8
ニューロン 5    精神力  5
ワザマエ  10   脚力   6/N
ジツ    0    万札   20
 
攻撃/射撃/機先/電脳  6/10/5/5
回避/精密/側転/発動  10/5/5/0
 
◇装備や特記事項
カタナ
タクティカルヘルム:【体力】+1
タクティカルスーツ:【体力】+1

●連射2 
◉◉タツジン:イアイドー
◉ヒサツ・ワザ:ムーンシャドウ

「ゲーム後の安全まで考慮せずルール決めをしたご自分を呪いなさい。
大人を出し抜いた気になってさぞ得意だった事でしょう?
でもね、お嬢ちゃん。社会じゃ正しい者が勝つとは限らないんです。
自分の身は自分1人で守らなければいけないんですよ!」

「……さっきから聞いてりゃテメッコラー!シバルナッケンゴラーッ!!
負けたんだよ、テメェは!受け入れろや雑魚が!!」

「それ以上の罵倒は俺が許さん。
本気で俺とやるつもりか?このサンシタめが」

「ダッテメッコラー…ソマシャッテコラー…!!」

実力差はいかんともしがたいが、怒りが収まらない。
デッドウェルプはこのような敗者の屁理屈を唾棄しているのだ。

「あーもう、落ち着いて!
コットー=サン、あなた誓ったじゃない。このニンジャ像に『勝負の遺恨無し』と」

「誓い?それがなんだと言うのです!」

「この像はね、バクチ・ニンジャクランの遺物よ。
創設者のイチカ・ニンジャバチカ・ニンジャは仲が悪かったけど、1つの信念だけは同じだった。
…『勝負の結果を覆す事なかれ』ってね」

「え、そうなんですか?」

デッドウェルプは思わず会話を遮った。

「かつて正規の手段でこの像を購入した者が殺された時、これを横取りしようとしたモータルやニンジャは皆殺しにされた。あるニンジャによって。
…そう、あなたのことだよ」

「わ、私ですか?」

「あなたがあれだけのニンジャを相手に出来たのも、この像の効果があるんじゃないかな?」

「…そう、なんですかね?いやよく分からないんですが」

コットーの表情はまだ変わらない。

「…だから、何だと言うのです」

「あなたこそ、生意気な小娘をやりこめてさぞいい気分でしょうね?
でも、残念。社会じゃ自分の発言には責任を持たなくちゃいけないの。
このニンジャ像の前で誓約までしておいて、そんな卑怯は許されない」

「ハハハ!ずいぶんとその石像に夢と希望を託しているようだ。
ですが私にとってはいくつもある収集品と変わらな……おい、どうした」

コットーの余裕面が、崩れる。

「何をしている、デスオウガ=サン?」

「チィ…ッ!少し身体が重いだけだ、問題ない!」

デッドウェルプには分かる。
あの圧倒的だったニンジャが、弱っている。
(相手攻撃難易度、回避難易度HARD)

◆デスオウガ(種別:ニンジャ)
カラテ   3    体力   6
ニューロン 3    精神力  3
ワザマエ  5    脚力   3/N
ジツ    0    万札   20
 
攻撃/射撃/機先/電脳  6/10/3/3
回避/精密/側転/発動  5/5/5/0
 
◇装備や特記事項
カタナ
タクティカルヘルム:【体力】+1
タクティカルスーツ:【体力】+1

●連射2 
◉◉タツジン:イアイドー(不完全)
強化精密攻撃のみ使用可。痛打なし。
◉ヒサツ・ワザ:ムーンシャドウ(不完全)
発動条件が【6,6,6,6】になる。

◇背水の陣(回避が更に-3され射撃が出来なくなるが、強化精密攻撃時のダイスが2増える)

