見出し画像

ちいさなロザリオについて

ときどき、お人形さんサイズのロザリオを制作します。ご興味をお持ちくださる方は、こちらの記事にある注意事項やお願いに必ず一度目を通してください。そして、ご了承・ご納得のうえ、お買い求めください。

※本記事に掲載されているロザリオは完売しています。

*******************

わたしの祖母はキリスト教徒でした。
祖母は父が3歳の時に亡くなっているので、当然わたしは会ったことがありません。つい先日まで、写真も見たことがありませんでした。
でも、祖父も父も彼女との思い出をとても大切にしているようでした。そのため、わたし自身は信徒ではありませんが、キリスト教(と一口にくくるのは申し訳ないのですが)は子供の頃からなんとなく身近なもののような気持ちが勝手にしていたものです。

先日、ふとしたことから、ロザリオ作りをはじめました。
ご縁があってお迎えした自分の人形のために作りたかったのがきっかけですが、いざ作ろうと思った時、わたしのいつもの癖が出て、「そもそも、ロザリオってなんだろう」という疑問がむくむく。
なんでもかんでも、世の中のあらゆることの「そもそも」が気になるのがわたしの性格です。俄然、調べはじめました。
そもそも、人形のためにロザリオを作るということは許されるのだろうか。
わたしの持っているいくつかの古いロザリオはみんなビーズのようなものがついているけれど、そもそもこれはなんなのか。チェーンではいけないのか。
調べていくうちに、それらの疑問はどんどんとけていきました。なんだか面白くなってきてしまい、一見関係のないような本やネットの記事、Yahoo!の質問掲示板まであれこれ読みました。

どうやら、人形のためにロザリオを作る、という行為については、いろいろなご意見があるようです。
基本的にはあまり褒められた行為ではないということは確かかと…どきどき…
祖母の存在があるせいか、わたしはreligiousなモチーフを自分の作品などに用いることに、日頃から躊躇いがあります。天使、十字架、聖心、マリア様……魅力的で、関心があるモチーフばかりだからこそ、慎重になってしまいます。
そのあたりはまだ悩ましいところですが、ひとまずは、「サイズが小さい」ということ以外は、祝別をすればロザリオとしての機能をちきんと果たして使えるものを作ろう、ということを決めました。
ロザリオ「風」にせず、小さくてもきちんとしたロザリオを作ろうという感じです。

そんなこんなで、人形のために最初に作ったロザリオがこれです。
聖母のセンターメダイに金の十字架。ビーズは不揃いですがきらきら光るガラス製で、数、配置ともにロザリオのセオリーに忠実にのっとっています。

画像1

画像2

お人形は40センチほどです。
お人形作家の千代田梓さんのビスクドール『シャーリー』。ふっふ、可愛かろう…

画像3


そのようなわけで、それからというものきらきらしたビーズを無心に針金で繋げることがやめられなくなりました。なんとなく、いい集中ができるのです。
始めると一日中でもやってしまいそうだったので、いまは早起きした日などに続けることにしています。

さてさて本題。前置きが長くてすみません。
少しずつ作るちいさなちいさなロザリオを、ときどき通販をしようと思います。

制作例をご紹介します。


画像6

画像7

画像8


画像9


一枚目から、
①アイリス色のチェコビーズ一連ロザリオ
②ヴィンテージ透明ビーズ一連ロザリオ
③アイリス色のチェコビーズのロザリオA
④     〃     B
⑤ヴィンテージ透明ビーズ&デッドストックマザーオブパールクロスのロザリオ
⑥黒のチェコビーズのロザリオ

使っている材料について
ビーズはヴィンテージと表記がないものは現行品です。新品であってもアンティーク感のあるノスタルジックな色合い、質感のものを選んでいます。
クロス、センターメダイ等の聖品もとくにアンティーク等の表記がない限りは同様です。
聖品はきちんとした団体さんから仕入れていますが、アクセサリーのための高級パーツではないため、メッキの小さな剥離、傷、エナメル部分の気泡等が元々あるものが多いです。あまり目立つものは使っていませんが、多少の傷は製品としての瑕疵にあたりません。あらかじめ、ご了承ください。

販売方法
známkaのショップにて販売します。

ご使用上の注意
ビーズは「眼鏡留め」という手法でチェーンにしています。針金の先はひとつひとつ十分に丸めていますが、ビーズの中に完全に隠れてはいません。
わたしのドールでしばらく遊んで試してみたところ、とくに引っかかるようなことはありませんでしたが、わたしのドール服よりもっともっと高価で繊細な素材のお洋服は世の中にごまんとあります。
みなさんの可愛い子たちのお洋服がとても貴重で、とても大切な物だということは、わたしも人形者なので十二分に承知しております。
どうぞご使用の際には、大切なお洋服やアイテムにひっかけたりしないよう、くれぐれも注意してください。念のため、布やレースの上でロザリオを滑らせたりしない方が無難です。つけっぱなしも避けてください。
ウィッグ、メイクなども気をつけてね〜!
当方一切責任負えませんので、どうぞよろしくお願い致します。

追記
(2021.5.2):お人形にフィットするサイズ感にするために、かなり細めのワイヤーを使ってビーズを繋げています(主に0.3mm)。そのため、強く引っ張るなどするとチェーンが切れる可能性がありますので、優しく扱ってください。

★大切なお願い★
ご購入をご検討くださる方に大切なお願いです。
ロザリオはカトリック教徒の方が使用するお祈りのための道具です。
本品はそのロザリオの用途や形状に忠実にのっとったうえで、お人形にもフィットするよう、サイズをとくに小さくして作ってあります。アクセサリーではなく、あくまでちいさなロザリオとしてのご用意です。
そのため、留め具などもつけていませんので、人間用のネックレス等にはなりません。
祝別してロザリオとして使うことはおそらく可能です(ただし小さいので、すみませんが使い勝手はあまりよくないと思われます)。

また、これは「わたしが作ったものを大事にしてね」ということではなく、ドールで遊んでいただく際に購入者さまにお願いしたいことがございます。
ロザリオの存在を尊重されている方が世界に大勢いらっしゃることを意識して、どうぞ大切に扱ってください。ロザリオに対して冒涜的なファッションやセットでの使用(悪意のあるなしに関わらず)等は一切禁止とさせていただきます。

よろしくお願い致します。
読んでくださってありがとう〜。

ここからは、ギャラリーです。
わたしのだいすきな超お素敵ドール服作家のceceさんのドレス(雑誌掲載の型紙を使用させていただき縫ったのはわたしなので、細部の出来はさておき)とベールとロザリオの相性最高!なので、どうぞ見て見て!のコーナーです。

画像10

画像11

画像12

握り手ハンドはロザリオの球を数える雰囲気がとても出てよいと思います。

マリみてだと、授受のシーンでロザリオを首にかけますよね。でも普通、ロザリオ首にかけないと思うんだよねぇ。
一応コッソリかけてみるとこんな感じですけど、オタクには馴染みがあるっちゃあるスタイルだけどね…

画像13

うちのA子さんはなんでもかわいい。そしてドレスの効果すごい。
すばらし。

現場からは以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?