「フ…いいでしょう…こちらの暴とそちらの暴、我を通すのはどちらか決めようじゃありませんか!」

「いいよ。勝った方が正義ね」

タチアイニン同士がにらみ合い、間合いを詰めていく。

「お気づきですか?……もう既に届きますよ」

「黙ってかかってきたらどうだ?
それとも、仕掛ける勇気が無いのか?
だったら、こちらから…」

「イヤーッ!」

デッドウェルプが仕掛けた。

PC攻撃 6D6〔1,1,4,5,1,3〕=成功数2
敵回避 5D6〔4,6,5,3,3〕=成功数2

デスオウガは間一髪で身を逸らし、ツキをかわす。

「焦燥に駆られたか、弱敵めが!」

敵攻撃 3D6〔2,6,4〕=成功数1 
PC回避 6D6〔3,1,6,3,1,3〕=成功数1

鋭いカタナの横一文字を回避。

PC攻撃 6D6〔5,3,1,5,5,4〕=成功数4
敵回避 5D6〔6,3,2,1,6〕=成功数2
敵強化精密攻撃 5D6〔3,3,4,1,6〕=成功数1 
PC回避 6D6〔3,5,4,6,1,2〕=成功数3

極近接距離の応酬、だが互いに有効打は作れない。

PC攻撃 6D6〔5,5,4,6,2,2〕=成功数4
敵回避 5D6〔3,2,5,3,1〕=成功数1
敵射撃 2D6〔4,6〕=成功数1 3D6〔6,3,6〕=成功数2
PC回避 6D6〔4,1,2,6,4,4〕=成功数4

デスオウガも距離を取ってクナイ・ダートの連撃を浴びせるが、デッドウェルプは撥ね退ける。
両者油断なく立ち回っている……それがアトモスフィアに火を付けた。

アトモスフィアがハードモードに移行。簡易のため全攻撃に適用される。
デスオウガの回避はHARDからU‐HARDに、デッドウェルプの回避はNOMALからHARDになる。

「分かっていますか?
時間が掛かれば掛かるだけ、あなたが不利になっていくのだと」

「ほざくなメス犬がァー…ッ!」

PC攻撃 6D6〔1,1,2,3,3,5〕=成功数1
敵回避 5D6〔1,4,3,3,6〕=成功数1
敵攻撃 3D6〔5,5,3〕=成功数2
PC回避 6D6〔6,1,3,1,6,6〕=成功数3

デッドウェルプのセイケン・ツキをかわして懐に潜り込んだデスオウガは、喉元目がけてイアイド斬撃を放つ。
しかしこれをブリッジ回避したデッドウェルプの目が殺意に煌々と輝いた。

PC攻撃 6D6〔1,1,1,6,2,6〕=成功数2 サツバツ! 簡易のため痛打+1
敵回避 5D6〔1,4,3,5,2〕=成功数0
敵体力 6→4

「…イィーヤッ!!」

「グワーッ!?」

回避の勢いを利用して逆立ち姿勢になり、そこから身を捻ってタイドー奥義
マンジ・ケリを叩き込んだ!
まともに受けたデスオウガの右肩の筋肉がブチブチと断裂する!

「貴様ァーッ…!」

「おや、なにか蹴とばしてしまいましたか。
見えなかったものですから、失礼」

「……いいだろう。こちらも覚悟を決めよう」

◇背水の陣(回避-3、射撃不可、強化精密攻撃時ダイス+2)が発動する。

「ここからは一歩も引き下がらんと思え…!」

「へえ、カッコいい!
…で、なんか意味あるんですか?それ」

敵強化精密攻撃 5D6〔4,1,2,6,6〕=成功数2 サツバツ!
PC回避 6D6〔2,2,5,2,6,2〕=成功数2

やはり鋭い攻撃だが、デッドウェルプには当たらない。
「もういいです。…ここで終わっとけや」

両手首を合わせ、掌を向ける。

精神力4→3 PCジツ攻撃 7D6〔3,3,6,6,2,2,4〕=成功数3
敵回避 2D6〔4,3〕=成功数0
ダメージ 1D6〔3〕=ダメージ3
敵体力4→1

「プレデイション・カトン・ジツ!!イヤーッ!!」

炎の獅子が咆哮し、襲い掛かる。
熱が牙となって肉に食い込み、焼き焦がす。

「アバーッ!!」

火だるまとなったデスオウガは、必死に転がって炎を消す。

「ハァーッ…ハァーッ……」

「おや?『ここからは一歩も引き下がらない』のでは?」

「貴様…ッ!!」

敵攻撃 3D6〔5,3,5〕=成功数2
PC回避 6D6〔2,4,1,5,1,5〕=成功数2

「おっとと、アブナイ!
……これで分かりましたよね?
私とテメェのどっちがサンシタかよォ!!」

アトモスフィアがウルトラハードモードに移行。簡易のため全攻撃に適用される。
両者の回避難易度がU‐HARDになる。
PC攻撃 6D6〔3,5,6,4,6,5〕=成功数5 サツバツ!
敵回避 2D6〔3,5〕=成功数0
敵体力1→0

「舐めるなァーッ…!」
「イヤーッ!」

立ち上がろうとしたデスオウガの膝を踏み砕く。

「グワッ…」

「ハイクを詠みますか?」

デスオウガはオメーン越しに、怨嗟の瞳を向けて押し黙った。
そして、ゆっくりと呪いの言葉を…

「時間切れです。イヤーッ!!」
「アババーッ!!サヨナラ!!」

顔面を殴り潰されたデスオウガは、断末魔の叫びとともに絶命。爆発四散した。

デッドウェルプは爆発痕を見下ろし、ため息をついた。

「…で、どうします?」

「お疲れ様。こっちも片を付けようか」

キョウミはその手にハンドガンを持ち、コットーの額に突き付けている。

「ありえない…こんな事が…実力ではこちらのニンジャが勝っていたはず…」

「往生際が悪いね。結果が全てでしょ?
石像の呪いを考慮に入れなかったあなたの落ち度でしょう」

「い、いいや!やはり聞いた事がないぞ、バクチ・ニンジャクランなど!」

「あぁ。うん、そりゃ嘘だし

「……は?」

コットーは唖然としている。

「えっ嘘なんですか?」

デッドウェルプも唖然としている。

「私のゲン・ジツは言葉がトリガーになる。
言葉で思考を誘導し、ゲン・ジツの世界に引きずり込む。
あなたのニンジャが弱ってたのはそれが原因」

「は……!?馬鹿な、貴様はただのモータル……」

「そう見えるって事は、ちゃんと掛かってるんだね。私のゲン・ジツ。
何しろ弱ってるから、あの石像の助けがないとマトモにジツも使えなくて困っちゃうよ。
いちいちモータル相手にこんな回りくどい手段を使わなきゃいけないなんて」

驚愕しているのは、あなたも同じだった。

「じゃあね、傀儡のモータル。
あなたのバックにいるのが誰か知らないけどさ」

キョウミは引き金を引き、コットーを仕留めた。

「傀儡…ですか?」

「そう。コットーはあくまで表のボス。背後には恐らくニンジャがいる。
問題はどうしてわざわざモータルの陰に隠れているのかってこと」

「あ、あなたはどう思っているんです?」

「さあね…それを調べるのはこれから。
あなたもおつかれ。報酬は上乗せしておいたよ。
あっ、石像はまだ持っといてね、使うからさ。
次また呼ぶまで元気でね」

「えっもう行くんです?あっちょっと!」

唖然とするあなたを差し置いて、女子高生は去っていった。
あまりに拍子抜けな、イクサの終わりだった。

デッドウェルプは石像を懐にしまい、頭を掻いた。

「結局また私の下に戻ってきた…どうしましょう、これ」

報酬
【万札】20
知略の章で全ゲーム勝利していた場合+10
余暇3日
獲得。

最後に

今回は割と危険なシナリオだったのですが、体力を減らさずにクリアする事ができました。
最後の戦闘パートでは特にステータスの低さが響いてきそうですね。
このリプレイが、拙作シナリオをプレイされる際の参考になれば何よりです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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